CSI: NY - Season 5, Episode 3
マックは証言のため飛行機でワシントンDCへ向かうが、その途中で殺人事件に遭遇する。客室乗務員の態度を不審に思い、刑事であることを明かして事情を聞いたところ、航空保安官がトイレの中で刺殺されたというのだ。ホルスターの拳銃はなくなっている。
マックは、ずっと隣の席にいてアリバイを確認できる乗客、エド・ライリーを助手に使い、その場にあるもので簡単な鑑識捜査を始める。
被害者のバッジ番号を連絡したところ、該当する航空保安官の氏名はロジャー・ストックウェルとわかるが、身体特徴が食い違う。指紋を照合したところ、薬物を密輸して終身刑となり、逃亡中のアントン・グリーンウェイであると判明。本物のロジャー・ストックウェルはNYの滞在先ホテルで射殺されていた。
飛行機はNYに引き返し、JFK空港に着陸して格納庫へ向かう。乗客と乗務員はその場で足止めされるが、DNAを採取するだけの根拠はなく、拘束も24時間が限度だった。
アダムはゴミ箱から保安官の銃を発見する。ホークスは座席の下からカナダドルの現金25万ドルと航空保安官の所持品を発見。犯人は、ハイジャックを連想させて捜査をかく乱するために、使いもしない銃を奪ってすぐに捨てたのではないかという可能性が生じる。
検死の結果、本物のストックウェル保安官を殺害したのは、やはりグリーンウェイであると判明。グリーンウェイは航空保安官になりすまして飛行機に搭乗し、途中でハイジャックしてカナダへ逃亡しようとしたものと思われた。さらに、手に付着していた物質から、彼が死ぬ前にコンドームを使用したことが判明。
アダムはトイレのタンクからコンドームと袋を発見。DNAは検出できなかったが、袋には口紅が付着している。女性の乗務員と乗客に対してサンプル採取を認める令状が出るが、一足違いで全員解放されてしまっていた。だが、グリーンウェイの傷口から真鍮とニッケルが検出されたことから、凶器は乗務員の記章であると判明。乗務員の中で1人だけ記章を付けていなかったスーザンが犯人であるとわかる。
スーザンはすでにパリ行きの便に搭乗していたが、離陸直前に逮捕される。彼女は「自分はハイジャックから乗客を守った」と主張するが、口紅がコンドームに付着していることを指摘され、ようやく犯行を認める。恋人アントンのために逃亡の手筈を整え、現金などを用意したが、アントンが航空保安官を殺害したと知りショックを受けたという。そして自分にまで銃を突きつけたことで思わず刺し殺してしまい、25万ドルが惜しくて名乗り出なかったのだった。
マックが偶然乗り合わせた飛行機の中で殺人事件。BONESでも似たような設定のエピソードがあったので、今回はマックのマクガイバリズムが見られるのか? と思ったけれど、そうでもなかった。国内線、しかもNYからDCならそれほど長い距離を飛ぶ機でもないし、グリーンウェイの目的がハイジャックしてカナダへ行くことなら、NYからあまり南へ飛ばないうちに事件が起きたはず。NYに引き返すにもあまり時間はかからなかっただろう。
犯人は、前半から登場していて怪しく見えない人物――ということで、マックの隣にいたカツラ屋さんが怪しい! 実行犯になるのは無理でも共犯者かもしれない、とか思ってしまったが、結局この人はシロだったのね。
カナダへ逃げるなら、ハイジャックするより陸路で安全な方法がありそうだけど、とか、スーザンは返り血を浴びなかったのだろうか、という所が少々気になったかな。