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CSI - Season 2, Episode 14
#37 The Finger
- 邦題:「ちぎれた指」
- 脚本:Danny Cannon, Carol Mendelsohn
- 監督:Richard J. Lewis
- 初回放映:2002-01-21
But then again, any man who juggles a wife and mistress and god knows what else has to be a pro.
事件概要
アマンダ・フリーマン誘拐殺人事件
全員で担当。小切手を現金化しに来たローガンという男がいた。100万ドルという高額であり、見るからに落ち着きのない様子。車を急発進させたため警察に呼び止められ、手に血がついているため警察に連行される。すぐに弁護士が来て釈放されるが、サングラスを忘れたためキャサリンが追いかけて届けた。そこへ電話がかかり、キャサリンは武器と携帯電話を置いてローガンの車に同乗する羽目に。
車内で事情を聞くと、ローガンの不倫相手アマンダが誘拐され、切り取られた指が置いてあったという。キャサリンはサラがデート中のダイナーに寄り、席に指を置いて立ち去る。犯人の指示通りに運転しながら、キャサリンは紙幣に蛍光インクで印をつけ、指定された取引場所で乱暴に車を止める。ローガンは現れた犯人に現金を渡し、二人は犯人に教えられた場所でアマンダの遺体を発見。グリッソム、サラ、ウォリックはローガンの車が目撃された場所でキャサリンの残した証拠を調べる。ニックはローガンの所有する家へ行き、オウムの羽に血の痕を見つける。
遺体を調べた結果、アマンダは発見される約48時間前に自宅で頭を強打して死亡していたとわかる。ローガン夫人が現場にいた証拠があり、取調べの際に電気を消すと、蛍光インクが浮かび上がったのは弁護士の手だった。弁護士はローガンに頼まれて電話をしたと弁明。すべてローガンが仕組んでキャサリンを巻き込んだ芝居だったのだ。ローガンは姿を消していたが、スピード違反であっけなく御用となった。
感想
狂言誘拐事件。CSIのストーリーはたいてい、事件が起きた後に現場で証拠を採取するところから始まる。「被害者、容疑者、犯行現場」が三位一体。だがこのエピソードは、被害者も犯行現場もなく、なんとなく怪しい人物の怪しい行動から始まる。どういう犯罪が起きているのか? という疑問とともに進行するという珍しい構成だ。
けっこう細かく台本を作っているようだが、巻き込んだのがキャサリンだったことで、犯人にとっては思ったより上手くことが運んだのではないかな。サングラスの忘れ物にその場で気づいていたら、あるいは誰も渡しに来なかったら……。それにしても、夫の浮気が原因で離婚しているキャサリンが、妻を裏切り続けてきた男にあっさり騙されるとは、何て皮肉な。でもキャサリンの残した証拠を他の皆で追って行くプロセスが、お互いの手法をよく知っている信頼関係を感じさせて面白い。
サラ、以前に事件で知り合った救急隊員とデートしていたけど、前は臭い今回は指で邪魔が……。“You've Got Male” のラストで電話した相手は、もしかして彼? グレッグは? 一方でロビンス先生はカンサスシティで “brother's wedding” とのことだが、先生のご兄弟が結婚?
CSIでは、死体を映すシーンで目蓋やまつ毛がかすかに動いていることが時々あるのだが、今回は主任がアマンダの口を開けて舌を持ち上げたところで、かなりわかりやすくぷるぷるしていた。役者って大変そう。
単語帳
- Roberto Baggio: イタリアのサッカー選手
- inter-costal: 肋間筋の ※サラは指の切られた位置を「inter-costal jointのすぐ下」と言っているが、CSI関連のフォーラムでは「指の関節は “interphalangeal joint” である」と指摘されている。映像で見たところ、指は第二関節の下あたりで切られている。
- Truman Capote voice: トルーマン・カポーティの声(ヘリウム吸引後の声を形容してキャサリンが言った言葉)
- washerwoman: 洗濯女(washerwoman effect: 指先が水でふやける現象のことと思われる)
- charade: ジェスチャーゲーム、見え透いた芝居
— Yoko (yoko221b) 2005-01-14