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CSI: Miami - Season 9, Episode 6

#197 Reality Kills


事件概要

コートニー・オルダーマンことメガン・ラウシュ

人気リアリティー・ショー「ザ・ニューヨーカーズ」の第4シーズンがマイアミで撮影されることになった。これはニューヨーク出身のコートニー、シェイ、ザッカリー、ゲイブの男女4人が同じホテルでパーティとセックス三昧の生活を送り、その様子を赤裸々に放映するという番組だ。プレミアパーティにはマイアミ警察のCSIたちも警備にかりだされる。

出演者のひとりコートニーが、足をふらつかせながら登場。酔っているのかと思われたが、コートニーはそのままステージから転落し、死亡する。デルコは銃を持った男を見つけるが、彼が持っていたのはペイント弾で、コートニーが宣伝するシャンプーが動物実験の産物であることを抗議しようとしただけだという。

検死の結果、死因は転落ではなく、鋭く細長い凶器で耳から脳まで刺された事と判明。刺されたのはステージに出る直前だったので、犯行が可能なのは共演者しかいない。3人の共演者はそれぞれコートニーと諍いを起こしていたが、凶器などの証拠は何も見つからず、3人は釈放される。

殺害の動機を探るため、コートニーの身辺を調べてみたところ、「コートニー」というのは番組用に作られた架空のキャラクターだったとわかる。本名はメガン・ラウシュで出身はコネチカット、高校では学園祭の女王で演劇部の部長も務めていたという経歴。しかも既婚で夫の子を妊娠中。子どものために番組を降板するつもりだったという。番組内でコートニーと寝たと思わせていたザッカリーは、実は神学生で司祭を目指しており女性経験は皆無。軽薄な若者を演じているのは社会勉強のためだった。

ナタリアとウォルターは、凶器はまだ控え室に残されているとにらみ、室内を捜索。その部屋の中には、氷で作った自由の女神像があったが、ウォルターはその松明の底にあるはずの細長い突起がないことに気づく。犯人はその突起を折り取ってコートニーを刺したのだ。凶器自体はすでに溶けていたが、台座部分に痕跡が残っていた。それは、シェイがイメージガールを務める日焼けスプレーだった。

コートニーやザッカリーと同じく、「シェイ」というのも架空の存在で、本当はMITの化学工業科を卒業した才女のエリザベス。研究業績は評価されても、友達がおらず孤独だった彼女は、番組で「シェイ」を演じることで人気を得、ずっとシェイのままでいたいと望んだ。そしてコートニーから降板を打ち明けられると、番組が打ち切られるかもしれない、と恐れてとっさに彼女を刺殺したのだった。


感想

リアリティ・ショー収録前のパーティでの殺人事件。リアリティ・ショーが題材になるのはシーズン7「花嫁は誰だ」に続いて2回目かな? 前回はどんな感じだったのかは、感想も書いていないので1)、ほとんど記憶にないわ。

今回のエピソードは「リアリティ」と銘打った本音トーク番組なのに何も「リアル」ではなく、すべて演技だった――というのがテーマかな。ゲイブだけは違ったのかもしれないけど(でもどういうキャラなのかよくわからず)、コートニーは既婚、シェイは秀才、そして何とザッカリーは神学生。こんな軽薄な番組に出演して、美人2人と一緒に生活して、それで何もしていないとは、現代版「聖アントニウスの誘惑」といったところか。もういっそのこと、イケメン神学生という素のキャラで宗教番組でも持ったらどうだろう。シェイことエリザベスも、あのキャラで難しいことを解説する教育番組をやってみるとか。どこにでもいそうな、いかにもな「イマドキの若者」より素の方が面白そう。でも、そういう意外性よりもやはりステレオタイプなわかりやすいキャラの方が受けるのだろうか。

コートニーの事件は、凶器が特定され、証拠が見つかって犯人にたどりつきました、というシンプルな展開。それまでおバカキャラを演じてきたシェイだが、いちばんバカっぽく感じたのは何よりもあの動機だった。こんな事件が起きれば番組はどうせ打ち切りになるんじゃないの……。

さて、ナタリアやウルフたちが捜査している間、ホレイショは何をしていたかというと、メインの事件を離れてやりたい放題。ゲイブから怪しいドラッグを買って危篤状態に陥った若者がいたのだが、何を摂取したかわからないので治療のしようがない。そこで、麻薬の仕入先を自供させて乗り込むわけだが、令状はあるのかと聞かれて「これが令状だ」と天井を銃で乱射! おかげで若者は命をとりとめたが、上の階に誰かいたらどーすんの。


使用楽曲

Yoko (yoko221b) 2013-04-16

1)
その後見直して追加しました。