The Wire - Season 2, Episode 3
“What they need is a union.” - Russell
バンク、フリーマン、ラッセルの3人はフィラデルフィアでの捜査を終えるが、ほとんど成果は得られなかった。ボルティモアに戻り、さらにコンテナの出所を調べるが扱っていたのは架空会社で再び行き止まりになってしまう。
ヴァルチェックは警察車両が盗まれたことを知って怒る。その頃バンはウィルミントン(デラウェア州)の港で写真を撮られており、写真はその後ヴァルチェックのもとへ送られる。プレッズは捜査方針に頭を悩ませ、ヴァルチェックに「バークスデールの捜査でやっていたような、盗聴・車両管理部の記録・政治献金などをすべて捜査することが必要だ」と訴える。ヴァルチェックは、バレルに要請した「特命チーム」が使えないことを知り、バレルを脅してダニエルズを使わせろとゴリ押し。
港ではニックとジギーが仕事にあぶれていた。船が来ないのですることがなく、給料も支払われない。ニックには恋人のエイミーとの間に幼い娘がいた。ニックはまだ独立できるほどの収入がないが、エイミーの方は、娘が学校に行く頃になると「パパとママが一緒に住んでいない」ことが問題になるのではと心配している。ジギーはドラッグを売って金を稼ごうと誘うがニックは反対する。
マクノルティは、死んだ女性たちについて検死官の話を聞く。豊胸手術の痕跡から、被害者のうち数名はハンガリーにいたことがあるとわかっていた。また性交渉の証拠も見つかっていた。マクノルティは、事件の担当がバンクとフリーマンに変わったことを聞いて殺人課に出かけ、女性たちが売春の犠牲になっていたこと、1人が抵抗して殺され、他の女性たちは口封じのために殺されたことを知る。司法省の話では、同じように東欧から密入国した女性が、米国だけで4万~5万人は働いているという。マクノルティは、彼女たちの名前を取り戻してやりたいと思う。
ソボトカは港湾の不景気を何とかするために、教会のパーティで州議会の議員クレイ・デイヴィスに根回しをしようとする。ニックとジギーは、仲間とともに「誤配」を装ってコンテナを盗み、「ダブルG」の店に荷物のデジカメを持ち込んで売り飛ばす。
ストリンガーはディアンジェロの恋人ドネットの様子を見に立ち寄り、そのままベッドをともにしてしまう。獄中にいるディアンジェロは麻薬に手を出していたが、叔父エイヴォンから「数日でいいから」薬をやめろと忠告される。その夜、看守スティルマン(ウィーベイをいじめていた看守)が持ち込んだ薬物で囚人が急死する。スティルマンに薬物を供給していた売人がエイヴォンと通じていたのだ。
タイトルの “Hot Shots” というのは、毒入りの麻薬のこと。刑務所に持ち込んで、スパイを殺す薬物を、特にそう呼ぶらしい。
囚人の会話に出て来た “Green Lantern” って何かと思ったら、そういうアメコミのシリーズがあるらしい。刑務所の図書館にこんなのあるの? それとも誰かが個人的に持ち込んだ物なのだろうか。
港湾の事件の方があまり進展していないせいか、今回はバークスデールの方が印象が強かったかな。港湾の方は彼らの事情というか背景説明のような回だった。組合長のソボトカも、何とか港湾の仕事を増やそうとロビイストを雇ったり議員に接近したり。ヴァルチェックが疑っている教会への寄付金も、その一環なのだろうか。
前シーズンでのディアンジェロは、ドラッグディーラーの組織の中で生まれ育ち、そこから抜け出して自由になりたいと願っていた。今回のソボトカやニックは、仕事さえちゃんとあれば犯罪に手を染めずにいられたはずなのに、生活のために否応なく犯罪に引きずり込まれていくようだ。ロシアや東欧から運ばれてくる女性たちもそうかな。
で、そのディアンジェロの彼女は前シーズンからすでに気持ちが離れちゃってるような印象があったけれど、今回ストリンガーとできちゃうし。どうなるのこの人たち。
— Yoko (yoko221b) 2007-12-11