Dexter - Season 3, Episode 1
デクスターの日々は平穏にすぎていた。リタとの仲は円満、コーディからは「父の日に学校に来てほしい」と頼まれ、裏の仕事も順調。デボラは酒とタバコと男を断って仕事一筋、エンジェルは巡査部長に昇進し、殺人課には新しくクイン刑事が配属される。デボラは内部監査のユキ・アマド巡査部長から、クイン刑事についての情報を知らせてほしいと頼まれるが、「仲間は売れない」と断る。
デクスターは、女子学生を殺害しながら警察のミスで罪を逃れている麻薬の売人「フリーボ」ことフレッド・ボウマンに狙いを定める。だが、いざ殺しに行ってみるとフリーボは見知らぬ男と格闘中。フリーボは逃げ出し、デクスターは相手の男と揉み合う形になり、彼を刺殺してしまう。フリーボの仲間が来たため、デクスターは遺体をそのままに急いで現場を離れる。
翌日、事件現場に呼び出されたデクスターは、昨夜殺害した男の正体を知る。それは、ミゲル・プラド検事の末弟、オスカー・プラドだった。ミゲルは成績トップの敏腕検事、もう1人の弟ラモンは郡警察に勤務し、ラグェルタとは旧知の仲でかつては恋人同士だったという。
オスカーはユースクラブのコーチで、少年たちに麻薬を売るなとフリーボに抗議しに行ったと思われたため、刑事たちはフリーボがオスカーを殺害して逃げたと推測する。デクスターは、オスカーが自分に向かって来たことから、何か後ろ暗い事情があったのではないかと、オスカーの犯歴を調べる。ミゲルはその動きを察知し、「なぜ弟を調べているのか」とデクスターを問いただす。デクスターは「何が起きたかを知りたいから」とだけ答え、ミゲルは弟の事件に個人的な関心を寄せるデクスターに好感を持つ。
周辺住民の協力を得られないデボラは、クイン刑事から情報提供者を紹介されて聞き込みに。その情報提供者アントンは、フリーボのことは知らなかったが、オスカーのことは知っていた。そこから、オスカーがフリーボに多額の借金をしていたことがわかり、デボラは「オスカーはジャンキーだった」という情報をつかむが、それを警察署で報告しているところへ間が悪くミゲルが通りかかる。ラグェルタはエンジェルに、デボラをオスカーの事件からはずすように指示する。
デボラはオスカー事件を離れて、身元不明の若い女性が殺害された事件を担当。その被害者は絞殺され、遺体の右肩の皮膚が四角く剥ぎ取られていた。デクスターは、その女性がフリーボの恋人ティーガンであることに気づく。
その夜、いつものようにデクスターを迎えたリタは、自分が妊娠したことに気づく。
前シーズンを見てからまだ半年ぐらいしか経っていないはずなのだが、何だか久しぶりな感じ。
シーズン2のプレミアでは、デクスターは実兄(アイストラック・キラー)の事件を引きずってスランプに悩んでおり、さらに自分が過去に殺してきた被害者の遺体が大量に発見されるというすごい展開の幕開けとなったのだが、さて今シーズンは。
新しいスライドケースを購入して「仕事」も順調なようだが、そういう時こそ気の緩みから失敗しがちなもので、デクスターも例外ではなかったらしい。正当防衛とはいえ、殺しに出かけて別人を刺してしまうとは。まず外から様子を伺って、誰かいるとわかったらさっさと退散しろ!
その時殺してしまった若者の兄として、やり手の検事ミゲル・プラドが登場――演じているのはベイル・オーガナ議員ことジミー・スミッツ。彼が前シーズンのランディのように、デクスターを追い詰めて行く役割を担うのだろうか。検事(ADA)なのにデクスターが雑誌の表紙でしか顔を知らなかったということは、殺人や暴行事件ではなくホワイトカラー犯罪とかの担当だったのかな(ADAは実際に法廷に立って証人尋問や弁論を行うし、デクスターは今まで何度も証人として出廷しているはず)。キューバ系でラグェルタと交際していた過去もあるという人物。
ラグェルタは、ドークスがベイハーバー・ブッチャーだったという事実を、ようやく受け入れる気になっているようだ。彼女が今後、ドークスの名誉回復のために真相究明に動くという展開はもうないのか?
そして殺人課では、ドークスの穴を埋める形でエンジェルが巡査部長に昇進し、麻薬課からジョーイ・クイン刑事が異動。珍しいと言っては失礼だが珍しくイケメンの刑事さんだ。そのクインのことを調べているらしい内部監査のユキ・アマド(彼女も日系? マスオカと知り合いだったりする?)。シーズン3ともなると脇キャラもだんだん固定化してきて、プレミアエピでは皆の近況報告が多くなってくる。
そんなこんなで、今シーズンの大きなストーリーラインがいまいち見えてこないプレミアだった。オスカーの事件でデクスターがミゲルに追及される話になるのか、それともリタの妊娠が今シーズンの大テーマか?
— Yoko (yoko221b) 2009-12-05