CSI: NY - Season 1
First thing I learned on this job, anybody could do anything to anyone.
マック、ステラ、フラック刑事担当。十代の不良グループが貨物ターミナルのトラックを強奪したが、ガス欠で警察に捕まってしまう。運転手は銃で肩を撃たれ負傷。だがトラックの荷台の下には、その怪我とは別に大量の血液がこぼれていた。コンテナを持ち上げてみると、そこにはぺちゃんこにつぶされた人体が半分だけはさまっていた。残りの半分は不明。マックとステラはデータベースでコンテナの移動経路をチェックする。コンテナが置いてあった場所を探すと、別のコンテナの間から遺体のもう半分が発見された。
被害者の身元は、港湾労働者のパディ・ドーランと判明。手が顔をかばうような位置にあったことから、生きたままコンテナを落とされたと思われる。また、刃物で刺された傷もあった。ドーランは現場監督で、港湾での評判はあまり良くなかったが、労働者たちは職を失うことを恐れてあまり話そうとしない。
パディのジーンズには昆虫の卵が付着していた。その虫は南方に繁殖するパインビートルという虫で、2月のニューヨークには普通いない。南から戻ってきた空のコンテナに入っていたと思われる。港へ行き、鍵のかかったコンテナを開けると中には別の遺体があった。ジェームズ・プリネマンという労働者で、パディよりも前に、頭を殴られて死亡したと思われる。全身をパインビートルで覆われていた。
パディの家に行くと、そこには家電やパソコンの箱が山積みになっていた。輸送時に紛失したことにして、売りさばいていたらしい。そこには拳鍔(武器として指にはめる金属片)もあり、パディとジェームズが港の酒場でケンカをしていたこともわかるが、拳鍔に付着していたDNAはパディではなかった(血はジェームズのもの)。
ジェームズの遺体が置かれていたコンテナは、本来あと3週間保管されるはずだったが、事件の後「直ちに香港へ出荷」される位置に移動されていた。移動できるのは管理職の人間だけ。港湾へ調べに行ったマックは、輸送車に轢かれそうになる。運転していた男を追跡して捕らえてみると、管理者のハニガンだった。拳鍔のDNAはハニガンと一致し、彼のナイフにはパディの血液があった。
ハニガンは、パディが現場を仕切るのが気に入らなかった。ジミーにお仕置きするつもりで殴ったらうっかり死なせてしまい、パディが遺体の処理を手伝った。だがその後パディに脅されるようになり、パディを刺し、コンテナを上から落としたのだ。
ダニー、エイデン、ヴィカーロ刑事担当。草むらの中で裸の女性の遺体が発見された。身体には縛った跡。近くの木は幹に傷があり、血痕が付着していた。現場には壊れたヘッドライトのようなガラス片と、タイヤ跡。遺体には、首の下から足首まで縛った跡が平行についていた。ロープやテープではなく、ストラップのような跡だった。
ヴィカーロ刑事が被害者の車を発見する。車の前方には梯子のような物と用途が不明の謎のボタンが取り付けられていた。エアバッグは使用済み、助手席にはガラスの破片があった。さらに、車の中からはラテックスのボディスーツ、ボールギャグ、ストラップが発見される。梯子状の物には、下の方に「ここに肩を乗せる」というステッカーが逆向きに貼られていた。被害者は、その梯子に逆向きに縛り付けられていたらしい。
車の持ち主はロン・ボグダ。被害者はロンの妻デビーだった。家は郊外にあったが、デビーはマンハッタンで仕事をしているため平日は別居状態だったという。ロンは眼鏡を割って顔に怪我をしていた。ラボ技術者のチャドが、車内で発見されたガラスとロンの眼鏡のガラスを比較するが一致しない。
ラテックスのスーツの指紋は、ジェニファー・スチュペインという女性のもの。公然わいせつ罪の前科があった。彼女の住所に行ってみると、そこではボンデージ教室が開かれていた。正確に言うと彼らは「フォーニフィリア」で、人間を物や家具に擬することに喜びを感じる人々なのだった。ジェニファーの顔と胸には痣があった。胸の痣はちょうど助手席のシートベルトの位置。だが運転手は不明だった。
デビーがフォーニフィリアだとすると、おそらく彼女は車の前方にストラップで「設置」され、謎のボタン(押すと車内の赤いランプが点灯する)は合図を送るための物だろう。また、車内にあったガラスの破片はビデオカメラのレンズと判明。ジェニファーの顔の痣は、そのカメラの形に似ていた。ダニーとエイデンはジェニファー宅を捜索してカメラを発見。そこにはすべてが映っていた。デビーを縛って車の前方に設置し、夫のロンが運転し、ジェニファーが撮影していたのだ。ロンが興奮してスピードを出し過ぎ、木に激突。2人はデビーの服を脱がせて置き去りにしたのだった。
グロい。
やはりCSIにはこれくらいグロがなければ。でも、グロいのに何となくコミカルな印象があるのはなぜだろう。あまりにも「ぺっちゃんこ」になっているせいだろうか。それとも、スパチュラ(へら)を持って来て、と言われて医療器具ではなく料理用のへらを持って来てしまうホークス先生のキャラのせいだろうか。今回はモルグから現場に出張ってきて、相変わらず楽しそう。
今回の話で、ステラが「虫のエキスパート」になったらしい。
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
合衆国南部とかメキシコにいる虫でしょ? ネヴァダ州に虫の専門家がいるのになぜ聞かない! 名前だけでもいいから出してほしかった。せめてステラが “Thank you, Dr. Grissom.” と言って電話を切るシーンだけでも……。
ダニーの事件は、これまたCSI名物と化しつつある(ような気がする)変なもの萌えシリーズ。前に四肢切断萌えが出てきたけど、家具萌えというのも何だかワケワカランですな。人間を意思のない「物」として扱う、支配/服従関係の一形態なのだろうか。でも、なぜ他の物ではなくわざわざ「家具」なのか。『家畜人ヤプー』と共通するものはあるのか。教えてレディ・ヘザー!
まぁ、何にしてもグロ死体・虫・変な嗜好という、実にCSIらしい要素に満ちた話であった。