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BONES - Season 3, Episode 14
#57 The Wannabe in the Weeds
- 邦題:「アメリカン・アイドル殺人事件」
- 脚本:Josh Berman
- 監督:Gordon C. Lonsdale
- 初回放映:2008-05-12
事件概要
トミー・サワー
草刈機に巻き込まれて、バラバラになった腐乱死体が発見される。歯型から、身元はジムのトレーナーをしているトミー・サワーと判明。首の骨にチーズスライサーで削ったような痕跡があり、凶器は刃物以外の物とわかる。
トミーは、「太っちょパム」という仇名の女性の専属トレーナーだった。パムはトミーに熱を上げてストーカー化していたが、殺害時にはフロリダの実家にいたというアリバイがある。取調べを受けるうちに、パムはブースに興味を示し始める。
トミーは「オープン・マイク」と呼ばれるカラオケショーの常連で人気者であり、プロデビューを目指してライバルと争っていたり、仲間と一緒にジムを開くはずの金を自分のCDにつぎ込んだりしていたことがわかるが、いずれの関係者も関与を否定する。
首の骨に残された物質を分析した結果、彫刻用粘土と銀が含まれていることがわかる。これは、トミーの隣人である彫刻家のアダムが使っていたものだった。アダムは、トミーの歌声がうるさくて制作に集中できないと苦情を言い、粘土を切るためのワイヤーで首を絞めて殺害してしまった。アダムは「脅すだけのつもりだった」と言うが、トミーはドラッグでハイになっていたため抵抗できなかったのだ。
事件は解決し、ブースは「オープン・マイク」にブレナンを誘う。だがそこにパムが現れて銃を向ける。ブースが被弾して倒れ、ブレナンがパムを撃つ。
感想
冒頭は相変わらずグロ。眼球がぽろりと落ちて虫がわさわさと……現実だったらおそらく正視できない光景だと思うのだけど、今回のこれはコミカルな中に一抹の哀愁が漂うような場面になっていた。
原題はいつものパターンを踏襲して “The Wannabe in the Weeds” だが、邦題はストレートに「アメリカン・アイドル」を使用。これは同じFOXで放送している勝ち抜きオーディション番組で、私は見たことないけどすごい人気番組らしい。被害者ともう1人が実際の出場者らしいのだが、別にクロスオーバーって程でもないので、ちょっとこの邦題は大げさに感じてしまった。だってスカウトマンは客寄せのニセモノだし、舞台が全然違うじゃん!
事件はそれほど複雑でも悲惨でもなく、付着した物質からするすると犯人が導かれてしまった。ザックがラボで歌を披露したり、ブレナンがシンディ・ローパーを歌ったりと、何だかお遊び感の強いエピソード。今回はまだ14話だが、このシーズンは脚本家のストライキで制作が中断してしまい、次回がもうシーズンフィナーレなのだ。だから、今回のコレもフィナーレ前のちょっとした箸休めエピなのかな――と思っていたら、ラストでとんでもない展開に。
これを書いている現在は、次の第4シーズンがそろそろフィナーレ、という時期。ブースの運命も最初からわかっているような物なので、どう評価したものか。今回見た感じでは、いささか「取ってつけた」感がなきにしもあらず、なんだけど。
それにしても、最近は心理学者のスイーツ博士がプロファイリング等で捜査に参加するようになったこともあって、ますます「骨離れ」が進んでいる。ホッジンスもすっかり科学捜査官になったというか、ジェファソニアン自体が「捜査機関化」したというか。皆さん自分の研究論文を書いたりする時間はあるのだろうか。そんな余計な心配をしたくなってしまった。