Without a Trace - Season 3, Episode 17
不動産業者のランス・ハミルトンが突然失踪。その日の予定をすべてキャンセルし、秘書からの電話にも応答しなかった。失踪する直前、顧客と秘書は「ランスと言い争う女性」を目撃してたが、どうやら2人別々の女性らしい。
ランスはやり手で顧客も大勢いたが、その中には大口の顧客としてマフィアも名を連ねていた。顧客の中から「言い争っていた女性」と思しき人物が判明し、住所を訪ねてみると、そこは何と売春宿。東欧から若い女性をだまして連れて来ては客を取らせていたのだった。ランスはその売春組織とグルになっていたらしい。その中で、逃げようとしたナディアという少女が1人、行方不明になっていた。
空港で、ランスが登録した拳銃を持ち込もうとした女性ベス・ノーウッドが連行される。彼女の話から、ランスの正体はマフィアでも不動産屋でもなく、潜入捜査をしていたナッソー郡の警察官ランス・ノーウッドと判明。取り乱した様子のランスに「早く逃げろ、テキサスにいる姉の家に行け」と言われて飛行機に乗ろうとしていたのだった。
ランスはマフィアの不動産詐欺についての捜査を進めるうちに売春組織のことを知り、捜査の方向を転換して彼らを検挙しようと準備を進めていた。ランスはナディアを連れて来て証言させようと言ったが、郡警察の方では「まだ時期尚早だ、あと3週間待て」という判断であった。
その後、ランスの法人用クレジットカードが使われたことがわかる。秘書のオリヴィアが12人乗りのワゴンを借りたのだ。オリヴィアはランスから「誰にも内緒で」と指示を受けて車と現金を届けていた。秘書が車を届けた場所へ行くと、そこにはランスの車が乗り捨てられ、トランクにはナディアの遺体があった。遺体の上にはランスの警察バッジと「あと3週間」というメモ。それは、郡警察の判断に怒り、自分だけで女性たちを救おうとしたランスの決意表明と思われた。
車の中には売春宿のマダム、ヴァレリーの指紋があった。ヴァレリーは身の安全と引き換えに、マフィアのボス、ペローシがナディアを殺害したことを供述する。ペローシの友人が逮捕され、ナディアはスパイだと思われて殺されたのだ。ランスはそれでもう待てなくなり、残った女性たちを連れて逃げたという。ペローシは、売春・児童虐待・人身売買法などの容疑で逮捕される。
ランスの大学の同窓生に、ウェイン・アギレラという移民専門の弁護士がおり、6名分の緊急のビザを申請していたことがわかる。マローンはアギレラを訪ね、ランスが女性たちをつれてアギレラに助けを求めたこと、彼女たちが近くのモーテルにいることなどを知る。
その後、マローンはベスを連れてランスと会い、2人はマフィアの手を逃れて旅立って行った。
男女関係のトラブルかしら、といった冒頭の場面からは思いも寄らない犯罪組織のお話。CSIのベガスやマイアミ、The Wire にも似たようなモチーフがあったっけ。ナッソー郡警察のコルクボードに描かれた系統図も、The Wire のオフィスみたいだった。最近は売春組織というとロシア・東欧からの密入国が定番なのだろうか。
今回は少々話が込み入っていて、時系列順に整理すると少々わかりづらい(全部ホワイトボードに書き出してほしい)。マダムがランスの所にやって来て口論したのは、ナディア殺害の件なのだろうか。ランスはどの時点で血のついたシャツを燃やしたのか。その血は殺害時のものか、それとも殴った時のものか。ダニーとマーティンが行った時点では女性たちはまだいたので、ランスが連れ出したのはその後だ。では、奥さんに「逃げろ」と言って銃を渡したのはどの時点? うーん、ランスの正体とか潜入捜査とか、そのあたりに気を取られて細かいことがさっぱり。もうちょっと枝葉を取ってすっきりしたストーリーにして見せてほしかったような気もするな~。
最後、ジャックがどうやってランスと連絡を取ったのかもよくわからなかったけれど……女性たちの様子を聞くためにアギレラに連絡した時に話したのかな。それくらいしか機会なさそう。ともかくランスとベスが再会して、とりあえずハッピーエンドで終わったのは良かった良かった。この後ランスは、マイアミで消防士になったとかならないとか(それは別の番組です)。
ペローシは逮捕したとして、その上にいる黒幕は結局どうしたのだろう。ジャックが「子どもを虐待した奴は刑務所で苛められるぞ」と脅していたので、ペローシと取引して情報を引き出すのだろうか。
さてサムとマーティンは、自分たちの交際を周囲に知らせるべきかどうかを以前のエピで言い合っていたけど、ダニーもヴィヴももう知ってるんだから別にいいじゃん、てな感じになってきた。今回ヴィヴは心電図を取っているところをサムに見られて「マーティンにも黙っていて」と言っていたが、ということはマーティンはまだ気づいていないのだろうか。この前、苦しそうにしているところを見てるのに。
— Yoko (yoko221b) 2008-01-28