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CSI - Season 6, Episode 12
#129 Daddy’s Little Girl
- 邦題:「哀しいライバル」
- 脚本:Sarah Goldfinger, Henry Alonso Myers
- 原案:Sarah Goldfinger, Naren Shankar
- 監督:Terrence O'Hara
- 初回放映:2006-01-19
I guess some people just shouldn't be together.
事件概要
アーレン・グリーン殺害事件
グリッソム、ウォリック、サラ、グレッグ、ブラス警部担当。ビアンカ・デズモンドの自宅のガレージで、ビアンカの恋人アーレン・グリーンが腰を刺されて死亡していた。事件当時、ビアンカの家にはチェルシー・ワナメイカーという女性が泊まりに来ていた。ビアンカは、自分はいつも男運が悪いと嘆く。
ウォリックはガレージのソーダ缶の箱で銃弾を発見したが、データベースにかけられる程の特徴は残っていなかった。グレッグが床で発見した血痕は、ビアンカの元彼ジャスティン・コールの物。ジャスティンは半年前、家の中で誰かに銃で撃たれ、ビアンカから離れるよう警告されたことがあるという。銃弾はまだジャスティンの膝に入っていた。
ガレージには、アーレンの所持品とは異なる種類の工具があった。付着していた指紋はケーブル会社の作業員トム・ハーパーの物で、トムは、家で作業をした時に道具を置き忘れただけだと主張する。DNAから、アーレンはチェルシーとビアンカの両方と関係を持っていたこと、チェルシーはビアンカの母親であることが判明。
ウォリックとサラはビアンカに話を聞きに行くが、行ってみるとビアンカは何者かに殴打され重傷を負っていた。だが彼女は誰が殴ったかを言おうとしない。ビアンカの首には、鉄道の線路や電柱に使用されるクレオソートが付着していた。トムの作業日程を調べると、トムは12月18日に作業をしていたことになっていたが、この日は日曜日。その日付はトムが書き換えたものだった。
通話記録を調べると、ビアンカがジャスティンと別れる前と、アーレンが殺される直前に、トムに対して何度も電話がかけられていることがわかる。トムが電柱に登る際に靴に付ける尖った金具には、飛沫血痕の跡があった。トムと話をしていたのは、ビアンカではなくチェルシー。チェルシーはトムがビアンカに執心していることを利用して、ビアンカと恋人の関係を邪魔してきた。ジャスティンはビアンカの金が目当てだったからで、アーレンはチェルシー自身が彼に恋をしたからだった。トムは拳銃でアーレンを脅そうとしたが、揉みあいになり靴の金具で刺してしまったのだ。
シルヴィア・マリンズ殺害事件
キャサリン、ニック、ソフィア担当。会計士のシルヴィア・マリンズが駐車場で自分の車に轢かれて死亡した。ニックは、シルヴィアがその日に面会したクライアントの中に「ケリー・ゴードン」の名前を発見して驚く。ケリーは、ニック自身が誘拐された事件(シーズン5「CSI“12時間”の死闘」の犯人ウォルター・ゴードンの娘であり、ゴードンが犯行を計画した動機は、ケリーが無実の罪で有罪となり収監されたことであった。ケリーは、シルヴィアに会ったのは父親の遺産の件だったと言う。
ニックは自分の誘拐事件の証拠品を調べ、ウォルターのメッセージの後に短い会話が録音されていることを知る。それは事件の数ヶ月後にグリッソムが証拠として登録したものだった(「CSIチーム再開」参照)。ニックはシルヴィアとケリーの会話を録音したテープをアーチーに渡し、音声の比較を依頼。ウォルターに “Okay” と聞かれて “Perfect” と答えていたのは、シルヴィアだった。シルヴィアはかつてウォルターの事業のパートナーであった。事件に関与したウォルターとシルヴィア、2人ともが死亡したため、ニック・ストークス誘拐事件の捜査は終結することになる。
現場にあった監視カメラの映像は、何者かによってボカされていたが、その操作を行った「手」の映像を鮮明にしてみると、手の平にケリーの花のタトゥーがはっきりと映し出された。ケリーの家に急行すると、彼女は「シルヴィアは父の遺産はゼロだと言ったが、父が自分を一文無しにしておくはずがない。だから彼女を殺した」と自供し、その直後に薬物の過剰摂取により死亡した。
感想
え……これで終わり?(呆然)
「CSI“12時間”の死闘」で被疑者(ウォルター)死亡、被害者(ニック)救出で一件落着、と思っていたら「CSIチーム再開」で共犯者がいることが示唆され、「王女メディアの息子」で「え、もしかしてケリーが?」と思っていたら、こんな結末って……何だか中途半端な終わり方でがっかり。まだもうちょっと真相解明が必要な気もするけれど、シルヴィアは死んでしまったしケリーも……だよねぇ、あれは。公式サイトのエピガイで “Kelly Gordon's tortured life is over ” となっていたし、中の人もこれ以降出演していないようだから、やはり助からなかったのだろう。
私にとっては、ニックのトラウマ克服は「生きる定め」で完成されているので、これ以上ニックを絡ませる必要はなかったように思う。もちろん、シリーズ冒頭でテープが登場しているから、それが忘れられたままでは困るけれど、このエピソードはニックではなく、グリッソムの側から担当主任として「ニック・ストークス誘拐事件」をクローズしてほしかったと思う。そもそもケリー・ゴードンが容疑者である時点でニックは担当から外れるべきなのでは?
そうそう、ニック・ストークス事件のファイルが画面に映ったが、ちゃんと日付が放映日になっていてキッチリしているなぁと思った。2005年5月19日は「CSI“12時間”の死闘」の放送日、2005年9月23日は「CSIチーム再開」の放送の翌日(アーチーが分析して次の日にグリッソムが証拠として登録したのね)。この前の場面で映ったシルヴィアの事件ファイルも、ちゃんとこのエピソードの放映日になっていた。
主任の事件の方では、ミッチ・ピレッジ登場にびっくり! X-ファイルのスキナー副長官ではありませんか! 全然違うイメージ(役柄)だったし、ちょっと老けたかな? という気もしたけれど、相変わらず渋いわ~。