CSI: NY - Season 5, Episode 2
セントラルパークの無料ライブで乱闘騒ぎが発生し、ライザ・カーペンターという若い女性が死亡する。ライザは警官が撃ったソフト弾に撃たれていたが、検死の途中でライザが放射線に被曝していることがわかる。遺体と接触したシドも被曝し、昏倒。被曝の原因になった放射性物質は、タリウムと判明。物質が特定されたため、治療法がわかりシドは無事に回復する。
その後、ホラー映画の監督、ダンテ・ガンサーが上映中に死亡する。ガンサーの衣服から放射性物質が発見される。それは、書物の盗難防止に使用されるフィルムだった。ガンサーの所持品とライザの行動などを突き合わせた結果、ニューヨークの公共図書館にたどり着く。地下に保管されている『チベットの死者の書』が被曝の原因だった。
図書館の地下室に勤務していた司書のモリー・ポールソンが2ヶ月前に死亡しており、モリーの夫はニュースで被曝事件を知り、自分の妻もタリウムの中毒死に違いないと主張する。モリーの遺体を掘り起こして検死した結果、やはりタリウムに被曝しているとわかる。ただし、他の2人の摂取経路が皮膚であることに対し、モリーは口から摂取した可能性が高い。つまり、本来のターゲットはモリーで、他の2人は巻き添えだったかもしれない。
『チベットの死者の書』を閲覧した人物や、モリーの助手が放射性物質を扱っていたことがわかるが、調べてみるといずれもシロ。だが、『死者の書』に付着していた昆虫の殻が、赤い染料に使用されるコチニールであるとわかり、モリーの夫ポールソンが実は犯人であるとわかる。ポールソンは絵を描く趣味があり、職業は弁護士で、依頼人を通じてタリウムを入手することができた。
ポールソンは弁護士稼業がふるわず、また難病を患った妻の看護に疲れたため、タリウムで妻を殺害して保険金を得、さらに書物を汚染させて被害を拡大させ、訴訟を起こすつもりでいたのだった。
シド先生がタリウムで被曝するというアクシデント。マイアミほどじゃないけどNYのモルグも危険だ~。CSIの面々も防護服姿で現場に入るのだが……この「防護服」、髪をすっぽり覆っているのに顔が保護されていないけど大丈夫なんだろうか。アクリルのような透明な板をぶら下げているだけ、横も下もオープンだよ。飛散物を直接吸い込む危険がなければ良い、ということなのかもしれないけど、それならマスクで良いのでは? マスクだと台詞が言いにくいのだろうか。
シド先生が動けないので、ホークス先生が久しぶりに検死官に復帰。ドクターが2人もいるNYチーム、何気に人材がぜいたく。でもやはり、ホークス先生は「ドクター」として活躍する方が良いなぁ……と思ってしまった。
冒頭ではMaroon 5がゲスト出演していたが、無料コンサート会場で死者が出た、という設定だけでストーリーには絡んでこず。印象は、モルグ被曝の衝撃に持って行かれてしまったかな。ストーリーとしては、途中のレッドヘリング氏(結局事件に関係なかったのであらすじでは省略)の存在がいささか偶然すぎる気がした。これが上記の防護服とともにストーリーの現実感というか説得力を奪っているのではないかと思う。
TV.com によると、「NY市の公共図書館」の場面で使われているのは、実際には図書館ではなく高位裁判所の上訴部であるとのこと。ドラマの映像(左)と本物の図書館(右)を比べてみると、確かに。
通常の撮影はLAで行っているはず(背景は合成)だけど、この時はNYロケだったのだろうか。