CSI: NY - Season 8, Episode 16
マンハッタンの西部でバラバラにされた男性の遺体が発見される。それぞれが離れた場所にあり、下半身はベンチの上、両腕は新聞販売機の中、そして頭部と腕を除く上半身はバンの下で引きずられていた。
指紋から被害者は商店主のマイケル・バーンと判明。若い頃に軽微な犯罪を犯していたが、それ以降は犯歴もなかった。バーンの店を調べたところ、地下室に血を拭き取った痕があり、ここが犯行現場とわかる。
バーンの上半身にイカスミの痕跡があったことから、バンの配送ルートと照らし合わせ、最初に上半身が遺棄された場所を突き止めたところ、遺体が遺棄された3ヶ所は「ヘルズ・キッチン」と呼ばれる地域の3つの隅であることがわかる。この地域は最近では再開発が進み高級住宅も増えてきたが、以前は「地獄より熱いヘルズ・キッチン」と呼ばれたほど危険な場所。バーンの店も、不動産開発業者が目をつけており、バーンを追い出そうと嫌がらせをしていたらしい。
「ヘルズ・キッチン」の残る一隅を調べたところ、バーンの頭部が発見される。検死により、頭部を「処刑スタイル」で後から撃たれたことが死因とわかる。使用された凶器は、1970年代にヘルズ・キッチンで起きた複数の事件で使用されたもので、いずれも未解決。
フラックは不動産関連の聞き込みをしに行くが、その近くで突然車が爆発し、ロシアン・マフィアのアレックス・ゾーロフが死亡する。爆弾から採取した指紋により、爆弾犯人はバーンを慕っていたキアラン・ライリーという若者であるとわかる。キアランは、ゾーロフがバーンを殺害したと確信して殺したというが、バーンが死亡した頃、ゾーロフは留置場にいたことがわかる。キアランは偽の情報を吹き込まれていたのだ。
アダムはゾーロフの車の積み荷が密造タバコであることを突き止める。密造タバコは利益率が高く、店で堂々と販売できるため、ロシアン・マフィアの重要な資金源になっていた。バーンの店の地下室からも密造タバコが1本だけ見つかっていたが、成分を比べてみるとゾーロフの物ではなかった。ただしバーンの店で販売されていたのはすべて正規のタバコ。
ダニーとリンジーは凶器の銃についての調査を進め、デクラン・キャラハンという人物が容疑者として何度も調べられていることを知る。その息子、デクラン・キャラハンJr.はキアランが働くバーの経営者。デクランが父親から受け継いだ銃でバーンを殺害し、ロシアン・マフィアの犯行であるとキアランに告げたものと思われた。
キアランは隠しマイクを着けてデクランと会い、「なぜ犯人がゾーロフだとわかったのか」と言質を取ろうとするが、途中で口論になり、キアランがナイフを出してデクランが銃で応戦。デクランは正当防衛を主張するが、使用したのが父の形見の銃だったため、バーン殺害の犯人であるとわかってしまった。
デクランは、ヘルズ・キッチンの姿が急速に変わっていくことに抵抗し、コミュニティを守るために自前の密造タバコを売ろうとした。だがバーンに拒絶され、射殺。そして地下で遺体をバラバラにし、テリトリーを示すように四隅に置いたのだった。
うわー久しぶりにグロいの来た!
舞台はかつて無法地帯だったヘルズ・キッチン。アイルランド系移民が多く、フラックが先祖伝来の知識を披露する。そしてここにもロシアン・マフィアが進出しているらしい。60~70年代にここで育ったアイルランド系の子は、90%が神父か警官かギャングのいずれかになる。フラックの父親もここで育って警官になったのだろうか。
マックの恋愛描写はあまり面白くないなぁ……この年はマイアミとNYにクリフハンガー禁止令が出たはずなので、とにかくフィナーレまでに恋人らしい体裁を整えようとしているようにしか見えない。