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CSI - Season 1
#12 Fahrenheit 932
- 邦題:「逆転無罪 逆転有罪」/「家が燃えている!妻子を奪った真犯人は?放火殺人疑惑の夫に無実の証拠」
- 脚本:Jacqueline Zambrano
- 監督:Danny Cannon
- 初回放映:2001-02-01
I don't mean to stare … but, yes, I can learn some things.
事件概要
フランク・デイモン家火災事件
グリッソム、ウォリック、サラ担当。グリッソムのもとへ、拘置所から小包が届く。自宅に放火した容疑で拘置されているフランク・デイモンが、無実を訴えグリッソムに助けを求めてきた。グリッソムは公判までの3日で調べ直すことにしたが、現場の状況はデイモンに不利で、夫婦仲も悪かった。また、火元の寝室にはガソリンの痕跡があり、火事の前にデイモンがガソリンを購入したこともわかっていた。捜査をしたのは昼番のエクリーで、グリッソムとは何かにつけて対立していた。
デイモンはボランティアの消防士なので火事のことには詳しかった。彼は、フラッシュオーバー(温度が500度以上の場合に酸素を大量に供給すると爆発が起きる)を避けるため、扉を開けずに通報したと言う。また、ガソリンは庭の芝刈り機のために買ってガレージに置いたとのことだった。
グリッソムらは火事場を再度調べる。燃えたのは寝室だけなのに、扉の外側までが焦げていること、また、ガラスの破片が高熱で溶けていることを彼らは不審に思う。扉の枠の様子から、デイモンが扉を開けてフラッシュオーバーを起こしたことがわかった。消防士としての失態を知られたくなくて嘘をついたのだ。
グリッソムは現場でヒーターを発見。居間にあったが、消防士が寝室から移動させたため、エクリーは調べていなかった。調べてみると、コードは中から外へ焼けていた。原因は電力オーバーだ。エクリーはそれを認めたが、寝室にガソリンがあったことで、やはり放火を主張。もう一度現場へ戻って調べようとするが、すでに現場は片付けられていた。怒りにまかせてエクリーにくってかかったグリッソムはコーヒーポットを床に叩きつけ、それを見て事実に気づく。デイモンは、夫婦喧嘩をして家を出て、その間に火事が起きたのだ。出火の原因は、妻が怒って叩き付けたランプの灯油に、オーバーロードしたヒーターの火花が引火したことだった。
ランナー殺人事件
ニック、キャサリン担当。賭け屋専門の駐車場で若い男性が殺された。後頭部を撃たれ、財布は空になっていた。耳にイヤホンを入れていることと、分厚い札束と賭けのメモを持っていたことから、被害者はランナーと判明。ランナーとは、客の金を賭けて払い戻しを届ける使い走りで、イヤホンを通じて「声」から指示を受けているのだった。
被害者ジョーイは、兄のダニーから誘われてランナーになった。ダニーは客から預かった金を使い込んで損をして、逃げていた。弟は自分への見せしめのために殺された、犯人はランナーの誰かだろうとダニーは言う。ニックとキャサリンはランナーたちを警察署に集め、鼻の粘膜からサンプルを取り、現場にあった鼻汁とDNAを比較する。「ランナーの中に犯人がいるかいないか」をランナー相手に賭けたニックはあっさり負け。だが、掛け金を届けに行った先で、賭け屋がくしゃみをするのを見て彼が犯人であることを知る。
感想
原タイトルは「華氏932度」。ブラッドベリの小説に似たようなタイトルのがなかったっけ……と思って検索してみたら「華氏四五一度」だった。こちらは932度だから、それよりかなり高い。華氏451度は摂氏で232.78度、華氏932度は摂氏でちょうど500度になる。華氏というのは、人間が生活できる範囲の気温を0度(-17.78℃)から100度(37.8℃)として設定した温度なのだそうだ。水の凍る温度と沸騰する温度をそれぞれ0度と100度にする摂氏よりも、生活感のある単位なのかもしれない。
デイモンと初めて会ったグリッソムが、相手を観察し「鼻に眼鏡の痕があるので、本をよく読む。手がきれいなので肉体労働者ではない。しゃべり方から判断して学歴は高い。おそらく事務職……」などと推理していくところが、シャーロック・ホームズを思わせて面白い。
— Yoko (yoko221b) 2004-03-02