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CSI - Season 12, Episode 3
#254 Bittersweet
- 邦題:「滴り落ちる顔」
- 脚本:Melissa R. Byer, Treena Hancock
- 監督:Frank Waldeck
- 初回放映:2011-10-05
事件概要
サマンサ・チェイス他1名
ラッセル、ニック、サラ担当。ロビンスの姪とともにアートギャラリーへ出かけたニックが、展示作品のひとつから腐敗した人間の体液がにじみ出ていることに気づく。制作したアーティストによると、遺体が封じ込められていたセメントの塊は、公園に不法投棄されていた物だという。
公園では、やはりセメントで固められた女性の頭部が発見される。現場でピアスを発見したニックは、5名の少女が暴行の上殺害された事件を思い出す。その事件はサラが担当し、主犯のトッド・シンクレアと共犯者で妻のジーナがすでに逮捕され、有罪になっていた。トッドは120年の収監刑でまだ獄中にいるが、ジーナは「夫に脅されて無理やりやらされた」という主張が認められて5年の実刑となり、すでに仮釈放されている。だが、評決が下りた後になって、ジーナが被害者を虐待する映像が発見されており、サラはジーナこそが犯人と確信していた。
サラは事件の捜査に加わりたいと志願し、ジーナに会いに行く。自宅の近くでは、被害者の父親であるエド・バロウズがジーナを監視していた。サラは近隣住人達に向けて「この人は性犯罪者で殺人犯です」と大声で言い、ジーナを挑発。
一方ラッセルは唯一生き延びた被害者、コリーン・ヒューズに会って警告する。コリーンは従順だったため、3年も監禁されながら、殺されずに済んだのだ。コリーンはショックを受けつつも護衛を拒否する。ニックは投棄されたゴミから元の持ち主を調べ、投棄した時に何か目撃していないか事情を聞く。
歯形から、今回の被害者はサマンサ・チェイスと判明。ラッセルは、セメントの塊はかなりの重さがあることから、男性の共犯者がいたのではないかと考える。
その後、コリーンが失踪。ラッセルとサラはジーナの犯行を疑い自宅へ急行するが、そこではバロウズがジーナを拘束して殺そうとしていた。サラはコリーンが行方不明になっていることを話し、バロウズを説得して解放させる。
サマンサの遺体からは洗剤が検出されており、その成分からニックは「遺体を切断した道具は高圧洗浄機ではないか」と考える。さらに付着したDNAを照合したところ、不法投棄したうちの1人、ライアン・トーマスと一致する。
だが、トーマスの勤務先だったマリーナへ向かい、倉庫に踏み込んだサラたちは、コリーンが別の少女を誘拐して虐待していることを知る。多感な時期に虐待を受けたコリーンは、攻撃者ジーナと同一化してしまい、自分が受けた虐待をそのまま別の被害者に繰り返していたのだ。
チャド・エリス
グレッグ、モーガン担当。路地で肥満した全裸男性の遺体が発見される。検死解剖中に肺からチョコレートが流れ出し、男性は液状のチョコレートの中で溺死したことがわかる。成分を分析した結果、製造元が判明。CEOのアンジー・サリンジャーは「数日前に仕事を求めて来た男性ではないか」と言う。工場を見たモーガンとグレッグはチョコレート容器の中に体毛を発見し、男性が死亡したのはここだと判断。
被害者の氏名はチャド・エリス。自宅にはチョコレートがあふれており、PCにはチョコレートのモデルを務めた男性モデルの写真が大量に保存されていた。独特の瞳の色から、そのモデルとチャドが同一人物であることがわかる。
チャドはチョコレートのモデルを務めるうちに、チョコレートに夢中になり、食べ過ぎて肥満したためにモデルの仕事ができなくなり、警備員を買収してチョコレート工場に侵入し、チョコ釜の中で自殺したのだった。
感想
冒頭、ニックがアートギャラリーでデート? と思ったら腐乱死体(の一部)に遭遇。現場に来たラッセルは、デートであることを一目で見ぬいて「相手は誰だ?」と聞く。相手はロビンスの姪だというが、今後リカーリングで登場するとか、ニックとのラブストーリーが……というようなことはなさそう。うーん、レギュラーキャストでなければ、別に恋人いてもいいんだけどなぁ。ニックは好青年というキャラ設定のはずなのに、なぜか女性運がない。
さてこの事件。きっかけはニックのデートだったが、メイン担当はサラ。ジーナが5年の実刑を言い渡され、仮釈放されたばかりだということは、過去の事件が起きたのも5年くらい前ということだろうか。つまりシーズン7の頃?
同じアパートに住む人がジーナの犯罪歴を知らず、同じプールで子どもを遊ばせていたということは、ジーナは結局、性犯罪では無罪になり、別のもっと軽い罪(ミーガン法の適用外)で服役したということだろうか。その後で証拠が見つかっても、一事不再理の壁は厚い。サラは今度こそ尻尾をつかんでやると躍起になるが……でも犯人はコリーンだったので、ジーナは再犯していなかった、ということだよね。それも今のところは――で、これから何かやらかすのかは、まだわからない。
キャサリンがラングストンとハスケルの件で冷静に判断できなかったことを反省し、ラッセルに忠告する場面。これで「チームを守る」主任のバトンがしっかり渡されたかな、と思った。つまりラッセルは単なるお目付け役ではなくチームの「父親」として招かれたというわけ。もうシーズン12になると、チームの面々もいい大人になっているから、パパ役にもそれなりの年齢が必要になるのだろう。テッド・ダンソンというキャスティングを聞いた時には、お年が上すぎじゃないかと思ったけど、こうして見るとやはり良い人選だったのかなーと思う。
最後にラッセルがサラを食事に誘おうと粘るが、ラッセルが挙げたラインナップから判断して、サラがベジタリアンだとは知らなかった様子。ようやくインド料理でOKが出たようだが(インド料理ならベジタリアンメニューあるよね)、1話で朝食をおごった時には気がつかなかったか?
一方、チームの「弟と妹」みたいなポジションのグレッグとモーガンは、チョコの中で溺死した男性の事件を担当。グレッグは1話からモーガンに興味津々な様子だったが、モーガンの方は「職場の人とデートするつもりはない」と、今は仕事優先の様子だ。まぁモーガンの方はエクリーとの親子関係の話もありそうだし、このままその方針を貫いてほしいと思う。グレッグとのコンビ自体はフレッシュな感じで良いと思う。
— Yoko (yoko221b) 2015-01-02