Table of Contents
CSI - Season 3, Episode 17
#63 Crash and Burn
- 邦題:「憎しみのパズル」
- 脚本:Josh Berman
- 監督:Richard J. Lewis
- 初回放映:2003-03-13
Science isn't about the gratification, Peter. It's about the truth.
事件概要
レストラン暴走車事件
キャサリン、ウォリック、サラ担当。暴走した車がレストランに突っ込み、多数の死傷者を出した。現場に救急隊員のハンクが客として来ていた。運転していたのは72歳のダイアン・ランバート。車に搭載されていたGPSは、孫のコーリーがプレゼントしたものだった。現場のタイヤの跡を見る限りでは、ブレーキが故障した様子はない。また、運転の支障になるような健康上の問題もなかった。車に細工された形跡もなく、時刻から判断して、反射した日光で目がくらんだ可能性もない。
状況を再現すると、ダイアンは減速せず、アクセルを踏み込んでいた。サラはダイアンのホルモン濃度を調べ、エピネフリン(アドレナリン)値が高いことから、車を使った自爆テロを疑う。故意に突っ込んだのであれば、標的は誰か? 客の中には保険会社の社員が数名おり、ハンクと同席していた女性エレインもその一人だった。サラはエレインを訪ね、彼女がハンクの恋人であることを知る。
ダイアンの電話の通話記録を調べると、ベガスの番号は1つだけで、そこに何度も繰り返し電話をかけていた。それはエレインの勤務していた保険会社で、住所はサウスメドウズ・レイン16番。事故現場になった店はノースメドウズ・レイン16番だった。ダイアンは大腸がんの再発で保険を請求していたが、会社側は審査に時間がかかることを理由に、支払いを先延ばしにしていた。ダイアンはそれに怒って自爆テロを企て、住所の似ているレストランに突っ込んでしまったのだ。彼女は孫のコーリーに保険金を遺すつもりだったが、自殺では保険金はおりない。だがコーリーは何よりも愛する祖母が自分のために死んだこと、そして3人の罪もない人々がその巻き添えになったことを嘆く。そしてサラはハンクに別れを告げる――。
一酸化炭素中毒死事件
グリッソム、ニック、ロックウッド刑事担当。郊外の家で主婦のヴァネッサ・アーンズが一酸化炭素中毒により死亡。だが同じ部屋にいた夫は無事。調べてみると、煙突の排気を調節するダンパーが壊れており、暖炉には活性炭を燃やした跡があった。
一酸化炭素の血中濃度は、ヴァネッサが46.2%で夫が37%。ヴァネッサは睡眠薬を服用しており、また喫煙者でニコチン濃度が高かった。喫煙者は非喫煙者に比べ、一酸化炭素の濃度は約10%高くなるので不思議はないのだが、夫のニコチン濃度も妻と同程度高かったので、なぜ妻だけが死んだのかはやはり不明。睡眠薬は夫に処方されたものだった。
夫は仕事で疲れた時に妻のおしゃべりに耐えかね、アイスクリームに睡眠薬を混ぜて眠らせていた。また3週間前から禁煙して、ニコチンパッチを腕に貼っていた。そのため、ニコチン濃度は高くても一酸化炭素で中毒死はしなかったのだ。煙突のダンパーは息子のピーターに直すよう命じていたという。ピーターは修理せず、それを利用して両親の殺害を企た。活性炭は熱帯魚の水槽のフィルター。ピーターは大学へ行きたかったが両親が学費を出してくれないというのが、その動機だった。父親が禁煙したことを知らなかったため、母親だけが死亡したのだった。
感想
結局サラはハンクに二股かけられていたってことなのね。最後のシーンのキャサリンは、お姉さんらしくて良い感じではあるのだけど……ハンクが他の女の子とデートし始めたのって、シーズン2「ちぎれた指」でデートを邪魔されたことがきっかけだったりしないのかなぁ。だったらキャサリンにも責任があると思うのだけど。
主任の事件は、何だかすごく後味悪い。夫の体調を気遣わない妻、そんな妻に理解を求めるより睡眠薬を飲ませちゃう夫、そして親を軽蔑しきっている息子。何だろう、この一家の抱えている病の症状が、年若い息子にいちばん重く表れているような、そんな感じがした。