CSI: Miami - Season 9, Episode 3
ビーチの公衆トイレで、盲目の青年ベンが誘拐現場に居合わせる。誘拐されたのは十代の少女で、誘拐犯はベンの存在に気づいたものの、目が見えないと知り、ベンを殴り倒しただけで少女を連れて車で逃亡。ベンはパトカーの音に気づいてホレイショに助けを求める。
ナタリアとウルフが現場のトイレを捜索し、ベンの話を頼りに排水溝から認識票を発見。持ち主はトッド・ピーターソンという男性だが、誘拐犯ではなく被害者の父親。娘のリンジーが身に着けていたのだ。その前に、トッドはリンジーから電話で「銀行の暗証番号を教えて」と頼まれていたが、まさか誘拐とは思わず、適当にあしらって電話を切っていた。
そこへ、妻のクレアがリンジーと電話で話しながら帰宅し、誘拐の件を知って驚く。トッドはその電話に出て暗証番号を教えるが、警察が逆探知していることを犯人に気づかれてしまう。
ベンは犯人との通話録音を聞き、背後の音を聞き分けて支店の場所を絞り込む。割り出した支店に向かうと、そこでリンジーが大金を引き出していたが、彼女は爆弾ベストを着せられており、犯人は「起爆するぞ」と脅してリンジーを連れ去る。
犯人の顔を見たウルフが似顔絵を作成し、両親に見せたところ、犯人はクレアの美容師ドミニクとわかる。クレアは世間話の合間に、夫が大金を銀行に入れていることなどを話していたのだ。ドミニクはすぐに見つかり逮捕されるが、誘拐の主犯は別にいるらしい。だがドミニクは「言えば殺される」と、主犯の正体については口を閉ざす。
ホレイショは、リンジーが現金を引き出した銀行の防犯カメラの映像から、爆弾の特徴を分析。爆弾の特徴は、ジョー・レブロックが作ったものと一致。レブロックは以前に拘置所でカイルを罠にかけようとした男だが、現在は民営の刑務所に服役中。
ともあれ事情を聞くためにレブロックをデイド署に移送すると、ベンはその声を聞いて「誘拐犯だ」と断言。ジョーの身体からは火薬の痕跡が検出され、ジョーとドミニクが以前に同じ拘置所にいたこともわかる。
ジョーの靴に付着していた痕跡と、ベンが「腐った魚の臭いがした」と言ったことが手がかりになり、刑務所に近い缶詰の廃工場が彼らのアジトであるとわかる。CSIが急行してみると、リンジーはそこに監禁されていた。
ずっと刑務所にいたはずのレブロックがどうやって誘拐を行ったのか。監房を調べていたデルコは、洗面台の裏から下水に通じるトンネルを発見。しかもそれは1ヶ所ではなく、他に8名の囚人が脱獄していた。デルコが刑務所から、ホレイショが下水路から地下に降り、脱獄囚を追跡して2名を射殺、1名を拘束するが、5名は逃亡したまま行方知れずになってしまった。
誘拐を偶然に目撃した若者が、たまたま現場にいたホレイショに助けを求める。この時ホレイショは何をしていたのだろう。別の事件の捜査中だったのか? それとも水着の女性を見たくて意味もなくビーチを「パトロール」していたのだろうか。そうか、こんな風にしてマイアミのCSIは誰よりも早く現場に現れるのだな。今回なんか、通報どころか事件が起きるより先に到着していたみたいだ。
さて、それはともかく今回の犯人は以前にカイルを陥れようとしたジョー・レブロック。と言われてもさっぱり思い出せない。というわけで検索してみたところ、シーズン6「大脱走」で登場していた。この時期はカイルがまだ登場したばかりだったなぁ。脚本家のストライキがあったのもこの年だった(今シーズン、カイルの出番はあるのだろうか)。
レブロックは民営の刑務所に収監中のはずが、たびたび抜け出しては廃工場をアジトに悪事を働いていたらしい。民営の刑務所って警備はゆるいのだろうか。
日本ではどうかと思って検索してみたところ、民営とまでは言えないが、山口県に半官半民の施設があった(「官」にしかできない業務があるので完全民営化は法律的に無理みたい)。ここに収容されているのは、初犯で刑期が短く、出所後の生活もあまり問題ない人ばかりみたいなので、レブロックのいる所とはかなり違うようだ。
最後は囚人が集団脱走という所で「次回に続く」的に終わったが、今回のエピソード、話としてはCSIらしくて良かったと思う。ナタリアとウルフがベンの話を聞きながら少しずつ手がかりを得ていく所など特に。ホレイショも久々に元爆弾処理班らしかったし!
— Yoko (yoko221b) 2013-04-07