Homicide - Season 4, Episode 11
大晦日の夜。刑事たちはまがい物のシャンパンとピザで新年を祝う。ブロディは「1年かけて製作した」というドキュメンタリービデオを披露し、全員で鑑賞する。
ドキュメンタリーの素材となった事件はキルダフ氏の射殺事件で、撃ったのは隣人のベネット・ジャクソン。ジャクソンは現場で罪を認め「口うるさいキルダフさんと口論になって撃ち殺した」と言う。その場で事件解決にしても良かったが、動機に納得できないベイリスは捜査を続け、ジャクソン氏の秘密を暴く。葬儀屋を営むジャクソンは、妻がアルツハイマーで療養所に入ってから孤独を抱え、自分が扱う遺体に服を着せ、ディナーテーブルに座らせ、それを写真に撮って楽しんでいた。そのことをキルダフ夫妻に知られて2人を殺害したのだった。
ちょっと息抜きというか、番外編ぽいエピソード。ストーリーの大部分はブロディが作成したドキュメンタリーで、事件描写の合間に刑事たちのプライベートな時間なども描かれる。ブロディはこのために皆の家を泊まり歩いていたのか? いや、きっかけはマンチに誘われたことだけど、結果的にというか渡りに船というか。
プライベートな時間といえば、ケラマンはケイの恋人(アントニオ・バンデラス似)を知っているらしい。そしてそのケラマンはコックスと2人でささやかなプライベートタイム。この2人はやはりカップルになっていくのかな。
ルイスが捜査の途中で映画の撮影クルーか何かと遭遇していたが、これがバリー・レビンソン本人。撮影中に本物の警察と鉢合わせ、なんていかにもありそうな話だけど、これも実話なのだろうか。
事件は番号が027と早いので、おそらく1年ぐらい前の事件(その前の年だとブロディがいない)。1年前というとシーズン3の半ば頃だが、この年は新年早々スナイパー事件があって大騒ぎだった。「スナイパー Part2」の被害者が14番で、次の「歪んだ愛国心」の被害者が54だったので、その間の時点で起きているはず。被害者名の Llewellyen はどう発音されていたか失念。Lを2つ重ねるのはウェールズ語の名前で、ちょっと変わった読み方があったように記憶しているのだが。
そして思わぬところでランチ泥棒の正体が判明! ランチ泥棒というのは架空の存在で、仲間内で隙あらばランチを奪い合っているだけかと思ったら……疑ってすいませんでした。しかしギャフニーだったとは! いかにもな人選ではあるけど、仮にも警部が。
そんなこんなで、リアルタイムで取扱う事件の描写もなく和やかに新年を迎えた殺人課。だが年が明けると同時に「パーティは終わり」とでもいうように、一斉に鳴り始める電話たち。良い感じに日常へ戻っていける終わり方だなと思った。
今回監督のBarbara Koppleさん、本作の監督はこれが初めて(この後もう2本撮っている)だが、普段はドキュメンタリー作品を主に手がけているらしい。なるほど。