CSI: Miami - Season 9, Episode 2
高級クラブでボトルガールのクリステン・バンクスの遺体が発見される。そのクラブでは前夜、大学のアメフト選手ブレイディ・ジェンセンが来店し、クリステンはブレイディとともに彼のカバナへ行き、朝になってカバナ脇のプールに浮かんでいるところを発見されたのだ。ブレイディはいったん現場から逃げようとしたもののホレイショに捕えられ、「目が覚めた時、クリステンはもうプールに浮かんでいた」と主張する。
検死の結果、死因は溺死だがプールではないとわかる。シャンパンのボトルを口に突っ込まれて酒で溺死し、その後プールに投げ込まれたのだ。だがブレイディの着衣にアルコールの痕跡はなかった。肺に液体が入ってから数時間後に死に至る、二次性溺水の可能性があった。その場合、シャンパンを飲まされたのは、ブレイディのカバナへ行くより前ということになる。
クリステンが飲まされたシャンパンは1957年産のもので、それを注文したのはリチャード・エリソンという別の客だったが、エリソンは関与を否定し、当日着ていた服も提出を拒否する。
レポーターのエリカ・サイクスがウルフを訪ね、クリステンとブレイディの写真を見せる。その写真をブレイディと、彼をクラブに連れて来たエージェントのチップに突きつけると、ブレイディは遺体を遺棄したことを認める。スキャンダルを恐れたチップがクリステンをプールに遺棄し、ブレイディには逃げろと忠告したのだ。だがチップはクリステンの殺害と写真の撮影については否定する。
写真の角度を分析して、撮影者の身長を割り出してみた所、撮影したのは同じくボトルガールのサラと判明。クラブの経営者アマンダは、ボトルガールたちに有名人のスキャンダラスな写真を撮らせていたのだ。クリステンはアマンダのやり方に嫌気がさし、「もう辞めたい」と訴えていたという。
その後、クリステンの肺から紙吹雪の紙片が発見される。それは、午前0時頃に紙吹雪を降らせるというクラブの演出で使われるもの。色はテーブルによって異なり、クリステンの吸い込んだ金色の紙はエリソンのテーブルに使われたものだった。
令状を取ってエリソンのヨットを捜索したところ、当日着ていた上着が発見され、ポケットからはクリステンの欠けた歯が発見される。エリソンは金に物を言わせてボトルガールたちを奴隷のように支配していたが、クリステンにつれなくされ、腹を立てて無理に酒を飲ませたのだった。
ブレイディは自分が過ちをおかしたことをカメラの前で正直に認め、「僕のキャリアなんて、人の命に比べたら些細なこと。スキャンダル写真を見る前にクリステンの死を悼んでほしい」と真摯に話す。
アメフトのスター選手がエージェントからの接待で高級クラブに来たはいいが、目が覚めると隣にボトルガールの遺体。エージェントが遺体をプールに投げ込んで偽装し、選手には「逃げろ」と言った……はずなのに、CSIに追いかけられているのはどういうことなのか。通報を受けて最初に来るのはパトロール警官で、彼らが状況を見て刑事とCSIを呼ぶ、というのが通常の手順のはずなのだが、マイアミのCSIはなぜか現場に一番乗りすることが多い。もう下手すると通報されるより先に来てるんじゃないかというタイミングもあるんだよね。今回もそう。
検死官のローマンは研修中ということで、女性の検死官がピンチヒッターに。彼女によるとボトルガールは「マイアミでいちばん危険な仕事」だというのだけど、いやいや検死官だって負けてないと思うぞ。でもそういえば、ローマンになってからはあまり危険な目に遭っていないね。以前は初日に殉職した人もいたのに……。
被害者と同じくボトルガールのサラは、子持ちで薄幸のブルネット美人だったので、きっとホレイショが助けてあげるんだなと思ったら、やはりそうだった。故郷に帰る旅費まで出してあげるとは、わかりやすい人。
さて事件以外のところでは、カリーとデルコが恋人関係を解消し、「お友達」に戻りますと宣言するような場面があった。デルコもレギュラーに復帰したことだし、これはこれで良かったと思う。デルコにとっては同じ職場に元カノ2人という状況だけど(シーズン4では一時期ナタリアと付き合っていたから)。ところで、この時カリー役のエミリー・プロクターは妊娠中で、あまり現場に出ずラボにこもりきり。NYのように妊娠をドラマに組み込むという路線じゃなかったのは良いのだが、ロッカールームの場面はちょっと、お腹を隠しきれていない感があった。