Dexter - Season 4, Episode 1
リタと結婚して郊外に引っ越したデクスターは、息子ハリソンが生まれてから寝不足に悩まされていた。ある日、証人として法廷に立ったデクスターは、事件の資料を取り違えて大失態を演じ、残酷な殺人犯であるゴメスが釈放されてしまう。事件を担当したクイン刑事は怒って捜査資料を叩きつけ、デクスターはそれを見てゴメスを次のターゲットに決める。
その頃、リサ・ベルという女性の自宅には年配の男が忍び込んでいた。男はバスタブに湯をためてリサを待ち伏せし、裸にしてバスタブに入れた上、大腿動脈を切って失血死させる。
リサの遺体が発見され、デクスターは現場を訪れるが、犯人は時間をかけて丹念に証拠を消していた。クインは現場で記者のクリスティン・ヒルに話しかけられる。デクスターの前には、FBIのフランク・ランディ捜査官が現れる。
浴室のタイルの下からは、今回の事件とは無関係の古い血溜まりが発見される。古い血は劣化していたため誰の物かわからなかったが、住所を調べてみたところ、同じ場所でちょうど30年前(1979年)に殺人事件が起きていたことがわかる。しかも手口も同じ、バスタブの中で大腿動脈を切断するという事件だった。
ランディは現在ではFBIを辞め、独自に「トリニティ・キラー」と呼ばれる殺人鬼を追っているという。「トリニティ・キラー」は3人を連続して殺すのでこう呼ばれており、全米で事件を起こしているが、存在すらまだ証明できていない。トリニティは30年経って最初の現場へ戻ってきたのだった。
一方、新婚旅行中に花婿が襲われるという事件が発生し、被害者の生命維持装置が外されたため、事件は殺人課の担当になる。「バカンス強盗」と呼ばれていたこの事件は「バカンス殺人」となり、観光産業への影響が懸念される。
デクスターはゴメスの自宅を訪ねて拉致し、閉鎖されたボクシングリングでいつものように殺害しようとするが、その直前にリタから「ハリソンが耳感染を起こしたので薬を買ってきてほしい」という電話が入る。デクスターは大急ぎで現場を片付け、荷物を後部に積むと車を走らせるが、途中で事故を起こしてしまう。
どんなシリーズでもシーズンを重ねていくと、プレミアエピソードは各キャラの近況を描くことに終始する「皆さんどうしていますかエピ」にならざるを得ないようだ。
デクスターは郊外に新居を構え、美人の妻と可愛い子どもたちに囲まれた「夢のような生活」を送っているものの、その実態はというと慣れない子育てでヘロヘロ、裏稼業の殺人もままならない日々。そりゃ、新婚でいきなり3人の子持ちともなると、そうそう人殺しもしていられないよね。
ドークスに監視されていた時はまだ隙を見て行動できたけれど、相手がハリソンとなるとそれも無理。リタはこれで育児3人目なのだから、夜なんかもうちょっと頼ってもいいような気がするけれど、「完璧な夫」を目指すデクスターとしては、そうもいかないのだろうか。そんなこんなで寝不足がたたって、法廷で大失敗。
ひとつツッコませてもらえれば、法廷場面がちょっと変。デクスターは鑑識なので通常は検察側の証人になり、検事が主尋問をしてから弁護人が反対尋問、という流れになるはず。でもここでは、何だか弁護人が主尋問をしているようだった。検事は異議ありの一言もなく、いったい何をやっているのかと思った。
デボラは前シーズンで付き合い始めたアントンとラブラブ同棲中だったが、元彼のランディが突然現れて動揺。
エンジェルは風紀課のジアナ刑事と付き合っているのかと思ったら、あっさり破局して現在は警部補のラグェルタと交際中。同じ殺人課の警部補と巡査部長……うーん、エンジェル/ジアナのカップル、エンジェルのヘタレっぷりが可愛くて好きだったので残念。同じ部署で、しかもレギュラーキャスト同士の職場恋愛はちょっと勘弁してほしいんだけどな。そしてマスオカさんは相変わらず。
さて、そのような近況報告と並行して今シーズンの「敵」であるトリニティ・キラーが登場。アパートに侵入して全裸で待ち伏せ、女性をバスタブに入れて動脈を切って失血死させるという大変態である。その「トリニティ・キラー」(略してトリ爺)を追ってマイアミへ来たのが上述のフランク・ランディ。ランディはトリ爺を追い続けているが、それはまだデクスターの行動とは交わらない。というか、終盤でデクスターが大変なことになってそれどころではない! てな感じ。
殺人の帰りに事故を起こしてしまったデクスター、まさか車の後部に死体を積んだままだったんじゃ……。
— Yoko (yoko221b) 2011-08-01