CSI: NY - Season 2, Episode 22
Sometimes bad things happen to good people, and you don't get to know why.
ダニー、リンジー、フラック刑事担当。人魚のコスチュームを身に着けた若い女性が、遺体となって川に浮かんでいた。死因は絞殺。リンジーは、被害者の手にタコができていることに気づく。それは生皮を強く引いて編む時にできるもので、モンタナの農場では珍しくなかった。
人魚のブラの中には、ポール・ホワイトの書いた小切手があった。被害者は歌手のサラ・バトラーで、ポールは娘の誕生日の余興としてサラを雇ったのだった。
リンジーとダニーはサラの衣装から飾り紐が1本取れていることに気づき、サラの殺害現場と思われる公園を捜索、サラが髪につけていた櫛を発見する。そこには、傷害等で前歴のあるジェイムズ・ヴァックナーの掌紋があった。ヴァックナーの靴には公園の土、衣服からは水上タクシーのオイルが検出される。証拠は十分だったが、ヴァックナーはあくまで口をとざすだけだった。
マック、ステラ、ホークス担当。マーク・ジェフリーズという名の男性が自宅の前で右目を撃たれ死亡していた。CSIが現場を調べていると、被害者の妻だと名乗る女性が2人も現れる。2人の妻エレとローラは、3人で結婚式を挙げて一緒に暮らしていたという。事件当時、エレは友人のケヴィン・デイヴィスと朝食を取っており、ローラは食料店にいた。
マークの目から摘出した弾丸は32口径だったが、ホークスは傷口が浅いことと弾が変形していることを不審に思う。
「夫婦」3人の関係は、実はもう1人の男性ケヴィン・デイヴィスを交えた4人の関係であったと判明。さらなる刺激を求める3人は、ケヴィンを「観客」として招待し、見られることで盛り上がった。そのうちエレは、マークやローラに隠れてケヴィンとも関係を持つようになった。ケヴィンは銃を所持していたが、32口径ではなく9ミリ。
ホークスは、銃弾の鉛に銅が付着していることに気づく。弾丸が銅のジャケットで覆われていたとすると、9ミリ弾と同じサイズになる。銃弾がいったん何かを貫通し、その時にジャケットが外れ、その後でマークの目に命中したとすると、傷口の浅さと弾の変形にも説明がつく。
3人は再び現場へ戻る。ホークスは向かいのアパートの階段に、発射残渣らしき跡と血痕を発見。また、マークが撃たれた階段の下のゴミ捨て場には、銅のジャケットがめり込んだままの新聞が落ちていた。銃弾は新聞を貫通しマークを殺害し、新聞は手からゴミ捨て場に落ちて行ったのだった。
血痕はエレのものだった。自分が常に「ローラの次」であることに、ついに耐え切れなくなっての犯行であった。
ダニーのエピソードとステラ受難の話が2話続き、そしてこの後もフィナーレに向けての重要な話が2つ続き、その間にはさまった、良くも悪くも「つなぎ」的なエピソードだった。ステラはフランキーを撃った記憶に苦しみつつ、何とかそれを克服しつつあり、リンジーは同じくモンタナから来た「カントリー・ガール」の最期に心を痛め、そしてマックの元へはD.J.プラットの弁護士がやって来る。それぞれのストーリーを整理するという意味では良い小休止だったが、そのためか事件の印象は薄いかなーという感じ。銃弾が障害物を貫通した時にジャケットがはずれて、その結果違う口径の銃弾に見えた、という仕掛けはけっこう面白いと思うんだけど……。
んでもローラが正当防衛で恋人を撃ったことがある、という話で「1度引き金を引けば2度目はもっと容易い」なんて今ステラの前で言うのはどうかと思うぞ、マック。
それにしてもこのシーズンは何というか、バランスが悪いような気がする。前半のエピソードは色彩やスピード感重視でどうも内容の「軽い」話が多かった。それにぶつぶつ文句を言っていたら、終盤で立て続けにヘヴィな話が。
ダニーの話をもうちょっと前の方でやって、ステラの話はカット(やるとしても次シーズンに)してくれた方が、見る側としては疲れなくていいんだけどなぁ。本当に、ちょっと重量増やしすぎじゃないですか。