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CSI - Season 14, Episode 4
#299 Last Supper
- 邦題:「復讐のフルコース」
- 脚本:Treena Hancock, Melissa R. Byer
- 監督:Frank Waldeck
- 初回放映:2013-10-16
事件概要
デレク・バーロウ他
料理対決のリアリティ番組「エリート・シェフ」の収録スタジオで殺人事件が発生。勝ち残って来た参加者――レイ、カーティス、シシ、ミシェルの男女4名に対し、食材を当てさせる問題を出したところ、眼球のスープにコンタクトレンズが混入していたことから、人肉が使われているとわかり大騒動になった。
厨房には大量の血の痕があり、そこが殺人現場でもあると考えられた。問題用の料理は調理補助チームが作成し、カンガルーを使った料理が作られていたはずだった。料理が作られた前夜9時以降に犯行が行われ、被害者が調理されたということになる。料理には血液から作られたキャビアのようなものもあり、調理者は分子美食学の心得があると思われた。
唐揚げにタトゥーの色素が残っていたことから、被害者は前回敗退したデレク・バーロウと判明。スタジオから回収されたゴミ袋からは、切断された遺体の残り部分が発見される。デレクは粗暴な振る舞いが多く他の出場者から嫌われており、敗退した回ではゲスト審査員のグラハム・デブローに酷評され、激しく争っていた。デブローは分子美食学の提唱者でもある。デブローは犯行を否定し、夜は2人の女性たちとずっと一緒にいたとアリバイを主張する。
バーロウの胃からはクラトンというハーブが検出され、また頭部には外傷の痕もあった。クラトンは緊張感や苛立ちの原因になるが、毒性もあるため毒殺未遂の疑いも生じる。そして出場者のカーティスに薬物所持の前歴があることも明らかになるが、カーティスは「バーロウを負けさせるためにクラトンを飲ませただけで、他には何もしていない」と主張。
出場者は住居セットに寝泊まりしており、カーティスはバーロウと同室だった。その部屋を調べたところ、血染めの指紋が付いた目覚まし時計が発見されるが、指紋の主は出場者のひとり、女性シェフのミシェルだった。
ミシェルはバーロウにだまされて部屋へ行き、リコリスの味のする酒を勧められたと供述。その後意識がなくなり、気が付いた時にはバーロウにレイプされていた。身体を動かすことができず、やっとのことで目覚まし時計で殴って逃げたのだという。告発しなかったのは「料理界は徹底した男社会であり、男性シェフを訴えたりすると業界で生きて行けなくなる」ため。ミシェルは大衆食堂で働くシングルマザー。この番組のためにすべてを犠牲にしてここまで勝ち残って来たのだった。
監視カメラには、たしかにバーロウの部屋から泣きながら出てくるミシェルの姿が映っていた。しかもその後には、同じ部屋から出てくるカーティスの姿があった。彼も暴行の共犯だったと思われる。
ミシェルを襲った手口が念入りに計画されていたことから、彼らは以前にも同じような犯行を起こしているのではないかと疑われた。そこで関連するキーワードで事件を探してみたところ、15年前にサリー・レインという女子学生が同じような手口で襲われ、さらに首を絞めて殺された事件が見つかった。しかも当時、被害者と同じ大学にカーティスとバーロウも在籍していたのだ。
撮影を再開できないことから、プロデューサーのネイディン・ブラッドリーはやむなく番組の打ち切りを宣言。セットを解体して撤収する準備を始めようとしたところ、厨房でカーティスが死亡しているのが発見される。
最初は近くにあった冷凍肉で殴られたかと思われたが、死因はアナフィラキシーショック。カーティスがアーモンドにアレルギーを持つことを知る何者かが、アーモンドエキス入りの砂糖細工をソーダのストローに仕込んで殺害したのだった。調べてみると、その砂糖細工からは指紋が検出される――プロデューサーのブラッドリーだった。
彼女の動機は身元調査ですぐに判明する。旧姓はレイン、彼女はサリーの実姉だったのだ。
遺棄されたサリーの遺体は獣に食い荒らされて見るも無残なありさまだった。ブラッドリーは当時何かと力になってくれたカーティスとバーロウの2人に恩義を感じて自分の担当する番組に招待した。だがミシェルの件を知り、詳しく話を聞いた彼女は妹の事件と手口が同じであることに気づいた。そしてバーロウを殺害し、さらにカーティスに対しても復讐を果たしたのだった。
感想
……グロ。こういうグロ感は何だか久しぶりな気がする。というより、ベガスではあまり見かけないというべきか。どちらかというとCSI:NYの方が得意としていた分野だ。一方でリアリティショーの収録現場での殺人というのは何だかマイアミっぽい。そうか、どちらも終わってしまったものね……。
この手のグログロエピソード、嫌いではないけどカーティスとバーロウが最低すぎ。ネイディンが激昂して殺してから調理するまでが唐突すぎる気がしないでもないけど、ま、いいか。
番組の司会を務めたウルフギャング・パックは本職のシェフで、料理番組への出演も多いらしい。また、会話の中で登場した「自分の性器を調理して客に供した日本の料理人」というのも実在するらしい(怖いので調べてない)。
「Culinary Institute of America(アメリカ調理学院)」は、シーズン1「悪魔に魅入られた女」でも言及されていた。卒業生から殺人者が出るのは2人目ということになるだろうか。いや、もっといるかも。
事件とは関係ないが、ホッジスとエリザベッタは挙式を目前にして「住む世界が違う」と気づいたもよう。結局これで破局? 実は何か秘密を隠しているんじゃないかとか、セミナーに同行していた男性は本当に兄だったのかとか、気になることもあるけど、今後明らかになるのだろうか(ならないよね)。