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CSI - Season 2, Episode 12
#35 You've Got Male
- 邦題:「閉ざされた人々」
- 脚本:Marc Dube, Corey Miller
- 監督:Charlie Correll
- 初回放映:2001-12-20
A wildflower and a wallflower.
事件概要
似ていない姉妹の殺人
グリッソム、サラ、ウォリック、ブラス警部担当。アルファルファ畑の中で二人の若い女性の遺体が発見される。二人ともほぼ同時刻に死亡したと思われる。ブルネットの女性は誰かに首を折られて即死。身体にはタトゥー、耳やヘソにピアスをずらっと付けていた。ブロンドの女性は動脈を切って失血死。ほとんどの傷口にガラスの欠片が入っていた。こちらの女性はピアスはもちろん脚のムダ毛も剃っていなかった。一見共通点がなさそうに見えたが、ブルネットの女性の前科から、彼女はジョーン・マークス、そしてブロンドは姉のドナ・マークスと判明。マークス家へ行ってみると、ガラス扉が粉々に割れ、血の跡があった。
ドナの部屋には宅配の荷物と通販カタログが大量にあった。ほとんど家から出ず、ネットを通じて交流していたものと思われる。グリッソムは冷蔵庫の中身から、来客があったのではないかと疑う。サラはトイレの便座が上がっていることに気づく。
ウォリックはマークス家のガラスを復元。グリッソムとサラはドナのメールとチャット記録から、ハンドル “Apollo” の存在を知る。メールのIPアドレスを調べると、その一つは矯正施設だった。そこは州と契約を結んでいる私設刑務所のような所で、被収容者たちはインターネットを使い通販業務を請け負っていた。グリッソムはユーザ名 “Apollo” について聞くが、その名を使用していたミッキー・ラトレッジは三日前に出所したという。ドナの家のトイレにあった指紋はミッキーの物だった。
ミッキーはインターネットを通じてドナと知り合い、出所後食事に招かれた。そこへジョーンが来合わせてドナと口論になり、ドナはガラスを破って死んだ。事故死だった。だが、ジョーンがミッキーに罪を着せようとしたため、彼女の首を折って殺害し、二人の遺体を隠したのだった。
夜、帰宅したサラは冷蔵庫の中のテイクアウト品、メニュー、通販カタログを捨て、誰かに電話をかけてどこかへ行こうと誘う。
森の中の射殺体
キャサリン、ニック、ベガ刑事担当。ライフル銃を持ったハンターが、森の中で腹部を撃たれて死亡していた。ライフルは発砲した形跡がない。鹿狩りのシーズンが先週始まったばかりで、別のハンターに誤射されたものと思われた。ニックは貫通した弾を探し、巨木にめりこんでいる所を発見。証拠を傷つけずにどうやって持ち帰るのか? キャサリンは「教科書には、心配な場合はまるごと持ち帰れと書いてあるわね」と言い放つ。だがその弾は古い物で、事件とは無関係だった。
ベガ刑事は死んだ男ジャスパーの生命保険を調べ、妻が100万ドルを受け取ることを知る。その保険に加入したのは妻の方だった。ジャスパーが至近距離から撃たれていたことから、キャサリンとニックは妻の犯行を疑うが、彼女にはアリバイがあった。
保険の加入に使われた書類のサインは、ジャスパー夫人ではなく夫がしたものだった。彼は金に困り、保険金を妻に残すために殺人を偽装して自殺したのだった。自殺に使った拳銃は、湖の底から発見された。
感想
アルファルファ畑の中を乗馬する女性。静かな風景だけど、ちょっと不吉な予感も漂わせる映像。そして案の定、そこには死体が……。と、事件ものではありがちなオープニングだけど、この畑が最後にラジエーターの水にからんで再登場するところが面白い。畑であることにも、ちゃんと意味があったんだな。
姉妹の殺人。兄弟・兄妹・姉弟の話はあったけど、姉妹が登場するのは初めてかな? S1の「惨劇の家」は……あれは姉妹と言ってよいのか。
最後のシーン、何で被害者の部屋にサラが? と一瞬思ったら、サラの家だった。テイクアウトの食事、通販、ネットで交流――。思わずわが身を省みるエピソード。いや食事は自分で作ってるし夫もいるけど。でも。
キャサリンの事件は、結局自殺と判明。おそらく保険金はおりないだろうから、無駄死にってことなのか。でも、100万ドルとなると保険会社だって慎重になるだろうし、奥さんにアリバイがなければもっと悪い結果になっていたかもしれない。自殺とわかってまだ良かったのかも。こういう小細工は良くない。だって、やり方が悪くて思い通りにいかなくても、自分はもう死んでいて何も対処できないんだから。