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CSI - Season 8, Episode 10
#175 Lying Down with Dogs
- 邦題:「破滅の影」
- 脚本:Christopher Barbour, Michael F.X. Daley
- 監督:Michael Slovis
- 初回放映:2007-12-13
事件概要
エリザベス・ロドリゲス
キャサリン、ニック、グレッグ、ベガ刑事担当。慈善事業家として有名なエリザベス・ロドリゲスの遺体が発見される。発見現場は人里離れた川岸で、そばには無数の犬の屍骸があった。エリザベスは前夜パーティに参加しており、発見時にも同じドレスを着ていた。そのパーティでは偶然にも検死医のロビンスがバンド演奏を行っており、ロビンスの話から犯行時刻が絞り込まれる。
死因は動物の安楽死に使用する薬物の過剰摂取であり、遺体には犬に噛まれた跡が多数あった。検出された唾液のDNAから、事件を起こした猛犬が関わっていることがわかる。その犬を預かっていたデル・サントス・ケンネルは、エリザベスが出資した犬の救護施設だった。
キャサリンとニックはケンネルへ行き、交配用に犬を縛り付ける拘束具から人間の毛髪と血液を発見する。それらはいずれも被害者のものであった。オーナーのスティーヴ・カードが逮捕されるが、カードは「ケンネルでエリザベスの遺品と血痕を発見しただけ」だと主張する。エリザベスは裏で違法な闘犬ショーを主催し、しかも不正をしていたので、ギャングの報復だと思って通報しなかったのだという。
だが、闘犬場を強制捜査してギャングたちを検挙してみたところ、ギャングのジーノは「不正をしていたのはカードの方で、エリザベスはそれを叱責した」と主張する。両者の言い分は食い違い、事実を裏付ける証拠もなかった。
結局、エリザベスの所持品にあった薬品棚の鍵の指紋から、薬物を取り出したのはケンネルで働くトミーだったとわかる。トミーは暴行罪で逮捕されたが、検事と取引をして、闘犬グループの情報提供者となっていたのだ。トミーは犬を可愛がり、闘犬で怪我をした犬の世話をしてきた。慈善を行いながらその裏で闘犬に手を染めていたエリザベスをどうしても許すことができず、彼女を犬の拘束具に縛りつけ、薬物で殺した後、犬に噛ませたのだった。
トミーは逮捕されるが、犯行直前にエリザベスの夫フェリックスがトミーと話していたことが通話記録からわかる。フェリックスはトミーの意図を知りながらパーティを中座して妻を一人にすることで、結果的に犯行を手助けしていたのだった。
キャンディことジョアナ・クラムスキー
ウォリックは内部調査の担当刑事に、事件当日の自分の行動を説明する。供述内容が確認されてウォリックの容疑は晴れるが、当然捜査には加われない。
車から指紋が検出され、ホームレスのリチャード・ドーシーが逮捕されるが、ドーシーは薬物依存症で満足な受け答えすらおぼつかない。ゲッダに利用されているだけではないかという気配は濃厚。ウォリックはついしびれを切らして取調べ中に割って入ってしまい、2週間の停職処分になる。その措置は署内の「協力者」からゲッダに伝えられていた。
感想
ウォリックの車から遺体が発見される、というとんでもない状況で終わった前回のエピソード。思ったより簡単に疑いが晴れたが(モーテルの従業員はゲッダの手下ではなかったということか)、どうやら警察内に内通者がいるらしい……。というわけで、まだまだ引っ張るのね。
Aプロットの方も、闘犬で犬を残酷に扱っていたとはいえ、犬の拘束台に縛りつけて(文字通りbitchとして扱ったわけだ)噛み付かせるという残酷さ。生きたまま噛ませたわけではなかったが、見ていて気が滅入るような事件だった。トミー役の子は「デクスター」にも出演していて、その時もちょっと似たような役柄だったっけか。
このエピソードでは、ベガ刑事が久しぶりに登場。前回がシーズン6の「クレイジーストリート」だったので、全シーズン皆勤賞ではなくなったが、それでも刑事さんの中ではブラス警部に次ぐ古株。この後のシーズンでも少しずつだが出演エピソードがあるようで嬉しい。
— Yoko (yoko221b) 2009-11-23