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CSI: Miami - Season 10, Episode 7

#220 Sinner Takes All


事件概要

ベンジャミン・パクストン

高層ホテルで行われていた違法ポーカーの席に強盗が乱入、銃を乱射して掛け金を奪って逃走する。以前にもポーカー会場が同様の手口で狙われており、今回も同じ犯人と思われる。犯人は銃を乱射するが、今までは人的被害を出したことはなかった。しかし今回は、参加者のひとり、ベンジャミン・パクストンが被弾して死亡していた。

運悪く流れ弾に当たったかと思われたが、現場で回収された弾はすべて9ミリだが、パクストンを殺した銃弾は45口径。つまり、強盗騒ぎの中で別の人物がパクストンを狙って撃った可能性がある。また、窓は強化ガラスが使われているはずだが、強盗は外からワイヤーを使い、ガラスを割って侵入していた。内部の協力者が窓の内側から傷をつけ、割れやすいようにしていたのだ。

ポーカーの参加者たちは、違法賭博容疑で逮捕される。死亡したパクストンは大物映画プロデューサー、その他の参加者は映画俳優のジェイソン・ハンツマン、ラップミュージシャンのアイゼリヤ・スタイルズ、そして主婦のエヴェリン・バウワーズ。

エヴェリンは銃を所持していたが、凶器ではなかった。エヴェリンの息子ケヴィンは以前に同じような違法ポーカーに参加して同じ強盗に遭い、頭を殴られて重傷を負っていた。現在も後遺症が残っているという。エヴェリンは強盗を待ち伏せして復讐するために、自宅を担保にしてポーカーに参加していたのだった。

カリーは糸で弾道を再現し、パクストンを撃った弾が通風口から発射されたことを突き止める。犯人が隠れていたと思われる場所には血痕が残っていた。どうやらタトゥーを入れたばかりの傷から出血したらしい。血痕からタトゥーのデザインを割り出してみた所、通風口の中にいたのはギャングのカール・レインズらしいとわかる。だがレインズの自宅へ向かうと、警官の姿に気づいたレインズがいきなり発砲、応戦したデルコはレインズを射殺してしまう。

レインズの車を調べると、スタイルズの新曲のデータを収めたUSBメモリが発見される。スタイルズは、以前レインズをボディガードとして雇っており、音声データは自宅から盗まれたものだと主張する。

一方、ポーカー主催者のジョーイ・ランゾーンは、ケヴィンから現金を巻き上げている所をホレイショに逮捕され、「有益な情報を教える。怪しいのはスタイルズだ」と言う。パクストンをポーカーに招待するようしつこく頼み込んだというのだ。

スタイルズが身に着けていたダイヤの指輪を調べた所、窓ガラスを傷つけた時の粉が検出される。スタイルズはパクストンの制作する映画に主演することになっており、自費でサントラまで作ったのに、クランクイン直前に「まるでオーラがないので主役は無理」と、クビにされてしまった。その話はいっぺんに業界に広まり、CD契約は解除され、ファンもそっぽを向いてしまう。そこで、つてを頼って強盗犯と手を組み、その一方でレインズに殺害を依頼し、強盗に罪を着せようと考えたのだった。


感想

最後の場面、男が逮捕されたところにエヴェリンが現れたので思わず身構えてしまったが(ここで被疑者が何度も殺されている)、何事もなく連行。復讐計画を練って機会を待ち続けたエヴェリンだが、結局実行できなかったことで憑き物が落ちたのだろうか。復讐なんかするより、イカサマ賭博で稼ぐだけ稼いでケヴィンの治療費にすればいいのに……と、不道徳なことを考えてしまった。

冒頭は本家ベガスのようなポーカー場面で始まったが、外からガラスを蹴破って派手に登場し銃を乱射するというこの手口は、やはりマイアミだ。弾丸が「地下鉄に乗る」という珍しい現象や、糸を結んでの弾道再現など、科学捜査の部分も面白かった。初期シーズンを思い出して、最近のカリーは「弾丸ガール」というより「弾丸レディ」だなぁ、などと思ったり。ホレイショがケヴィンに優しいのも、同じように初期シーズンを思わせて良い感じ。

そして夜のシフトから分析官のサマンサ・オーウェンズが異動。このままサブキャラになっていくのだろうか。ウォルターも夜番からの異動組で親しい様子。恋人ではなさそうなので、そこはそれで良い。

それにしても、監督にバカにされて主役をクビ、というのはそんなに恥ずかしいことなのだろうか。確かにカッコいい話ではないけど、ファンもそっぽを向いてしまうなんて薄情だな。そんなこと気にせずに純粋に音楽を評価するファンをもっと大切にしようよ。


使用楽曲

Yoko (yoko221b) 2014-04-26