Spiral (Engrenages)
ジルはフェイの情報をミシェルに流し、もう情報屋は止めると言うが、無論ミシェルは承知しない。
ブノワは売春事件担当の検事から取調べを受け、エリナとの関係や金銭授受について供述した後、釈放される。ロールは「エリナと妹のことを話せ」と詰め寄るが、ブノワは口を割らない。
ラボルトはミシェルにブノワ殺害を指示。ミシェルはブノワの家へ向かい、扉ごしに銃を撃つが、そこにいたのはブノワではなく家政婦だった。ブノワはシュリエ(後述)とともに逮捕され、拘置所へ向かう。
ショックを受けたジルは拳銃で自殺しようとするが思いとどまり、その後アリサの家でドラッグを注射し、過剰摂取で気を失う。アリサは救急車を呼んだ後、薬局に駆け込んでアドレナリンを注射、ジルを蘇生させる。
ブノワは事件の真相についてクレマンに話す――ソフィアはラボルトに暴行されて自殺し、妹のことを調べようとしたエリナはミシェルに殺されたのだ。
ロールはジルからミシェルの関与を聞き、ブノワは無罪だから釈放するようクレマンに訴える。クレマンはブノワの釈放を決定するが、その矢先、ブノワは襲われて刺されてしまう。
ジャック・シュリエという男が「12歳の息子が元妻に連れ去られた」と訴える。だが元妻のマドレーヌは「夫が息子を殺して遺体を隠した」と主張。シュリエは最初の子が女の子とわかった時に「娘なら要らない」と中絶させていた。次に生まれたバンジャマンは知的障害があったため、疎んじて妻を責めていたという。息子を殺したのは「私にとっていちばん大切な存在だから」だという。
シュリエは「娘をほしくなかったのは、妻がユダヤ人だから」だと言う。ユダヤ教は女系なので、娘だと孫までユダヤ人になってしまうので、それが嫌だったという。その後、シュリエが怪しい行動をとったことがわかるが、証拠がない。
マドレーヌは夫をホテルに呼び出して誘惑し、「バンジャマンをどうしたの」と聞く。シュリエは息子に睡眠薬をのませて窒息死させたことを認め「これでまた2人きりになれたのだから、もう忘れろ」と言う。その会話は窓辺に隠したテープレコーダーに録音されていた。
ロバンは「殺人は立証されていないが、子どもが消えたのは確かだ」と世論の動向を気にし、シュリエの勾留を命ずるとともにマドレーヌへの疑いを口にする。クレマンは「いつも女性に厳しいですね」と笑う。
カールソンは、マルク・フラトリアンという若者の弁護を引き受ける。マルクは元恋人のナタリーと性交渉を持ち、その後レイプを訴えられていた。それは、ルロワが弁護士の資格を失った事件と同じ状況であった。
マルクは「しつこい女だから捨てたらストーキングされ、仕方がないので会ってやったらレイプで訴えられた」と言う。ルロワはナタリーからの手紙を分析し、マルクへの異常な愛情や性的な事柄、「復讐する」という脅し文句が書かれているものを利用しようという。
ロバンはナタリーとマルクを現場へ呼び出し、現場検証を始める。ロバンはまずナタリーの主張を聞き、厳しい口調で尋問する。だがそれに油断したマルクが現場を再現すると、ロバンは供述との矛盾を見つけ「被告人は虚偽の供述をしている」と指摘。
カールソンは、かつてルロワを告訴した女性エリーズの自宅を訪れる。エリーズは病気に冒されて死を目前にし、「事件の再審を行ってほしい」と頼む。エリーズはルロワにふられた復讐に告訴し、そのことを後悔していた。エリーズは供述書に署名し、「ルロワは無実です」というビデオを撮影する。
うわっブノワが撃たれちゃった……と思ったら撃たれたのは別の人。と思ったらラストで今度は本当に刺されてしまった。事件の真相は結局、ソフィアが自殺でエリナはそれを隠蔽するために殺されたってことになるのかな。黒幕がラボルトでミシェルがその下で手を汚す役、というのは何だかそのまんまな感じでいまいちヒネリに欠けるような。でも隠蔽だけではエリナの遺体をあそこまで傷つける理由にはならないよね。あともう1話あるので何か出てくるのかな~。
で、こんな事態になってもロールはまだジルに優しい、というか甘い。その温情がちゃんとジルを立ち直らせるだろうか。それはそうと、思わぬところでアリサちゃんの好感度がアップ! 最初のうちはジルの「ワル」な面を描写するだけのキャラにしか見えていなかったのだが、今回は彼氏を助けようと必死になる姿が健気だった。
さて、終盤に入って伏線回収の一環なのか、ルロワのレイプ疑惑が再び取り沙汰される。何で今更? と驚くが、再審請求が通って無罪になれば、ルロワは弁護士に復帰できる可能性があるわけで……うーん、このキャラも何だか無駄に謎めいている印象があるので、そこから何か別のドラマが生まれるのかもしれないけど、もうそんなの描写してる時間ないでしょ。次シーズンへの布石になるのか?
— Yoko (yoko221b) 2009-08-20