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CSI - Season 10, Episode 18
#224 Field Mice
- 邦題:「ラボの事件簿」
- 脚本:Liz Vassey, Wallace Langham
- 原案:Naren Shankar, Jennifer N. Levin
- 監督:Brad Tanenbaum
- 初回放映:2010-04-15
事件概要
スターシャ・ボルサラ
ホッジスはCSIを目指す学生たちの研修会場を訪れる。そこでは被害者役の学生が血糊を付けて倒れ、CSI役の学生が写真撮影や証拠採取を行っていた。そのひとり、ケイティがホッジスに「事件の設定がありきたり」と不満を述べる。それなら「本物の謎に挑戦させてあげる」と、ホッジスはケイティと別の学生ギレルモをラボへ招く。
ラボで、ホッジスはウェンディとともに4ヶ月前におきた火災事件について話す。アパートが全焼した事件だが、焼け跡からは若い女性の遺体が発見されていた。アパートの住人ではなく身元不明で、奇妙なことにまったく焼けず、きれいな状態で見つかっていた。現場には消防士や警官が大勢おり、消火した後に運び込める状況でもなかった。ケイティは「入浴中に火災がおき、バスオイルがシールドのように全身を保護したのではないか」と言うが、火災の炎の温度はバスオイルの引火点より高かったはず。
次に学生たちはモルグへ行き、デイヴィッドから説明を受ける。被害者は火災が起きた時点ですでに死亡しており、死因は薬物の過剰摂取。また歯の治療痕から、出身はロシアまたは東欧と思われた。
発火点の近くにはガス管があり、キャップがはずれていた。学生たちは火事のあった日にブレーカーの修理があったことに気づく。修理に来た作業員が腐食したキャップを外した後、新しいキャップがなかったため交換しないまま、ガスが漏れていることにも気づかず帰ってしまったのだ。そこで暖房を付けたため火花が引火――つまり火災は放火ではなく事故だということになる。さらに遺体に付着していた物質がコーンスターチであることから、被害者はコーンスターチでできた梱包剤に包まれていたものと思われた。遺体は梱包剤の入った箱に入れられたため火から守られ、箱と梱包剤は消火ホースで吹き飛ばされたのだ。
こうして学生たちはCSIと同じ結論に達するが、現場の建物は危険なため立ち入りが禁止されてしまい、捜査は途中で中断されていた。だが前日にようやく安全が確認されて立ち入りが許可されていた。そこでホッジスとウェンディにマンディが加わり、学生たちとともに現場へ向かう。
現場からは焼け残ったジーンズとパスポートが発見され、被害者はハンガリー人のスターシャ・ボルサラとわかる。ジーンズは男物で性交渉の痕跡があった。ウェンディは金属粒子で2人分のDNAを分離し、そこから被害者のプロファイルを差し引いて、相手の男性のDNAを得る。そしてアパートに住む男性の住人を集めてDNAサンプルの提出を求めたところ、火災の3日前に引っ越してきたばかりだったメルヴィン・ドッジという住人が「プライバシーの侵害だ」と提出を拒否。だがブラス警部の追及を受けて、スターシャの遺体を遺棄したことを認める。彼女と知り合って意気投合し、酒と薬で夢のような一夜を過ごした後、目が覚めるとスターシャはベッドで死亡していた。どうしてよいかわからず、梱包剤入りの箱に隠し、後で捨てようと思っていたところ、偶然に火災が起きてアパートが全焼。これで証拠は消えたと安心していたのだ。
ベガス署赤痢事件
捜査の合間に署に戻って来たニックは、制服警官たちが次々に嘔吐して倒れるところを目にする。すぐに現場は封鎖され、ニックらは防護服を着用して部屋を調べるが、毒物などは検出されない。警官たちが倒れた原因は赤痢であった。グレッグは、その菌がサマーリンの託児所で先週発生した赤痢と同じ菌株であることを突き止める。
感染の原因は、バークリー巡査が持参した菓子だった。それは別れたばかりの恋人が作ったものだが、ひどい別れ方をした腹いせに託児所の赤痢菌を仕込んでいたのだ。だがバークリーはダイエットをしているため自分では食べず、職場に置きっぱなしにしていた。それを食べた同僚たちが次々に感染したのだった。
感想
毎年恒例になりつつある、ホッジス(&ラボグループ)エピ。原題は “Field Mice” で、シーズン7の “Lab Rats”(模型の鍵)と対になっている。そしてBGMも同じ、“Mr. Blue Sky” だっ!
普段はラボにこもって、ストーリー上も補助的・説明的な役割に終始しがちなホッジス、ウェンディ、マンディの3人が、今回はストーリーを引っ張り、研修生に説明し、タイトルのとおり現場(フィールド)に乗り出して大活躍。ヘンリーもコメディパートの役割が板についてきた感じで良かった。毎回災難だけど……。
研修生相手なこともあって、レギュラーメンバーの登場は少なかったが、ホッジスの語りバージョンの皆さん(アル中のブラス警部とか猫マニアのロビンス先生とか、変なノリのラングストンとか)全員面白かった!
でもウェンディとホッジスの……は、ちょっとどうかなぁ。このエピソードはウェンディ役のLiz Vasseyとホッジス役のWallace Langhamも脚本に参加していて、撮影もノリノリだったのかな、とか思うとちょっと微笑ましい気もするけど。しかしキャサリンとヴァルタンのこともあるし、あっちでもこっちでも、というのはちょっと……カップルは一度に1組だけ、メインのストーリーに響かない程度にしてほしいなと思うのよ。ウェンディも「違う」と思ったら断れば良い話であって、何であそこまで妨害工作せねばならんのかと思う。「試験管の中でしか戦っていない」とか悩んでる場合じゃないよ。間接的に悪を助けてるような物なんだから。