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CSI - Season 13, Episode 10
#283 Risky Business Class
- 邦題:「恐怖のフライト」
- 脚本:Elizabeth Devine
- 監督:Frank Waldeck
- 初回放映:2012-12-12
事件概要
チャーター機墜落事件
小型飛行機が離陸後に緊急事態で引き返すが、公園に墜落して炎上。ラッセルのチームは国家運輸安全委員会の調査官ダグ・ウィルソンとともに捜査を開始する。ウィルソンは以前、サンフランシスコのラボでサラの同僚だった。
チャーター機では旅客名簿が必要ないため、乗客が何名いたかは不明だが、現場に残された遺体はコックピット内に男性1名、客席に男性2名と女性1名だった。パイロットはチャーター会社の共同経営者でもあるキース・マンハイム。もうひとりの経営者バークによると、これはマンハイムが自分で予定を組んだもので、シカゴの実家まで単独飛行のはずだったという。
荷物からは銃が発見される。男性の乗客のうち1名は、体内に残る劣化ウラン弾の痕跡などから元軍人のチャールズ・ハリガンと思われた。ハリガンはギャンブルですべてを失い、カジノの前で騒ぎを起こしたことがあった。その復讐として飛行機でカジノに突っ込もうとした可能性が考えられる。
しかし銃の登録者は弁護士のジェフリー・フォーサイスと判明。搭乗していたのはフォーサイスではなく、彼から銃を借りた同僚。その同僚は刑事弁護を担当し、クライアントには危険な人物もいたという。
ウィルソンは破片を集めて機体を再構成。フライトレコーダーの分析結果と突き合わせてみたところ、飛行機が引き返した原因は急激な油圧の降下と判明。その後さらに急激な減圧がおきていた。そこまでの減圧を引き起こす原因は発砲ではなく、おそらくドアが吹き飛んだため。ほとんど酸素のない厳寒の環境だったため、乗客は墜落前に全員死亡していたものと思われた。飛行機はセットされた航路に従って降下し、墜落したのだろう。
機体の航路と速度から落下地点を割り出し、ドアが発見される。ドアには工具で細工した痕跡があった。おそらく犯人は、警報を鳴らして飛行機を引き返させようとしたのだろう。
機体の整備をしたハルは、チャーター会社からの支払いが何か月も滞っていた。そこで押収した工具は飛行機のドアに残された痕跡と一致するが、ハル本人は整備した後に街を出ておりアリバイ成立。防犯カメラを確認した結果、何者かがハルの工具と作業服を使って工作したらしいとわかり、作業服からDNAが採取される。
その後、「民家のプールに男性の遺体があった」という通報が入る。これが実はパイロットのマンハイムで、コックピットにいたのは乗客だった。
バークとマンハイムは私生活でもパートナー同士だったというが、コックピットにいた男性は「トール」という源氏名で知られるダンサー。マンハイムはトールと恋人同士になり、バークと別れようとしていたものと思われる。
飛行機の荷物を調べていたモーガンは、民間のDNA分析ラボに宛てた荷物を発見。そこに書かれた番号から、依頼者はジョーダン・ローウェルと判明。これが女性客と思われた。たまたまラボに来ていた系図学者ホッピーの協力により、ジョーダンはどうやら親子鑑定を求めていたらしいとわかる。
親族を探すWebサイトやルームメイトの話を総合すると、ジョーダン・ローウェルは1968年に生まれ、父親は不明、母親はまだ15歳だった。その当時、父親の認知がなければ母親の姓しか名乗れなかったため、代わりに父親の姓を子の名前にすることがあった。その前提で「ジョーダン」姓を探したところ、それらしい人物は見つかるが、2005年にすでに死亡していた。だがそのジョーダン氏にはヘレンという一人娘がいたため、ジョーダン・ローウェルはそのヘレン・ジョーダンと自分が姉妹であるという鑑定を求めていたと思われる。
ヘレンは子供の頃に事故に遭い、後遺症からコミュニケーションが取れず介護施設で暮らしていた。施設職員によると、しばらく前にジョーダンが見舞いに現れ、DNAを採取していったという。
だがそこにいるヘレン・ジョーダンのDNAを調べた結果、ジョーダン・ローウェルとは他人であると判明。系図が間違っているのでなければ、施設にいるのがヘレンではない可能性がある。ヘレンの父親は娘に莫大な信託財産を残しており、そこから施設に多額の寄付が送られていた。そこに「もう一人の娘」が現れ、遺産を要求したとすると……。
グレッグとモーガンは再度調査に赴くが、ヘレンは別の医療施設に移され、病室はブリーチで完璧に清掃されていた。だがヘレンの指先に付けられていた測定機器から指紋とDNAの採取に成功。その結果、部屋にいた「ヘレン」は扉に工作した犯人と兄妹であることが判明。指紋の主は弁護士のフォーサイスだった。
ヘレンを収容した施設は、信託財産から多額の寄付を受けていたが、本物のヘレンは施設内で死亡。ヘレンが死ねば寄付は受け取れなくなってしまう。そこでフォーサイスが障害を持つ自分の妹を身代わりにした。ジョーダンが現れてDNAを採取したことを知り、鑑定を阻止するために飛行機の扉に細工したのだった。
感想
前シーズン「神聖なベッドルーム」で登場し、グレッグと気の合った様子を見せていた系図学者のホッピーさん再登場。系図学とDNA鑑定の結果が矛盾し、グレッグとプチ対立する場面も。しかしこの場面で、系図と矛盾するからといってそこまで対立することもないような気がする。ジョーダンの母親に他にも彼氏がいた可能性、ヘレンの母親が不倫していた、あるいは連れ子だった可能性はどうだろう? あるいは、可能性としてはかなり低いけれど、病院で赤ちゃんの取り違えがあったとか。
弁護士にたまたま障害のある同年代の妹がいたという偶然もアレだけど、弁護士が共犯なら飛行機に細工するより安全な方法はあったのではないかとも思った。ジョーダンが現れてからかなり時間が経っていたので、手を打つ時間はあったはず。それとも弁護士の本当の狙いは銃を借りた同僚を殺すことだったとか?
今回はサラの知り合い(というか元彼?)の捜査官が登場。印象としては初期シーズンに登場した救命士のハンクを思い出させるタイプ。恋人あるいは元恋人が登場して、あまり幸せそうじゃない感じで終わる――って、「いつものパターン」だと、これから恋愛ネタ始めますよという予告になることが少なくないのだが、女性レギュラーにもこの法則って当てはまるのだろうか。サラの周辺、ちょっと注目すべきかも。
— Yoko (yoko221b) 2020-07-26