CSI: NY - Season 5, Episode 1
立てこもり犯のジョーに人質にされ、自動車を運転させられていたマックは、川に落ちた車から自力で脱出し、通りかかった車を止めて通報する。車内からは、ジョーに指示を出していたはずのデリック・ジェームズの遺体が発見されるが、ジョー本人は依然として行方不明。マックは軽い脳震盪を起こし、川に落ちるまでの記憶を失っていた。捜査はニュージャージーの管轄となり、マックたちのチームは車は遺体などの証拠にタッチできなくなってしまう。
マックはシャワーを浴びようとシャツを脱ぐが、そこから弾丸が出てきたことに驚く。マックは車外から拳銃で撃たれたが、銃弾は古く劣化しており、窓ガラスに当たったことで減速し、さらに伸縮性の生地がトランポリンのように銃弾を受けとめたため、マック自身に怪我がなかったものと思われた。マックを撃った銃弾は、デリックを撃ったものと一致する。
証拠を直接調べることができないため、チームは写真や検死報告書などのデータをもとに捜査を進める。また、マックは車内で無線のスイッチを押していたため、録音データが残っていた。電話のボタンを押す信号音が録音されていたため、デリックの電話番号が判明し、その通話記録からジョーの番号も判明。
ジョーの指紋が6年前の強盗事件のものと一致する。また、検視データで傷口の位置を検証した結果、銃を持っていたのはデリックで、ジョーはデリックともみあいながら、手首をねじまげて撃ったのではないかと思われた。
料金所の防犯カメラの映像から、ジョーの姿が発見される。車のナンバーを調べたところ、持ち主は何と、フラックの妹のサマンサと判明する。サマンサは、ローレンという女性に車を貸しただけだと主張。その女性ローレン・サリーナスは、マックが脱出後に助けを求めた女性だった。その後サマンサの車が発見され、トランクからはローレンの遺体が発見される。どうやら、ジョーがローレンを水責め拷問して、現金の場所を聞き出そうとしたものと思われた。
マックは、ジョーが鑑識キットを足で動かしたことを思い出して、付着している土を分析し、植物の根が混ざっていたことから鉄道の跡地を割り出す。その場所には偽造パスポートなどが複数発見される。その中に1つだけ正規の物があり、ジョーの本名は「イーサン・スコット」と判明。そこから社会保障番号や家族構成なども判明する。
デリックの遺体の傷から金属が検出され、どうやらデリックが鍵を飲み込み、ジョーが遺体を切り裂いてそれを取り出したらしいとわかる。銀行員のローレンが内部から手引きし、ジョーがローレンから現金の隠し場所を聞き出したとすれば、ジョーは銀行へ鍵を取りに戻るはず。ステラは銀行でジョーを発見するが、逃げられてしまう。
ジョーは現金を手にして妻子とともに逃げようとするが、妻が列車を手配していたことから調べが付き、先回りしていた警察に逮捕される。
前シーズンフィナーレは、立てこもり犯ジョーの「ここを脱出しないと家族が殺される」という話を真に受けたマックが人質のふりをして2人で外に出たところ、ジョーが本性を現し、隠し持っていた弾丸を銃にこめてマックに突きつける――というところでクリフハンガー。
で、今回のエピソードが始まるまでの間にジョーは仲間のデリックと合流し、マックとデリックを殺害。いやマックの方は実は死んでいなかったわけだが、ジョーはマックが死んだと思い込んで車を川に沈める。その後マックが息を吹き返して無事脱出したあたりから今シーズンが始まる。
車から脱出したマックが泳ぎ着いたのが対岸のジャージーシティだったので、シーズン4の終わりの方で登場したクイン女史が登場するかなと思ったが、まったく言及すらなし。どうやら彼女はあれっきりで終わりのようだ。
さて、どうも最近のNYは、マイアミの次に続けて見るのが良くないのかもしれないが、印象が弱い気がする。結局、ジョーとデリックは最初から仲間同士だったのか？ ジョーとデリックとローレン、この3人のつながりと役割分担や、彼らの最初の計画はどうなる予定だったのか、というようなことがしっかり解明されていなかったように思う。説明されていたかもしれないが、印象に残っていない……改訂に際してあらすじを書いてみたのだが、途中「何だかゴチャゴチャしているなぁ」と思って省略した所もかなりあるので。
注目の展開としてはフラックの妹が登場したことだろうか。警察一家に生まれ育ちながら、お堅い道には進まずバーテンダーをしている。ろくに知らない女性に車を貸し、それを犯罪に使われてしまう。今後も登場しそうだ。