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CSI - Season 4, Episode 14
#83 Paper or Plastic
- 邦題:「標的の死角」
- 脚本:Naren Shankar
- 監督:Kenneth Fink
- 初回放映:2004-02-12
Two dead felons, two dead civilians a dead policeman … I don't know what to think.
事件概要
スーパー銃撃強盗事件
全員で担当。スーパーに買い物に寄ったクレイ巡査が店内で銃を持った強盗を発見。銃撃戦になりクレイ巡査は死亡。銃声を聞いてフロマンスキー巡査が後から入り、強盗犯2名を射殺した。巻き添えでカクテルウェイトレスのジュリア・リードとタクシー運転手のルーファス・サンダースが死亡した。フロマンスキー巡査は、店内で3人の犯人に発砲したと報告するが、店内で死んでいた犯人は2名だけだった。
グリッソム、ウォリック、サラは店内の証拠を採取。キャサリンは生存者に話を聞き、ニックは監視ビデオを回収。だがレコーダーの故障で録画されていない映像もあった。映像は主にレジと裏口のもので、客よりも従業員を監視するためだったのだ。
ウォリックは店内の見取り図で銃撃の様子を再現するが、3人目の犯人がいた証拠はどこにもなかった。さらに、ジュリアを撃った弾がフロマンスキー巡査のものであったことがわかる。フロマンスキーはあくまでも「第3の犯人を撃った」と主張し、内部監査から事情聴取を受ける。
グリッソムはウォリックとともにもう一度弾道を検証する。フロマンスキーは左から右へ、動く標的を追って射撃していた。ジュリアの夫の証言では、彼女は立ちすくんでいたはず。フロマンスキーの銃弾の動いた方向には、裏口へ続く出口があった。裏の駐車場の壁には、まだ新しい塗料の跡。監視カメラに何も映っていなかったのは、犯人がカメラの死角(壁ぎりぎり)に車を停めていたためだった。
採取した塗料から車が特定され、同じ車種の車が発見される。座席部には酸性の液体。巡査の撃った弾が苛性ソーダの入った洗剤の容器に当たり、その中身がかかったのだ。中に落ちていた携帯電話の着信履歴を見ると、犯行現場のスーパーから何度も電話がかけられていた。車内の指紋から第3の犯人が判明する。
ジュリアが着ていたのはウールの服だったが、撃った銃弾にはポリエステルの繊維片が付着していた。それは犯人のジャケットをかすめてジュリアに当たったためであった。フロマンスキーの位置からは、犯人のかげに隠れてジュリアの姿が見えなかったのだ。
犯人が盗もうとした紙幣は金庫ではなくレジのもの。スーパーから携帯電話にかけた電話は、レジがいっぱいになったタイミングを知らせるものだと思われた。裏口の監視カメラは、車を停める死角を作るために移動されていた。指紋から、動かしたのはレジ係のセレストだったと判明。シングルマザーで子どもの虫歯治療などのためにお金が必要だったため、計画に乗ったのだった。目的は金だけで人を傷つけるつもりはなかったと、セレストは泣きながら主張した。
感想
ベガスのCSIでは珍しい、ライブ銃撃戦。こういう事件だと、「何がこの結果をもたらしたか」を推理する謎解きではなく、その現場で「何が行われたか」を詳しく検証して再現するという作業がメインになる。もちろん、逃亡した犯人を追跡しなければならないのだが、今回はかなり話が進むまで「逃亡した犯人」がいるかどうかわからなかった。「ワゴンの下に誰か隠れている」ということを警部に伝えるために、同じように隠れていたチャールズ・マンソンの話をしながら近づいていくシーンも緊迫感があった。隠れていたのが子どもだったのも意外。
拳銃で18発、ショットガンで8発。ショットガンにはペレットが9個入ったシェルが装填されていた……ということで、主任の “18 bullets, a total of 26 shells, 72 pellets” の内訳は、銃弾(拳銃のもの)が18、シェル(薬きょう)は拳銃の18個とショットガンの8個を足して26個、ペレットは8×9=72個。という計算でいいのかな?
ひとつ納得いかないのは、ジュリアとその夫と犯人の位置関係。ジュリアがいて、向かって左側に夫がいて、犯人が向かって左から右へ移動しているのだから、その犯人はジュリアの夫の横を走り抜けて移動したはず。平行して別の通路があったようにも見えなかった。それで気づかないってことあるのかな? ……あるのかなぁ。実を言うと、3人目の犯人は実はジュリアで、撃たれた後に夫(共犯者)がスキーマスクと上着を取って隠したんじゃないか、倒れた向きがおかしかったのはそのせいじゃないかと思っていたのだが。