Dexter - Season 6, Episode 2
デクスターはハリソンに「怪物リトル・チノ」の話を聞かせ、ハリソンが「パパのはこ」と言うのを聞いて驚く。
クインは改めてデボラにプロポーズするが、デボラの方は結婚などまったく考えておらず、「考える時間が欲しい」とだけ言う。
エンジェルは、オマー・リベラ(殺害された果物売り)の面倒を見ていたブラザー・サムことサミュエル・ライトを署に呼んで事情を聞く。麻薬組織ではヘビは「密告者」の意味を持つため、エンジェルはオマー殺害を密告者への制裁ではないかと疑うが、ブラザー・サムは「オマーは変わり、悪事から手を引いていた」と主張する。
ブラザー・サムは元殺人犯だが、手続き的な事情で殺人罪が審理無効になり、釈放されていた。その時デクスターはサムを獲物にしようとしたが、その前に麻薬課に逮捕されてしまい果たせなかったのだ。サムは獄中で宗教に目覚めて、現在は聖職者となり、自動車の修理工場を経営して前科者たちを何人も雇って更正させている。だがデクスターは、サムはいまだに殺人者ではないかと疑っていた。
レストランでのデボラの発砲は正当なものであると認められる。デボラが銃撃犯を取り押さえる様子を撮影した動画がインターネットにアップロードされ、デボラは一躍人気者になる。マシューズはその動画を見て、ラグェルタが昇進した後の警部補に、エンジェルではなくデボラを任命することに決める。突然の話にデボラは動揺し、エンジェルに相談するが、エンジェルは笑顔でデボラを励ます。
デクスターはブラザー・サムを次の標的に定め、わざと車をぶつけて修理工場を訪れる。そして夜中に忍び込み、サムが従業員を殺害する場面を目撃――したと思ったら、サムは仕事を怠けてドラッグに耽っていた従業員に撃たれそうになって殴っただけだった。そこへギャングのボス、フリオが「おれの手下を返せ」と現れ、サムを殺そうとしたので、デクスターは警察のIDを見せてフリオを撃退し、サムの代わりにフリオを次の獲物とする。
トラヴィスは老人の指示でマネキン人形を何体も運ぶ。その後、姉の家に行って食事をし、帰ろうとする所を引き止められて泊まって行くが、翌日それを老人に責められ「もう会いません」と誓う。
デボラはクインに「結婚はできない、今のままがいい」とプロポーズを断り、クインの家を出てデクスターの家へ。
マスオカの下で実習生となったライアンは、ヘビの組織サンプルを調べて重金属を検出。エバグレーズ周辺の危険物廃棄場を調べようと進言する。
トラヴィスはジョギング中の青年、ネイサン・ロバーツを襲って拉致し、監禁する。
マイアミ・メトロ署の一員としてデクスターも捜査に加わっているものの、トラヴィスのストーリーはまだ交わってこない。ブラザー・サムを狙ったり、彼がもう改心しているとわかって標的を切り替えたりと、別の殺しに忙しい様子。それは良いけど、ハリソンが「パパの箱」をちゃんと見てるぞ! 注意しなきゃ。
ブラザー・サムというのは元囚人で、服役中に宗教に目覚めて聖職者になったということなのだが、どういう宗派なのかよくわからない。彼がもしかすると、デクスターの導き手になるのかもしれない、という予感は漂わせているものの、吹替えの声がドークスと同じなので(というか私にとっては「CSI:マイアミ」のスピードルだけど)落ち着かない。黒人俳優の吹替えが多い声優さんではあるけど、同じシリーズの中で使いまわすのは止めようよ。原語で見た方が良いのだろうか。サムを演じているのはラップミュージシャンでもあるモス・デフで、役者としてもすごく良い雰囲気を出していると思う。
そしてマイアミ・メトロ署ではレストランでの発砲事件現場に居合わせて、一躍人気者になってしまったデボラを警部補に昇進させるというサプライズ人事。マシューズは買春行為をラグェルタに知られて、黙っていてもらう代わりに警部に昇進させたらしいので、ラグェルタの元夫を警部補にしてこれ以上彼女の派閥を拡大するのはごめんだという所だろう。デボラならまだ若くて政治力もないし、自分にとっては娘も同然。エンジェルは、私生活はともかく警官としてのスタンスはむしろデボラに近いと思うが、現場にいないマシューズにはそれが見えていないのだろう。
それにしてもエンジェルは本当に良い人なんだな。個人的に現場の方が好きだとはいっても、年下でキャリアも浅い女性警部補の下なんて内心穏やかじゃないだろうに、デボラの気持ちを気遣って励ましてあげられるなんて。たとえ形だけでもなかなかできることではないだろう。デボラにとってはこれ以上ないくらいに頼れる巡査部長だから、大事にしなきゃだめだぞ~。
— Yoko (yoko221b) 2012-11-30