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Cold Burn
マックス・アラン・コリンズによる小説版CSI第3弾。クリスマスの季節、主任とサラは出張先の雪山で事件に巻き込まれ、ベガスではキャサリン、ウォリック、ニックの三人が、女性の全裸死体が発見された事件を捜査する。
書誌情報
Cold Burn
- 著者:Max Allan Collins
- 発行:2003-04-01
- ISBN:978-0743444071
CSI:科学捜査班―コールド・バーン
内容・感想
グリッソム主任とサラはCSI学会に参加するため、ニューヨーク州の山の中にあるホテルを訪れる。サラは「この山には昆虫がたくさんいるのよ」と言って主任を誘い出し(さすが、わかってるなぁ)、二人して山中を散策……していると、目の前に死体が! おりしも記録的な豪雪がホテルをおそい、保安官は来られないという「吹雪の山荘」パターン。二人は仕方なく、やはり会議のためにやって来たカナダの警官とともに死体と現場を調べる。事件そのものは、単純に証拠から犯人が導かれ、シンプルに解決するのだが、主任とサラが慣れない雪と格闘したり、ありあわせのものでホテルに即席のクライム・ラボを作ってしまうところが面白い。
ベガス居残り組は、湖に近い公園で発見された遺体の捜査。遺体の身元は、1年前に失踪した人妻ミッシー・シャーマンであった。失踪してすぐに殺され、冷凍庫に入れられていたため、1年前にさかのぼる犯罪を調べるという苦労を強いられることになる。行き詰ったかと思ったところで、新たな遺体が発見され事件は急展開。これも単純な事件なのだが、ドラマではあまり描かれないような部分(心理描写など)が生き生きしていて良かった。特に終盤のキャサリンはかっこいい。
2グループに分かれたまま、別々に事件を解決するという構成だったが、どちらも「冷たい」要素のからむ事件で、男女の三角関係が動機というテーマがあったのかな。もうひとひねりあるかと期待していたのだが、どちらもすんなり解決。でもキャサリンのアクションが見られたので良いことにする。
— Yoko (yoko221b) 2005-05-19