CSI: Miami - Season 7, Episode 24
ジミー・キャスティガンが自宅のプールに落ちて死亡する。居候のロン・サリスと口論し、サリスがキャスティガンをプールに落としたところ、水に強アルカリ性の水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)が大量に入れられており、発熱反応でたちまち皮膚が焼けただれて死亡したのだった。
そのプールで毎日泳ぐのはサリスの方だったので、標的は彼の方だったとも考えられる。サリスは、動機のある人物としてジュリアの名を口にする。ジュリアは犯行を否定し「ラボの薬がなくなった時も私が疑われたけど、私は何もしていない」とホレイショを非難する。
プールのメンテナンス室で苛性ソーダの粉が発見されるが、清掃業者のピートは「自分は当日ここにいなかった」と犯行を否定し、何日か前に車上荒らしにあったと言う。
ピートの車を捜索すると、溶けた動物の毛が発見され、そこから皮なめし工場が浮上する。その工場では、皮の加工用に苛性ソーダが大量に保管されており、ドラム缶の中からさらに2人の溶けた遺体が発見される。失踪中のビル・ムーアとその義弟、ウォルター・バーネットと判明する。ウォルターの妻レベッカも行方不明になっていた。
サリスの話から、キャスティガンにはショーン・エコールズという仲間がおり、事件前日のパーティでキャスティガンが殺人を自慢していたらしいとわかる。エコールズはゴミ回収の事業をやっているが、回収ルートには遺体のあった工場が含まれている。また、ウォルターは苛性ソーダで処理される前に冷凍されていたことがわかるが、エコールズは狩猟が趣味で、そのために大型の冷凍庫も所持している。そこで冷凍庫を捜索してみると、中からレベッカの遺体が発見される。エコールズを取り調べる途中、靴に水をこぼしたところ、激しい発熱反応を呈し、苛性ソーダを扱ったことがはっきりする。エコールズは強盗のために3人を殺し、キャスティガンの口を封じるためにプールに苛性ソーダを入れたことを認める。
ウルフはタラが相変わらず薬を止めていないことに気づいてホレイショに報告し、令状を取ってタラのロッカーを調査。中からは死亡者の物と思われる薬が大量に発見され、その中にはジュリアが疑われたステファニー・バスケスの薬もあった。
ジュリアは薬を服用せず、精神が不安定なままモルグに乗り込み発砲。そして自殺しようとするがホレイショに止められる。ホレイショは以前の間違いを認め、現在のジュリアは裁判を受けられる状態でないことから、起訴せず病院に入院させることになった。
ロン・サリスが同居人(というか居候先の大家さん)と口論して相手をプールに落としたら、そのプールは何と、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)が大量に入れられた地獄風呂。あっという間に見るも無残な姿になってしまった。苛性ソーダといえば、NYでは凶器、ベガスでも遺体の処理に使われていた、危険な強アルカリの薬品。
さて、そのプールで毎日泳ぐのは大家よりサリスの方だったので、標的は彼だったのではないか――ということで、動機のある容疑者としてジュリアの名が上がる。ジュリアが顔に怪我をしているのを見て、そういえば何話か前に整形外科用のレーザーメスを仕掛けられていたっけ……と思い出した。あれを仕掛けたのは、やはりサリスだったのか? ジュリアはどうやら薬を服用しておらず、現実と妄想の区別がつかなくなっている様子。そして、カイルを取り戻すために単身モルグへ乗り込み発砲! モルグって簡単に拳銃を持ち込めるのだろうか。前回の手榴弾騒ぎといい、やはりマイアミのモルグは危険な場所だ。
発砲事件が起きた時、ホレイショの指示でタラ・プライスの薬物窃盗疑惑を調査していたウルフが犯行を確認し、報告を入れようとしているところだった。なので一瞬、プライス博士が逆上!? と思ったらジュリアだったよ。
ともあれ、発砲事件はホレイショが駆けつけて無事に収束。思えば最初にモルグで薬の紛失があった時、ホレイショはジュリアの犯行を疑い、カイルを引き離してしまった。それが彼女を追い詰めたのだ――と後悔したホレイショは判事に事情を話して穏便に事を済ませるが、妄想がひどくなったジュリアはそもそも刑事責任を問える状態ではなく、医療施設送り。何だか強引な退場だな~。
そしてプライス博士も逮捕。博士もジュリアも、結局マイアミで地に足をつける生活者にならず、舞台に馴染まないまま――あるいは馴染めなかったからなのか――降板してしまった。予定通りなのか、持て余した挙句の降板なのか、いずれにしてもそれほど残念ではなかった。