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Dexter - Season 6, Episode 1

#61 Those Kinds of Things


概要

ルーメンとの別離から1年経ち、デクスターは仕事も殺人も絶好調。ハリソンの子守を務めているのは、エンジェル・バティスタの妹のジェイミー。マリア・ラグェルタはマシューズ本部長代理のスキャンダルを利用して、警部に昇進。エンジェルとは離婚して、以前のような「友達関係」に戻っている。マスオカは大学で法医学の講座を持っており、学生たちにラボを見学させる。

デクスターは、エンジェルの紹介でハリソンをカトリック系の名門幼稚園の面接に連れて行く。そこで宗教について尋ねられたデクスターは、「特に何も信仰していない」と正直に答えるが、それがきっかけで信仰や信念について考え始める。父親として息子に「伝えたくない」ことはあっても「伝えたい」もののことはあまり考えてこなかったのだ。

デクスターは20年ぶりに高校の同窓会に出席し、フットボールの花形選手だったジョー・ウォーカーと再会する。ジョーは高校卒業後に恋人だったジャネットと結婚したが、ジャネットは3年前に死亡。拳銃による自殺と判断されたが、デクスターはジョーが妻を殺して自殺に偽装したのではないかと疑っていたのだ。ジャネットの爪からは微量の血液が検出されていたので、証拠と比較するためにジョーの血液を手に入れようとするが、デクスター自身が思いがけなく人気者になってしまい、なかなかチャンスが訪れない。

その頃、トラヴィス・マーシャルは謎の老人とともにエヴァグレーズをボートで下り、妊娠しているメスのヘビを捕獲する。

翌朝、トラヴィスは道端の果物売りに声をかけ、その後果物売りは失踪。屋台には、秤に載せた人間の腸が残されていた。身体は現場ではなく浜辺に打ち上げられた所を発見される。胸には切開して再び縫い合わせた形跡があり、その縫い目はギリシャ文字のΑ(アルファ)とΩ(オメガ)を組み合わせた形になっていた。胸の下で何かが動いたため縫合跡を切ってみると、傷口から7匹の小さなヘビが飛び出し、刑事たちを驚かせる。

デクスターは同窓会のフットボールゲームに参加してジョーの血を手に入れ、彼がジャネットを殺害したことを確認し、ジョーをおびき出して殺害。

クインはレストランでデボラと食事をして、何とかプロポーズしようとするが、店に入ってきた男が拳銃を乱射したためタイミングを逃す。拳銃男はデボラに取り押さえられる。


感想

シーズンプレミア。前回はクリフハンガーではなく落ち着いた感じで終了したため、お馴染みの「皆さんどうしていますかエピ」で始まる。前シーズンから1年経過しているようで、ハリソンは2歳。幼稚園に入れなきゃ、というので「えー、もうそんな時期なの」と親戚のおばちゃんみたいな反応になってしまうわけだが、これに関連して描写される「信仰」が今シーズンの重要なテーマとなる。

前シーズンからの積み残しをおさらいしておくと、リディ刑事の件はまったく言及なし。何事もなかったように話が進んでいるので、1年の間に忘れ去られてしまったようだ。エンジェルとラグェルタは離婚して以前の関係に戻ってしまったらしい。ラグェルタは警部に昇進したので出番も減少。それは良いのだが、この2人の恋愛と結婚は、最後まで何のためにやったのかよくわからないストーリーラインだったなぁという印象だけが残る。ラグェルタの出番が減る代わりに、マスオカの実習生がラボに加わる。クインとデボラは相変わらず恋人関係を続けているようだが、クインは結婚を考えている様子。

そしてデクスターは仕事も殺しも順調で、高校の同窓会へ出かけてもモテモテ。高校時代に冴えなかった男の子が、成長してかっこ良くなって、学園のアイドル的存在だった女性がぽーっとなってしまうというのも、ドラマにありがちな展開とはいえ、デクスターがそうなっていると何だか可笑しい。それに殺しも忘れないし。標的が複数だったり知り合いだったり、いろいろ変化を付けながら、プレミアの1話だけで3人も殺すとは。ちょっとやりすぎではないか、大丈夫か?

という心配をよそに、今シーズンの「敵」はすでに動き始めている。エドワード・J・オルモスとコリン・ハンクスが演じる師匠と弟子の2人組。被害者の腸を取り出して代わりにヘビを詰め込んだり、傷口にアルファとオメガのギリシャ文字を刻むなど、犯行はかなり猟奇的で、しかも凝りすぎ! 前シーズンのサンタ・ムエルテ教は結局本筋に絡んでこなかったが、今シーズンはこれがメインのストーリーラインになるはずだ。

Yoko (yoko221b) 2012-11-30