User Tools

Site Tools


bones:s01:020_the_graft_in_the_girl

BONES - Season 1

#20 The Graft in the Girl

  • 邦題:「移植された悲劇」
  • 脚本:Laura Wolner, Greg Ball
  • 監督:Sanford Bookstaver
  • 初回放映:2006-04-26

事件概要

ウィリアム・ヘイスティングス

ブースの上司、カレン副長官のもとを訪れたブレナンは、副長官の娘のエイミーが中皮腫という肺ガンにかかっていることを知って不審に思う。中皮腫は子どもがかかることは稀であり、原因となるアスベストを吸引する機会もない。1年前にスノーボードで骨折したこと以外には、これといって病歴もなかった。

その1年前の骨折で、エイミーは骨の移植手術を受けていた。ドナーは25歳のはずだったが、X線写真を見るとその骨は骨粗しょう症で骨密度が低く、どう見ても60歳以上。中皮腫はその骨から転移したものだった。ブースとブレナンはそのことをカレンに報告。だがそれはFBIの管轄ではない。カレンは「FBIを私物化することはできない」と言い、疾病管理センターに引き継ぐよう指示する。

何とか捜査を担当したいブースは移植の手配をしたバイオテック社を訪れるが、同社は2年前に倒産し、オフィスはもぬけの殻だった。ブースらは移植を担当したオグデン医師のオフィスへ向かい、助手のアレクサンドラから、ケリー・デマルコという女性が同じドナーから移植を受けたことを知る。だがケリー・デマルコは肺ガンですでに死亡していた。

病院をしらみつぶしにあたり、バイオテック社の骨を移植した患者を調べたところ、エイミーとケリーを含めて13名の患者がいたことがわかる。さらに別の犠牲者がヴァージニア州に埋葬されたことが判明し、一連の事件は複数の州にまたがる連続殺人事件として正式にFBIの管轄となった。

骨の成分と形状から、ドナーはアパラチア山脈周辺の州(テネシー、ウェストヴァージニア、ノースカロライナ)に居住していた60代の男性で、テフロン工場で働く肉体労働者、わずかに放射能汚染の影響を受けていることがわかる。その条件で絞り込み、中皮腫で死亡した患者を探した結果、ドナーの氏名はウィリアム・ヘイスティングスと判明。

ヘイスティングスの妻は、葬儀社の勧めで夫を火葬にしたという。葬儀社のマーティンは「ヘイスティングスという顧客はいない」と主張するが、葬儀社の一室を調べると、通風孔に骨粉が残留していた。さらに、ヘイスティングスの他に少なくとも7名の骨がそこで採取されたことがわかる。だが、マーティンに骨を摘出するだけの医学的知識はなかった。実際に手術を行っていたのは、オグデンの助手、アレクサンドラ・コームズだった。彼女は医者の道を脱落したものの、骨の摘出くらいはできると自信を持ち、倒産したバイオテック社を隠れ蓑にしてマーティンと組んで詐欺をはたらいていた。だが摘出時に骨粉を吸い込んで同じ病気にかかり、オグデン医師の名前で咳止めの処方箋を書いたことが判明。


感想

骨折の治療で骨を移植することがあるとは知らなかった。でも治したつもりでガン細胞を体内に取り込んでいたなんて、考えたらぞっとする。生活習慣とは違って、こんなのは避けようがないじゃないか!

FBIを私物化することはできない、とする副長官の態度も立派だが、病欠休暇まで使って奔走するブースも良い。移植用に売り飛ばされ、ばらまかれた骨を集めて、その骨に刻まれた60年間の軌跡をたどっていく手法は、久々にBONESの本流に戻って来たように感じた。

ラストのルーブルの場面はとても美しくて良かったけれど、エイミーはまだ飛行機に乗る体力はあるのだろうか。であれば、カレン副長官は即刻休暇を取って、エイミーを本物のルーブルへ連れて行くべきでは? それとも他の治療法がまだ残っているのだろうか。エイミー役の子の出演は今回だけだし、そもそもカレン副長官がこのエピ以降登場していないようなので、後日談は特にないみたい。

Yoko (yoko221b) 2008-09-28

bones/s01/020_the_graft_in_the_girl.txt · Last modified: 2019-09-11 by Yoko