CSI: NY - Season 9, Episode 3
橋の上で若い男性の刺殺体が発見される。所持品から氏名はイーサン・グロールと判明。荷物の中には、若い女性が血溜りの中に倒れている写真が数枚入っていた。
イーサンの髪にはコンタクトレンズが付着していたが、本人は乱視の矯正手術を受けており、コンタクトは不要なはず。つまり犯人の物である可能性が高い。現場付近の監視カメラには、イーサンが何者かともみ合っている様子が記録されていた。またイーサンは複数のドラッグを摂取していたが、ドラッグの現物は持っていない。
コンタクトレンズのDNAを調べたところ、前歴を持つボイド・ハックマンのものと判明。まもなくハックマンは逮捕され、ドラッグの売買でもめて殺害し、イーサンが持っていた薬を奪って逃げたことを認める。
一方、イーサンが持っていた写真の女性は、その写真が入っていた封筒に書かれた住所から、メアリー・ポーティコと判明。何週間か前に、母親が小言を言ったことがきっかけで喧嘩になり、家出をしたという。イーサンは、メアリーの遺体写真を両親に送りつけようとしていたのだ。
ダニーはシドに「写真から検死をしてほしい」と頼み、シドは「遺体」の様子を分析するが、そのうちの1枚で、口元に近い腕時計のガラスが曇っていることに気づく。つまり、写真が撮影された瞬間、メアリーはまだ生きて呼吸していたということになる。
イーサンの交遊関係から、オリバー・エップスの存在が浮上。メアリーは以前、上級生のオリバーに熱を上げていたというが、オリバーはすでに素行不良で退学し、現在の居所は不明。
ダニーとリンジーは写真の中のビール瓶に窓の外の景色が映っていることに気づく。拡大してみると、マンハッタンのフラットアイアン・ビルのようだった。そこから大体の位置を割り出し、該当する建物をしらみつぶしに調べてみるが、それでも現場写真と同じ部屋は見つからない。
ジョーが通話記録を調べたところ、発信源が西海岸であることがわかる。そしてフラットアイアンビルと似た構造のビルも全米に何ヶ所かある――メアリーのいた部屋は、サンフランシスコだったのだ。ジョーは、たまたま休暇でNYに来ていたFBIのコノヴァー捜査官に協力を求める。
マックとジョーはコノヴァーとともにサンフランシスコへ向かい、オリバーを発見。オリバーは「メアリーは生きている」と言う。両親が自分のことを探さないよう、遺体に見せかけた写真を送りつけようと、メアリー自身が提案したというのだ。そしてオリバーは鎮痛剤代わりにヘロインを投与してからメアリーを殴打し、血溜りに倒れた写真を撮り、イーサンに託した。
メアリーはドラッグハウスにいるところを発見される。オリバーに殴られた後に怖くなり、「家に帰りたい」と言って無事に保護される。
メアリー、頭にあんな大怪我してよく生きてたな。ダニーが血溜りの形を不審に思っている様子はなかったので、実際に殴られた時に出血した物のはず。もう少し打ち所が悪ければ、本当に死んでいたのではないか。そりゃ怖くもなるだろう。
今回は冒頭でジョーの恋人が登場。元同僚で今は西海岸(カリフォルニア)にいるらしい。で、それが都合よくはたらいて後半ではマックを交えて3人でサンフランシスコへ。でも、長距離を移動している感じが全然なくて、タイトルの割に(「2918マイル」はNYとSFの間の距離とのこと)実感がなかったな~。
SFのシーンがいかにも合成な感じだったのが良くなかったのかも。このシリーズ、NYの街の場面はほとんど背景合成なので(NYロケは年に1回ぐらいかな。撮影セットも使っていると思うけど、NYの有名な建物や特徴的な風景はほとんど合成のはず)技術はあると思うのだが、橋の場面などで映像を処理しきれていない感じがあった。素材の品質が良くなかったのだろうか。
写真からフラットアイアンビルを発見したり現場を地道に探したり、劇中で彼らがこなしている作業量はかなり多いはずなのだが、全体ではどうも何だかメリハリに欠ける気がした。前シーズンもずいぶんと覇気のないシーズンだったが、今季もやはりそうなってしまうのだろうか。