Law & Order - Season 4, Episode 14
ダン&ジャネット・ラドマンの家の留守電に娘の誘拐を示唆するメッセージが入り、ジャネットは警察に通報。その後、娘のローラは子守とともに無事に戻って来るが、その後「金を渡さなければ娘を誘拐する」という脅迫状とともに、ローラの姿を映したビデオが届けられる。それは子守や母親とともに出歩くローラの姿を隠し撮りしたもので、「ほんの一瞬気をそらした隙に、簡単に誘拐できる」という不気味なメッセージが添えられていた。
刑事たちが張り込む中でジャネットは指定されたゴミ箱に封筒を入れる。やがて男が封筒を回収しに現れ、刑事たちはその男を逮捕。ジョン・ブランチャードというホームレスの男で「車を運転した男に頼まれた」だけだと主張。ブランチャードの供述から、その人物はラドマン夫妻と同じクラブの会員であることがわかる。
また、ビデオを精査した結果、メッセージがボート上で録音されたことがわかり、候補を絞り込んだ結果、容疑者は3人にまで絞られる。そのうちの1人は判事のジョエル・セイヤーだった。キンケイドはセイヤー判事の下で書記官をしていたことがあるという理由で担当を外してほしいと願い出るが、ストーンは「たいした問題ではない」と却下。
ブランチャードはセイヤーの写真を見て「彼だ」と断言する。キンケイドは、セイヤーと愛人関係にあったことを打ち明け、その場で辞職願いを書く。
セイヤーの弁護についたアーサー・ゴールドは、写真を選び出した時にキンケイドがブランチャードに対して、1人を選ばなければいけないと強制した(と受け取られた)ことを理由に異議を申し立て、ブランチャードの目撃証言は排除される。一方セイヤーはキンケイドが事件を「でっち上げた」として彼女を懲罰委員会にかける。
懲罰委員会で、セイヤーはキンケイドの方から彼を誘惑し、そのうちに「奥さんに言う」と脅してきたと証言する。対してキンケイドは、指導権を持っていたのは終始セイヤーの方で、関係を続けるにつれてどんどん支配的になっていったと証言する。キンケイドには問責処分が下される。
キンケイドは、ジャネット・ラドマンも同じようにセイヤーと関係を持ったことを見抜き、事実を話すよう彼女を説得する。ゴールドは、キンケイドが違法に尋問を行ったとして全員の証言を排除するよう求めるが、ストーンはキンケイドの辞職願いを見せ、彼女は私人として行動したのだと主張。判事もこれを認める。
その後、キンケイドを通じてセイヤー夫人が証言したいと言い出す。彼女は夫がジャネット・ラドマンを苦しめようとしたことを知っていたのだ。婚姻関係に基づく特権があるため、セイヤー夫人は「夫婦の会話」を証言することを禁じられるが、彼女は夫のボートを片付けようとして、文字を切り抜いた雑誌を見つけていた。それは、ラドマン家に送られた脅迫状の文字を切り抜いた後のページだった。
ゴールドは取引を申し出、ストーンは犯行の一部始終を法廷で語ることを条件とする。セイヤーはようやく法廷で犯行を認める。
冒頭、普通に誘拐ものだと思って見ていたら、子どもは無事帰宅(今だったら子守が携帯電話を持っているだろうけど)。しかしその後に「いつでも誘拐できる」という不気味なメッセージが――もちろん本当に誘拐する方が重罪なのだろうけど、こういう陰湿な脅迫というのも相当にタチが悪いなぁと思わせる。しかも実行犯は判事で、何をすればどういう罪に問われるか、ちゃんとわかったうえでやっていたという点が悪質。加えてクレアとの不倫、ジャネットとの不倫、女性に対する支配的な態度、有罪を認めた後の往生際の悪さ。さらに、演じている俳優はシーズン1の「Indifference(親失格)」に出ていた最低親父じゃないか(最低なのは俳優じゃなくて役柄だけど)! もう、これでもかというほどにネガティブな要素てんこもりな被告人だった。
クレアが「担当を降ろしてほしい」と願い出た時に、ちょっと何かありそうな様子は見せたのだけど、ストーン検事がそれに全然気づかないのは、一緒に仕事をするようになってまだ間がないから(といってももう半年近いかな)なのか、それともやはり堅物だから? そこでもうちょっと突っ込んで聞いておけばいいのに……って感じ。
このエピでクレアは辞職願いを出していたけど、結局それは受理されなかったということで良いのかな。次のエピ以降も、何事もなかったように出演しているし。それから字幕が一部「ジル・キンケイド」になっていたけど、それ誰よ(笑)。役名(クレア・キンケイド)と役者名(ジル・ヘネシー)が混ざってる!
台詞に出てきた「Simmons v. US」は多分↓これだと思う。フォトIDでの人物特定が問題にされているので。
— Yoko (yoko221b) 2009-02-02