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CSI - Season 2, Episode 1
#24 Burked
- 邦題:「指紋の謎」
- 脚本:Carol Mendelsohn, Anthony E. Zuiker
- 監督:Danny Cannon
- 初回放映:2001-09-27
Forget the suspects. It's simple. We got to figure out how a piece of duct tape from a roll we found in Curt Ritten's truck ended up wrapped around the wrists of our victim.
事件概要
トニー・ブローン殺人事件
全員で担当。サム・ブローンの息子トニー・ブローンが自宅で死んでいるところを庭師に発見された。遺体は争った様子もなく床に横たわり、側には空になった薬瓶が落ちていた。薬の過剰服用による自殺か事故と思われたが、手首には粘着テープの跡があり、薬物過剰摂取で通常見られるはずの排泄物や吐しゃ物もなかった。グリッソムは、最初にテレビがついたままだったのを見て、これは殺人だと思ったと言う。番組はフットボールの試合だった。サラは遺体の側にピアスの留め具が落ちていることに気づく。
ウォリックはヘロインの痕跡のあるゴム風船を発見し、空気からでも指紋を取ってみせると豪語。サラは台所のゴミ箱から、丸められた粘着テープを発見。ニックは庭の犬用扉を調べ、ツツガムシに足を咬まれる。
キャサリンはトニーの父親サムに会いに行く。二人は昔から親交があった。サムは、トニーが一流のカジノ経営者であったことや、恋人のジャニーンは最低の女だがトニーからは最も愛されていたことなどを語る。「私の目に狂いがなければ、ジャニーンは金を手に入れた。次は銀を手に入れようとするだろう」
トニーの胃の中からは大量の薬物が検出されたが、消化前の錠剤は残っていなかった。薬物は細かく砕かれ、赤ワインで溶かして飲んだものと思われる。だが薬物の量は致死量ではなく、死因は窒息したことだった。薬物の過剰摂取で死なせようとしたところ、途中で庭師が来たために急いで窒息させたのだ。
ブラス警部は、トニーの友人カート・リッテンが土地を掘っている所を発見。そこには地下倉庫につながる扉があり、降りてみると大量の銀があった。リッテンの車にあったダクトテープは、トニーの手首を縛っていたテープと切り口が一致したが、テープに残っていた指紋はリッテンともジャニーンとも一致しない。また、犬用扉に残っていた指紋はトニーの弟ウォルトのもので、ウォルトの足にはニックと同じようにツツガムシに咬まれた跡があった。
現場に残されたピアスはリッテンの妻ボニーのものだった。ボニーはウォルトと出会い、共謀してトニーを殺害したのだった。兄弟の諍いの原因を作ってしまった、と一人後悔するサム――。
感想
冒頭に引用したのはグリッソムの台詞。「容疑者のことは忘れろ。カート・リットンのトラックで見つけたダクトテープが、どうやって被害者の手首に巻きついたのか、それを解明するのだ」というのが、シーズン1の最初のエピソードで言った「仮説も昇進も忘れろ。嘘をつかないもの――証拠に集中するんだ」という台詞に呼応しているようで面白い。これがどういうドラマかということを、シーズンの冒頭で改めて印象づけてくれる。
その他に “A sable cloud turns forth its silver lining to the night.” という台詞も印象に残るが、こちらはミルトンの『Comus』の引用らしい。主任の台詞には古典からの引用も多い。
キャサリンとサムの親交はずいぶん以前からのようだ。最初のほうで「初めて会ったとき、君は服を着ていなかった」と言うので、ダンサー時代のことかと思ったら、ラストではキャサリンが「私はまだ6ヶ月の赤ん坊だった」と言っているので、生まれた時からだったとわかる。サムは「君のお母さんと結婚すればよかった」と言っていたけど、CBSの公式サイトによると、キャサリンの実家はモンタナ州の農場。ベガスのカジノ王との間に、いったいどういう経緯が?