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CSI - Season 13, Episode 8
#281 CSI on Fire
- 邦題:「燃える女フィン」
- 脚本:Thomas Hoppe
- 原案:Carol Mendelsohn, Richard Catalani
- 監督:Jeffrey Hunt
- 初回放映:2012-11-21
事件概要
ジャネット・ウォレン他
空軍基地の付近で事故が発生し、駆け付けた保安官が地面の以上に気づいてベガス署のCSIを呼ぶ。地面が掘り起こされた形跡があり、白骨化した遺体が合計8名ぶん発見される。土や付着物から、最初はどこか別の場所に遺棄され、最近になってここに移されたものと判明。中に一体、ミイラ化した女性の遺体があり、フィンは被害者が身に着けていたペンダントを見て顔色を変える。
2年前、シアトルでフィンは失踪した女性ジャネット・ウォレンの事件を担当していたが、結局見つからないままになっていた。ペンダントは特徴的な一点物のヴィンテージで、それが遺体とともに発掘されたのだ。
シアトルでフィンは街の名士トム・クーリーを疑い強引な捜査を強行したために訴えられ、結局それで辞職する羽目になっていた。ラッセルはその経緯を知っているためフィンを遠ざけて慎重に進めようとするが、指紋から遺体がジャネットであると聞いたフィンは、その足でシアトルへ向かっていた。
シアトルに到着したフィンは、元夫のマイク・ロビンソン警部と合流。フィンはトム・クーリーの所有する牧場が犯行現場だと確信していたが、現在そこは開発されて住宅地となり、証拠採取は望むべくもなかった。
その頃ベガスでは、モーガンらが土をふるいにかけて残留物を調べ、男物の指輪を発見していた。それはシアトルにある高校のスクールリングであるとわかり、連絡を受けたフィンはロビンソンの協力で「指輪を失くして再注文した卒業生」を調べだす。その条件で該当したのは現在警官をしているエリック・ルイ。
ルイに会って話を聞くと「当時の恋人に贈ったが失くされてしまった。別れた後捨てたのだろう」と言う。その恋人とは結局よりを戻して結婚したという。妻のマーラは本当に失くしたのだと主張。時期は不明だがマックス・リストンという男性と一緒にクーリーの牧場へ行ったことがあり、そこで失くしたのではないかという。リストンは建設会社を営み、クーリーのツテで牧場の開発を請け負ったが、そこで大もうけした後に引退し、直後に事故で亡くなっている。フィンは、リストンがクーリーの頼みで遺体を運搬したのではないかと疑う。
事件のことはシアトルでも報道されたため、フィンが会いに行こうとしていたジャネットの母親は、すれ違いでベガスへと向かっていた。さらにトム・クーリー本人も弁護士同伴でベガスを訪れて記者会見を行い、自分が濡れ衣を着せられ人生を破壊されたと訴え、情報提供に懸賞金をかけると公表する。
フィンはベガスへ戻り、警察へ戻る前にクーリーの滞在するホテルを訪ねて挑発するが空振りに終わる。そして警察署へ帰って来たところ、「クーリーがホテルの部屋で首つり自殺をした」と聞かされる。フィンは「クーリーはナルシスト。8人も殺害し、派手な記者会見をしておいて自殺するわけがない」と主張。
防犯カメラの映像とホテル従業員の供述から、フィンが帰った時点でクーリーはまだ生きていたとわかる。フィンは、クーリーにはリストン以外にもう一人共犯者がいて、その人物が殺したに違いないと確信し、再びシアトルへ向かう。
フィンはマーラにもう一度面会し、何か隠しているのではないかと改めて問いただす。マーラは「パーティをするから」と誘われ、待ち構えていたクーリーらにレイプされ、もう少しで土中に埋められそうになったことを話す。マーラは薬を盛られており、危ないところで意識を取り戻して逃げ帰ったものの、クーリーの力の前では泣き寝入りするしかなかった。その時に一緒にいたのはクーリーとリストン、それに現在クーリーの弁護士を務めるピアソンだった。
ラッセルは事件当時のタイムラインを確認し、ピアソンがクーリーを殺害することは可能だったと判断するが、ホテルの部屋は内側から施錠されている。その時、自販機に入れた1ドルが出て来なかったという親子連れの話を思い出し、自販機の裏を調べると、そこには大型の磁石が隠されていた。
ピアソンはあらかじめクーリーにこっそり薬を飲ませて眠らせ、時間を見計らって首に紐を巻いて首が締まるように細工した。その後、磁石を使って外側から鍵のツマミを回して施錠し、怪しまれないよう磁石を隠したのだった。
感想
フィンの過去エピソード、これで完結。前シーズンからちらちらと仄めかされ、今シーズンの冒頭でも「シアトルで暴走して何かやらかしたためラッセルに解雇された」という事情が語られていた。今回見た感じでは「クビにするほどかな?」という疑問はあったものの、一連の事件の真相は明らかになったし、ストーリーも破綻していなくてほっとした。CSIシリーズは「連続したストーリーアークは完結編がいちばんダメ」という傾向があるので少々心配だったのだ(事件描写がこの1話だけだったのが良かったのか)。
フィンがクーリーを挑発するために「身長165cm、ブロンドで体育会系。私ってタイプでしょ」と言った時はびっくり。性的サディストは好みにうるさい、というのは「クリミナル・マインド」でも言われていたけれど、それは身長や髪形だけでなく年齢も……。正直、被害者の親と同世代に見えるフィンの挑発に意味があったかは疑問だ。
それにしても、過去の強引(違法)な捜査、それによる失職、元夫とは今もそこそこ良好な関係――って何かデジャヴだなと思ったら、CSI:NYのジョーだ!2人とも「高校時代はチアリーダー」タイプだし。でもキャラとしての印象は全然違うんだよねぇ。面白い。
— Yoko (yoko221b) 2020-06-28