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CSI - Season 9, Episode 19
#201 The Descent of Men
- 邦題:「スカイハイ」
- 脚本:Evan Dunsky
- 監督:Christopher Leitch
- 初回放映:2009-04-09
事件概要
ピエール・デロング
ニック、ライリー担当。ダイビングスクールの経営者、ピエールがフリーフォールに失敗して重傷を負う。パラシュートが開かず墜落したのだ。ピエールはスカイダイビングのベテランで、装備はいつも神経質に点検しているため「犯罪の疑いがある」としてCSIが操作を開始する。
装備を調べてみると、不備な点が複数発見される。1ヶ所ならともかく、複数のミスを同時に起こす確率はひじょうに低いため、やはり何らかの細工をした可能性が考えられる。ダイビングの様子を映したビデオを確認したところ、ピエールと一緒にダイビングをした女性、ミンクとスカイラーには2人ともピエールの装備に触る機会があり、ピエールを間にはさむ三角関係の諍いもあった。共同経営者のマックスは「2人が共謀したのではないか」とも言うが、装備から2人のDNAは検出されない。
そうこうするうちに、この事件はキャサリンの担当する殺人事件と接点があることがわかる。
イスマイル・ジャヴィード、アレン・マッケンナ
キャサリン、グレッグ、ブラス警部担当。「イスファハン大理石タイル」の経営者、ジャヴィードとマッケンナがジャヴィード家の庭で心臓発作を起こして死亡する。2人が同時に発作を起こすことは偶然では考えられないため、毒物が疑われる。
最初に現場に到着した巡査とジャヴィード夫人が不整脈の発作を起こしたことから、現場にまだ毒物が残っているおそれがあるとして、現場一帯は封鎖。その後、死亡した2人のグラスからジギトキシン(強心剤だが大量に摂取すると不整脈を起こす)が検出されたため、ジギトキシンに反応する試薬で庭を検査。すると、ジギトキシンを広範囲に散布した形跡があることがわかる。
散布した形状から、飛行機で飛びながら薬品を撒いたらしいことがわかるが、誰にも気づかれずに低空飛行を行えるのは、「ウルトラライト」という超軽量飛行機しかない。当日のデータを調べたところ、確かにウルトラライトが1機飛んでいた。そして離着陸を行ったのは、デニムフィールド飛行場――ピエールのダイビングスクールのある場所だった。
ピエールは一命をとりとめたものの、歩くことも話すこともできない身体になっていた。だが意識はしっかりしており、視線の動きに反応するインタフェースを備えた装置を使って、意思の疎通もできた。
ピエールは当日、共同経営者のマックスに頼まれて飛行機を飛ばしたことを認める。マックスは「5000ドル出すのでウルトラライトを飛ばしてほしい」という依頼を受け、夜間は駄目だといったんは断ったものの「家族を傷つける」と脅されて要求をのんでいた。しかし飛行場へ行く途中で事故を起こしたため操縦をピエールに代わってもらった。
マックスを脅し、上空から薬物を散布したのは、イスファハンのライバル会社に雇われた人間だったが、ピエールの装備に細工したのは彼らではなかった。犯罪に加担してしまったことに気づいたピエール自身が、自殺を図ったのだった。
聖スティーヴンことマーク・ヴァングローヴストリート
ラングストン、ブラス警部担当。砂漠の中で修道僧のような服装をした男性の遺体が発見される。死因は頭頂部への一撃で、足が蓮華座を組んでいたことから、修行中に死亡したものと思われた。
胸と背中のタトゥーから、身元は「聖スティーヴン」ことマーク・ヴァングローヴストリートと判明。だが教会へ行ってみると、そこはすでに「聖スティーヴン教会」から「聖ジョージ教会」に名前が書き換えられていた。
ジョージは、スティーヴンが死んだことは「お告げによって知っている」と言う。彼らは砂漠をさまよい、その後スティーヴンはジョージに杖を授けてその場に残ったという。だがブラスが「お前が殺して教会を乗っ取ったのではないか」と追求すると、ジョージは「そうだ」と言う。
ジョージはその場で逮捕されるが、凶器のはずの杖からは犯行の痕跡が出ない。ラングストンは「聖スティーヴン」の説教ビデオを見て、ジョージは「争いを避け、正義より同意を」という教えに従って、ブラスの追求すべてに同意しているのではないかと考える。また、スティーヴンの死因として、アイスキュロスの話を思い出す。アイスキュロスは瞑想中、頭にカメを落とされて死んだとされている。猛禽類には、カメを捕まえた後、岩の上に落として甲羅を割って食べるという習性がある。その鳥が、人間の頭を岩と誤認してカメを落としたのではないか――ラングストンが周囲を再度捜索すると、カメの甲羅が発見される。
感想
事件3件でちょっと忙しいな、と思っていたらニックの事件とキャサリンの事件がつながった。
スカイダイビングの事件はニックとライリーが担当。冒頭から「被害者が装着していたビデオカメラ」がすべてを録画していたという設定で、墜落する様子が生々しく記録されていた。これ見たらスカイダイビングなんて絶対やりたくない! と思ってしまうわ。だって怖いじゃん。
ニックが「パラグライダーなら」と言う場面がありましたが、確かシーズン3「翼の折れたイカロス」のラストでやってたよね!パラグライダー。懐かしいなぁ~。
その後、キャサリンの事件で上空からの毒物散布に使われたのが彼ら所有の飛行機だったことがわかり、事件が合流。知らぬこととはいえ殺人に手を貸してしまったことに耐え切れず、自殺を図って自ら装備に細工……って、何てお騒がせな自殺(未遂)。保険金とかどうなるんだろう。
ラングストン教授は今回単独捜査。発見者は、3話「芸術的な死体」でも第一発見者だったおじさん。バードウォッチングをしていたら遺体を発見してしまい、趣味を変えたらまたしても遺体発見で、地味にいい味出してるおじさんだ。これでまた趣味を変えて、また別のエピに登場してくれそう。この事件では、教授らしい教養が事件解決につながったわけだが、それにしても、砂漠に岩はたくさんあるのに、あのスキンヘッドにジャストミートとは。
スカイダイバーに毒物にカメ、と空からさまざまなものが降ってくるお話だった。以前にも、空から降ってきた弾丸に撃たれる話があったなぁと思い出す。NYではもっとすごいモノが降ってきたことがあったけど。
ひとつひとつの事件はシンプルな物だったが、前回よりも全員の活躍する場面があって面白かった。やはりベガスはチームの皆で活躍しなきゃ!
— Yoko (yoko221b) 2011-06-19