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CSI: NY - Season 2, Episode 14

#37 Stuck on You


-Attention to detail… takes the pieces, assembles them together to create the whole.
-Sounds like a day in the life of a criminalist.

事件概要

カルロ・フランチェッティ(殺害未遂)およびミラベラ(フルネーム不明、殺害)

マック、ステラ、ホークス、フラック刑事担当。芸術家ジェイムズ・ゴールデンの作品紹介パーティで、主催者のカルロ・フランチェッティとゲストのミラベラが1本の矢で串刺しにされるという事件が発生した。2人はパーティを抜け出し、屋上で情事を楽しもうとしたところを撃たれ、カルロは怪我で済んだがミラベラは死亡。そのパーティには、ステラが恋人のフランキーとともに出席していた。矢の角度から、犯人がいたのは隣のビルの屋上。ホークスはそこの通気孔の中から弓を発見する。

カルロのPDAから、彼の「恋人」のひとりであるシエナの存在が判明。リンジーの協力を得た実験の結果、その弓矢は女性にも扱えることがわかるが、矢に付着していた指紋はシエナの物ではなく依然身元不明のまま。

一方、カルロの時計に付着した血に予防接種の痕跡があったことから、カルロの南米ハンティング・ツアーに同行したリック・スミスの存在が判明。スミスは旅行中に妻のキャシーがカルロと浮気したために別居中だった。スミスの話から、凶器の弓矢はカルロ本人の物であることがわかるが、矢の指紋はスミスの物でもなかった。

カルロが弓矢を保管していた場所を探し出すと、そこには弓矢を持ち出した時の掌紋が残っていた。ステラはジェイムズ・ゴールデンが作成したモザイクアートに着目する。女性のヌードを構成するパーツを抜き出し、それを再構成してみると、シエナ、キャシー、ミラベラの3人の顔が出来上った。ジェイムズはカルロが自分の芸術を利用して女性たちを誘惑し、自分にとってのミューズ(芸術の女神)だったミラベラまでも手に入れたことに怒り、カルロとミラベラを撃った。ジェイムズが弓矢を持っていたことに誰も気づかなかったのは、誰もジェイムズの存在に注目していなかったためだった。だが、ステラはジェイムズの作品を高く評価していた。

ギデオン・イップ殺害事件

ダニー、リンジー担当。グリニッジ・ヴィレッジの路上で、フリーの音楽プロモーター、ギデオン・イップの遺体が発見される。顔一面が乾いた糊に覆われていた。死因は喉頭を殴られたことだが、首に引っかき傷やペッパースプレーをかけられた形跡があり、死ぬ前に誰かとひどく争ったことがわかる。喉の奥からは発射されていない弾丸、糊のマスクからはギターのピックが発見される。

ギターのピックには“Runyon”という名前が入っていた。それはギデオンが倒れていた所にある楽器店の名前である。店でギターを押収して調べると、“Stephanie”という名前の入ったギターだけ、変わった位置に指紋が付着していた。通常、楽器を弾く時に触る位置ではない。ギターを両手でつかみ、何かの上に「振り下ろした」とするとつじつまが合う位置だった。

バンド“Rough Sects”のメンバーは、ギデオンが自分たちのポスターをはがして別のポスターを貼っているところを見つけ、争いになった。メンバーのステファニーがペッパースプレーをあびせ、ドラマーのエルヴァがギターで彼を殴りつけた。ギデオンの喉に入った銃弾は、ギターのストラップから落ちたもの。最後にマネージャーのガスがギデオンの顔一面に糊をかけて放置したのだった。


感想

前回ダニーが遺体を発見してマックとリンジーが正装で現場に現れたと思ったら、今回はステラが事件現場に居合わせてパーティードレス姿で登場。警察なのに巻き込まれ型、というエピソードが連続する。ステラとフランキーの交際は順調なご様子。Aプロットは写真を使ったモザイクアート、Bプロットは音楽というNYらしい雰囲気のエピソードだった。

マックの事件ではリンジーが弓矢の実験を手伝い、そのお返しにマックがリンジーの捜査をお手伝い(単にギターにさわりたかっただけかも)。NYのラボでは、お互いの事件を行き来することが多く、それがさりげないチームワークの良さを感じさせて良いなぁと思う。今シーズンになってメンバーも増え、組み合わせのバリエーションも一気に広がった感があるが、どの組み合わせでもスムーズに仕事を進めているように思う。弓矢のテストをするリンジーは、何事にも好奇心旺盛で「謎を解く」仕事を楽しんでいる様子に好感が持てる。

で、ラストでは何とマックが水曜の夜(CSI:NYは本国では水曜に放送)にジャズクラブでベースを弾いていることが判明。うーん、この場面の彼はすごく良かったのだけど、CSIのマック・テイラーというより、俳優兼ミュージシャンのゲイリー・シニーズに見えてしょうがなかった。もちろん、シニーズ自身がベーシストでもあるということから導入された設定なのだろうが……。俳優の個性や特技を使って、役を役者に近づけていく、という手法もありだとは思うが、シニーズはそういうタイプの役者だとは思っていなかったので、マックがベースを弾くというのは意外だった。

マックの趣味に気づいたのがダニーではなくリンジーだった、というのは「細部に注目する」リンジーの観察力と新人としての新鮮な視点の複合技なのかな。でもクラブでベースを弾くようになったのは今シーズンに入ってからだよね、きっと。S2も後半に入ったことだし、この新しいマックにもいい加減慣れるべきかと思いつつ、夜遅くまで未解決事件のファイルをめくっていた前シーズンのマックにまだ未練があるんだなぁ……。:-(

ダニーの事件に出てきたマネージャーのガス、見覚えのある顔だと思ったら、マイアミに登場した極悪兄弟の弟、クラーボだった。こりゃワルだわ。

Yoko (yoko221b) 2007-04-03