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BONES - Season 4, Episode 15
#73 The Princess and the Pear
- 邦題:「洞窟のプリンセス」
- 脚本:Matthew Donlan, Jeremy Martin
- 監督:Steven DePaul
- 初回放映:2009-02-19
事件概要
ケンドラ・キム
洞窟で、中世のドレスのような衣装を身に着けた若い女性の遺体が発見される。ブレナンは、腰を痛めたブースの代わりにペロッタ捜査官と再度コンビを組む。ブラックライトのスタンプが残っていたことから、身元は「イマジコン」のコンパニオンをしていたケンドラ・キムと判明。「イマジコン」とはファンタジー愛好者が集うイベントで、ケンドラはここで伝説のグッズ「エクスカリバー」をオークションにかけようとしていた。これは本物の剣でこそないが、有名なファンタジー映画に使われた小道具で、数万ドルの価値があるという。
ホッジンスはケンドラの靴に付着していた痕跡から彼女の歩いた場所を割り出し、「エクスカリバー」を発見する。ケンドラはその剣を「黒い騎士からもらった」と話していたという。犯人は何としてでも剣を手に入れたがるだろうと――という判断から、彼らは剣をオークションにかけ、スイーツが潜入して値段を吊り上げるようと計画。助手のフィッシャーがビデオカメラを手に入札者を映す。オークションは白熱し、スイーツが50万ドルで落札に成功。
剣を持って帰る途中のブレナンとスイーツは何者かに襲われ、剣を奪われそうになるが、ブレナンが格闘の末撃退。犯人は黒騎士の衣装を着ていたが、イマジコンにいた「黒騎士」は全員シロ。
遺体は顎の骨がひどく損傷しており、口の中から放射状の力が加えられたことを示していた。凶器の特定は難航したが、剣を狙っていたヴァレリーとひょんなことから親しくなったフィッシャーが、中世の拷問具 “Pear of Anguish” に注目。これは洋梨の形で先端(梨の太い部分)が広がるようになっている器具で、口の中に入れた状態で先を広げると、顎や頬の骨が砕け、その破片が脳に刺さって死に至る。
ブレナンは、襲った相手の動きを思い出し、独学ではなく正統な剣の使い方を知っている者だと判断する。現場へ戻って「黒騎士」の鎖かたびらの破片を発見する。その特徴から製造者がわかり、イマジコンに参加していたピーター・クルーンにたどり着く。彼は歴史や中世の戦史、文学を専攻した専門家で、ケンドラを愛し、その証として最も貴重な剣を贈ったが、ケンドラはそれを売ろうとした。ピーターはそれに怒り殺したのだった。
感想
コスプレ・エピだ! そうか~、本人たちが潜入してコスプレする以外にも、こんな方法があるよね(というか、CSIなどではお馴染みの舞台設定だっけ)。こういう舞台設定をどう評価するか――というような所でブースとブレナンのやり取りを見たかったような気もするが、今回はブースが腰を痛めてペロッタ捜査官がピンチヒッターに。このペロッタ捜査官、スクインツたちの手腕はちゃんと評価しているし、好意的なのは良いのだけど、ドラマ的な立ち位置がよくわからない。シーズン2で登場したサリーの女性版、てな感じでもなさそうだし……本当に単なるピンチヒッターなのかも。
そしてこのエピでは久しぶりに武闘派ブレナンの姿が見られて良かった。良かったが、スイーツがそこにクラっときちゃった? ……いや、それは一時的な気の迷いだと思いたい。
今回の助手は、厭世的な台詞が特徴のフィッシャー君。今シーズン、助手がぐるぐるローテーションするようになって最初のうちは落ち着かない気がしていたけど、ウェンデルとブースがホッケーチームで組んだり、今回のようにフィッシャーとスイーツがオタクっぷりを発揮したりで、それぞれにキャラと役割分担がはっきりしてくると面白い。もう次シーズンもこのままローテーションを続けて良いのでは。
ところで、犯人はわかったものの、具体的な殺害方法はいまいちよくわからず……いや、具体的でない方が良いのかも、今回は。愛憎のもつれにしてはちょっと残酷すぎるような気がするが、そこを追究するのはBONESの仕事ではないだろう(同じFBIでも、BAUとか)。
— Yoko (yoko221b) 2010-04-11