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CSI - Season 3, Episode 11
#57 Recipe for Murder
- 邦題:「殺しのレシピ」
- 脚本:Anthony E. Zuiker, Ann Donahue
- 監督:Richard J. Lewis, J. Miller Tobin
- 初回放映:2003-01-09
Crazy people make even sane people act crazy.
事件概要
シェフ殺人事件
グリッソム、キャサリン、ニック、ブラス警部担当。食肉工場のミンチ機械の中で人間の遺体が発見された。グリッソムは現場で耳栓を発見。指紋から遺体はレストランのシェフ、ペトロフ・サムスコと判明。爪の中にゼリー寄せとオリーブ油があったことから、殺害の現場はレストランの厨房と推定。
グリッソムはレストランの壁に怪しいこげ跡を発見。それはテーブル脇で火を使って料理する「カフェ・ディアブロ」でペトロフが失敗し、男性モデルのパスケルが顔に火傷を負った時のものだった。パスケルは法的措置を取らず、ペトロフを殴り倒すことで決着をつけていた。厨房には血のついた制服があったが、それは他人の包丁を触った罰として切られた時の血を盛大に振りまいたものだった。厨房からは、コカイン、精液、排水溝から砂のついた血の塊が発見される。
工場で発見された耳栓は配送業者のもの。彼は副料理長のハルボに頼まれて人肉をミンチにしたのだった。「気がついたときにはもう遅かったし、どうせ死んでたし、ハルボに借りがあったし」
厨房で押収した包丁には、血ではない赤いものが付着した包丁が1本あった。また、グリッソムは厨房でウールを発見。被害者の血が付着したウールのスーツを燃やした後の残骸だった。
包丁の赤い塗料はマニキュア。従業員の中で唯一赤いマニキュアをしていた受付嬢のものだった。彼女はペトロフと交際していたが、彼は浮気者。ソース担当のシェフとのラブシーンを目撃し、シェフが相手では勝ち目がないと思って刺したのだ。ハルボとオーナーは、厨房を守るために後始末をした。ハルボがシェフを解体し、オーナーは血に染まったスーツを焼却。そして配送係がミンチにした……。
リンダ・デイモン偽装自殺事件
ウォリック、サラ、スリク刑事担当。リンダ・デイモンが自室で手首を切って死んでいた。財布は見つかったが中は空。女性が手首を切るのはバスタブの中が多いが、この女性はベッドの上。また、身体を動かした形跡もあった。サラは、シルクのブラウスに液体のシミがあることに気づく。手首にためらい傷がない点も不審。髪の中からはガラスの破片が発見された。
ガラスの破片は車の窓ガラスと判明。同じアパートに最近ガラスを交換した車があったが、その車の持ち主はリンダに壊されたと言う。その時の気分で、アパート内のさまざまな物品を破壊して回っていたらしい。リンダは躁鬱病で薬の処方を受けていたが、最近は服用していなかった。恋人のブロディは、職につかずカジノでスロットマシンのパターンを割り出そうと必死。ブロディはリンダに金を借りに行き、血を流しているのを見て生き返らせようとした。だが手遅れと知って放置したのだ。彼はリンダと同じく心を病んでいた。
毒物検査の結果、リンダは死ぬ前に大量の精神安定剤を飲んでいたことがわかる。その状態では、誰かに手首を切られても抵抗できなかったと思われる。その薬の処方を受けていたのはリンダではなく母親のジェイン・デイモンだった。ブラウスのシミは男性の涙。父親はリンダを入院させようとしたが、それには自分か他者への暴力という理由が必要。リンダの暴力の被害者は、彼女を怖がって訴えを起こさないため、自傷行為を偽装して入院させようとした。だが、そこにブロディがやって来たのでクローゼットに隠れている間に、手遅れになってしまったのだ。
感想
冒頭でキャサリンが口にする「まるでモリッシーね…… “Meat is Murder”」は、これのことだろう。英国のバンド The Smiths のアルバム。歌の方は屠殺のことだが、この事件では文字どおり、肉が殺人だった。
ウォリックとサラの事件は……お父さん、何もそんなに切らなくても……って感じ。他にどうしようもなかったって、娘の命がかかってるのに。