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CSI - Season 10, Episode 20
#226 Take My Life, Please!
- 邦題:「ベガスに死す」
- 脚本:David Rambo, Dustin Lee Abraham
- 監督:Martha Coolidge
- 初回放映:2010-04-29
事件概要
バーニー・ナッシュ
ニック、グレッグ、ブラス警部担当。往年のコメディアン、バーニー・ナッシュが楽屋で死亡する。彼は相棒のナックルズ・プラットとともに70年代にコントで一世を風靡したが、酒で身を持ち崩し、コンビを解消してボロボロになっていた。元相棒のナックルズは「ナックルズ&ナッシュ再結成」で復活したいと泣き付かれてしぶしぶ承諾したものの「新しいネタも覚えられず、あいつはもうダメだった」と言う。
ナッシュは死ぬ前にアルコールとオキシコドンを摂取しており、口元には毛髪が付着していた。死因は溺死。喉や蝶形骨の空洞に液体がたまり、喉頭けいれんと肺水腫を起こしていた。
口元の毛髪は赤毛だが、関係者の誰とも一致しない。ナックルズの妻タープシーと関係したらしいということがわかるが、タープシーは「浮気の現場をナッシュに見られ、口止めのために相手をしただけ」と主張。
水には微量の錆が含まれていた。ニックとグレッグは古い配水管によるものと考えて楽屋を調べ、製氷機のパネルが錆びていることに気づく。ナッシュはその氷を喉に詰められて溺死したのだ。そして赤毛の毛髪は、ナックルズのカツラの物と判明。カツラ全体は茶色だが、発色のために赤毛や金髪を少し混ぜることがあるのだ。
ナックルズは、かつての相棒が見るかげもなく衰えてしまい、こんな姿を客に晒すくらいならと、殺害を思い立ったのだ。氷を使ったトリックは、かつて「ジェシカおばさん」を演じたアンジェラ・ランズベリーとのコントで使ったトリックから思いついた方法だった。
カーティス・トルス
キャサリン、サラ、ラングストン担当。全身に銃弾を撃ち込まれてズタズタになった男性の遺体がシートにくるまれて発見される。身体には100箇所を超える銃創があり、手足も銃弾で吹き飛ばされていたが、かろうじて指が1本発見され、カーティス・トルスと判明。シアトルの中絶クリニックを爆破して27名を死なせ、指名手配中だった。
特殊な銃弾が使われていることから射撃場で撃たれたのではないか、あるいは爆破で死亡した被害者の遺族に復讐されたのではないか、などと思われたが、いずれもカラ振り。結局、シートに付着していたマグネサイト(炭酸マグネシウム)の粉末が手がかりになり、マグネサイト水洗選鉱場のあるコラルが犯行現場らしいとわかる。そこには広大な土地を利用した野外射撃場があり、大勢のガンマニアがありとあらゆる銃弾を撃ちまくっていた。そしてトルスらしき身体の欠片がいくつか敷地内で発見される。
土地の所有者は射撃大会に備えて準備をし、見回りも済ませていたが、逃亡犯トルスがいつの間にか忍び込んだらしく、気づいた時には全員の銃弾を浴びて蜂の巣になっていたという。大会が禁止されることを恐れて遺体を街に捨て、ギャングの仕業に見せようとしたのだった。
感想
これも毎年恒例かな? のオールドベガスねた。と書いて、毎年恒例のネタってどれくらいあるんだろうとふと思った。思いつくままに列挙してみると、
- オールドベガス
- 変な集会/趣向
- 時間軸さかのぼり/オムニバス形式
- 子どもが犯人
- ものすごい確率の事故・偶然
- ラボ技術者中心のエピソード
- スペシャルゲスト
こんな所か。毎年全部やるわけじゃないけど、これにシーズン全体を通してのストーリーアークが絡んだり絡まなかったり。これくらい長いシリーズになってくると、もうネタかぶりやマンネリは当たり前のこととして「今年は例のアレをどんな形で出してくるのかな?」と、ゆったり構えて楽しむのが良いのかもしれない。
ストーリーは、関係者を一巡して最初に戻る、という平凡なパターンだが、古き良き時代への郷愁と盛りを過ぎた老コメディアンの哀愁の、程よいブレンド加減が良かったと思う。ただ、もうちょっとグレッグの活躍があっても良かった気がするが……。それはともかく、ゴールドラッシュとともに生まれたラスベガスには、金ぴか時代を思わせるような「古さ」が似合う。
もうひとつの事件は、それとは全く関係のないハチの巣事件。手足が吹き飛ばされ、顔もわからなくなるようなものすごい数の銃弾を撃ち込まれたわけだが、それだけ撃たれてなおかつ弾道がわかるという所がすごい。
マイアミの「蒸発銃」の話を思い出したが、あちらは1分に10万発。100発だとまだ人間の姿は留められるのか。どっちにしても恐ろしい話だ。射撃場を調べるのも怖いよね。お客を完全に追い出して銃を全部片付けてもらわないと。
— Yoko (yoko221b) 2012-05-13