CSI: NY - Season 6, Episode 10
「殺される」と助けを求める緊急通報が入り、警官たちが駆けつけてみると、そこには人の気配がなく、ミイラ化した男性の遺体だけがあった。
現場はビルの25階にあるペントハウスで、持ち主は発明王のサム・ハーディング。入れ歯の成分を分析した結果、その男性は1920年代に死亡したとわかるが、ハーディング自身は30年前に死亡して埋葬も済んでいる。頭蓋骨から復元した顔と失踪者データベースを照合した結果、男性は1923年に失踪したウォルター・ジョーンズと判明。ジョーンズはハーディングとの間で特許侵害をめぐるトラブルがあった。
そのペントハウスは、ハーディングの遺言により本人の死後もそのまま封印され、誰も立ち入ることができなかった。しかし州の法改正により永久権が認められなくなったため、近いうちにオークションにかけられる予定になっていた。天窓の付近に残る指紋を照合した結果、不動産業を営むリチャード・ローソンが侵入したらしいとわかる。ローソンは同業者を出し抜くために競売物件に不法侵入するという前科があった。
だが、ローソンが侵入した痕跡はあるのに、出て行った痕跡はない。まだ中にいる可能性を考えてもう一度捜索し直してみたところ、隠し部屋や奇妙な仕掛けがいくつも発見される。その中には、鋭利な刃物を仕込んだ振り子式の斧があり、どうやらウォルターを殺害した凶器は、このペントハウスそのものらしいとわかる。
ハーディングは1922年に大規模な改修を行っており、設計図は残さず、また工程が1段階終わるたびに職人を交代させ、誰にも全体図を見せないという念の入れようだったため、どこにどのような仕掛けがあるのかはわからない。マックとステラはひとつずつ暗号を解読しながら隠し部屋を探し、ローソンの遺体を発見。不用意に「処刑室」に入ってしまったために焼き殺されたらしい。
指紋から遺体はローソンであることが確認されるが、現場にはそれ以外の人物の指紋もあった。改めて通話記録を調べたところ、ローソンは緊急通報をする前に自宅に電話をしていた。パートナーのポーラ・デイヴィスがローソンを助けに来て、そのまま捕われてしまった可能性が考えられた。
そこへ、階下の住人が「水漏れがする」と苦情を訴えていることがわかる。だがペントハウスの水道は何年も止まったままだ。漏れた水を分析した結果、酸素濃度が著しく低いことから、長年タンクに溜められていた水であると考えられた。水漏れ箇所の位置を調べたところ、そこにも隠し部屋があり、デイヴィスがまだかろうじて生きていることがわかるが、壁を壊している時間はない。マックたちは知恵を出し合って最後の暗号を解き、デイヴィスを無事に助け出す。
このペントハウス怖い!
……の一言で終わってしまいそう。いや、道具立ては面白かったのだが、それを一通り紹介しただけで終わってしまったというかそんな感じ。
永久封印より何より、死ぬ前にちゃんと始末しておけよと言いたくもなるが(標的だったジョーンズを殺してから50年以上生きていたわけでしょ)、あの家のどこがどうなっているのか、もう本人にもわからなくなっていたのではないか。あるいは、極秘に作成した図面が、どこかで失われたのかも。ローソンより前に侵入して殺された人、あと何人かいてもおかしくない。
いずれにしても、どう動けばどうなるかがわからない家の中で、マックも大胆というか無茶なことをする。毒ガスが仕込まれていなくて良かったね(1920年代だとまだ無理か)。
ラボにパートタイムの職を得たヘイレンは、どうやらFBIに引き抜かれてしまうようだ。せっかく新キャラ登場だと思ったのに、あまり活躍しないまま、お別れ場面もなしに退場。ヘイレンだけに仲間にへいれんかったという下手なダジャレしか思いつかない。何のために出てきたんだろう、この人。
— Yoko (yoko221b) 2013-02-03