Without a Trace - Season 4, Episode 20
女性と子どものためのシェルター「シールドハウス」でボランティアをしていたブレック・マリガンが失踪。ブレックは裕福な家の息子だったが、麻薬所持で逮捕され、500時間の社会奉仕活動をするよう言い渡されていた。そしてノルマを果たした後もボランティアを続けていたのだった。
その夜、ブレックが拉致されて車に連れ込まれたところが目撃されていたが、調べてみると、それはブレックの高校時代からの友達で、ボランティアに夢中で遊ばなくなったブレックを無理矢理パーティに連れ出しただけだと主張する。ブレックは途中で帰り、パーティを企画したハイディら仲間たちは閉店間際までクラブにいたことが確認される。
父親はブレックが逮捕された後、生活は保証するが贅沢は許さないという方針を取り、ブレックが「シールドハウスのためにお金が要る」と頼んだ時も断っていた。ブレックがシールドハウスの補修のために金を集めようと奔走していたのは事実で、そのために有閑マダムを相手に「援助交際」し、高価な貴金属などを売って金を作っていたとわかる。だが、そのことが夫のひとりに露見したため、ブレックはまだ換金していない宝石類を返そうと決めていた。シールドハウスの運営の大部分は教会グループからの寄付で賄われており、ブレックの「不道徳」な行為はそれを危うくしかねなかったのだ。
ブレックが換金した物の中には、対になった花瓶の片方があったが、もう片方が質屋に持ち込まれていたことがわかる。持ち込んだのは、麻薬などの前歴を持つナザール・ラヒムという男。ハイディはドラッグでラヒムに借金を作り、ブレックがそれを立て替えようとしていたのだ。パーティの夜、ハイディはブレックが高価な貴金属を持っていることを知り、それで借金を払ってほしいと頼んだ。だがブレックはそれを持ち主に返すのだと主張した。
ハイディはブレックとともに車に乗り、宝石を渡せ、渡さないで争い、ブレックは運転を誤り車は転落。ハイディはブレックを見捨て、鞄を持ってその場から逃げたのだった。
ハイディの供述した場所で、ブレックの遺体が車とともに発見される。父親のウォルター・マリガンは、ブレックの遺志を継いでシールドハウスの補修を完成させる。
甘やかされてきたお坊ちゃんが初めて厳しくされ、送りこまれた施設で使命感に目覚めたものの、昔の悪い仲間に足を引っ張られて――というお話。手っ取り早く大金を作るために、裕福な女性たちの間を渡り歩いて――という所にいささか呆れてしまうし、終盤ではあまりにも身勝手なハイディの態度が印象に残ってしまい、ちょっと嫌な感じが残ってしまったのが残念。
とはいえ、ゲストのジーナ・トレスやベリンダ・ウェイマウスはとても良かったし、シールドハウスの完成式の場面も、ほろりとさせられるWATらしい良さが久々に見られたと思う。息子の身を案じる父親に対するマーティンの姿も印象に残る。そうそうマーティンといえば、ちょっと怪しいスペイン語で懸命に聞き込みをしている横でダニーが突っ込みを入れる場面が面白かった~。
クラブでのパーティ参加者はアリバイの確認が取れたはずなのだけど、結局ハイディはバスでマンハッタンに戻った後、またクラブに行ったのかな? それとも、ハイディがブレックと一緒に途中で抜けたことに誰も気づかなかった?
— Yoko (yoko221b) 2009-05-05