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CSI - Season 14, Episode 20
#315 Consumed
- 邦題:「美味しいヒト」
- 脚本:Tom Mularz
- 監督:Karen Gaviola
- 初回放映:2014-04-09
事件概要
デニス・ヘーゲル他
ニックとグレッグは、オーウェン・リンダーと名乗る男性から「脚の肉を切り取られて食べられた」という被害の訴えを聞く。二人とも話半分で聞いていたが、直後にニックはロビンスから呼び出しを受け「肉を切り取られた腕が発見された」と聞かされる。その腕はオーウェンの脚と同じ形に切り取られ、調味料の痕跡が見つかっていた。指紋から、腕の持ち主は内視鏡技師をしていたデニス・ヘーゲルと判明。
改めてオーウェンに話を聞くと、最初は「路上でいきなり襲われた」と言っていたが「実は人肉食の趣味を共有するサイトで知り合った男と会うことになっていた」と供述を変える。ヘーゲルが内視鏡技師をしていたと聞くと、あるサイトで公開されていた「スナッフフィルム」動画を見せる。
その動画では、ミス・フィードと名乗る女性が「あなたを丸呑みしたい」と言い、内視鏡カメラを呑んで食道や胃の映像を見せるというもので「丸呑みフェチ」なユーザーを対象としたもの。だが、途中でナイフが差し込まれ、ミス・フィードが腹部を刺されたとわかる。
胃の中の映像に珍しい食材があったことから、ミス・フィードの本名はブレンダ・ウェアリングと判明。また、ナイフにはキリル文字で「Марильск(マリルスク)」と刻印されていた。
ブレンダの自宅に踏み込むと、ブレンダは刺殺されたうえに脚の肉を切り取られて死亡しており、かたわらでは腕を失ったデニス・ヘーゲルも死亡していた。デニスが内視鏡カメラで丸呑み映像を撮影している最中に襲われたと思われた。
ブレンダのバッグがなくなっており、調べてみると彼女の死後にクレジットカードが使われていた。だが使用したのは妹のコリーンで、持ち去ったのは事件より前だったことがわかる。ブレンダが死亡した頃、コリーンは薬物所持で逮捕されていた。
コリーンが持っていたバッグからは人肉食パーティの招待状が見つかり、フィンとニックが囮として会場へ向かう。そこでは胸部と腹部を切開された若者が台に乗せられて運ばれ、出席者たちが「食事」に群がる。二人の合図で警官たちが突入するが、若者は生きており「人肉」は偽物だった。
パーティの主催者ゲイリー・コーロフが身に着けていたカフスボタンには、ブレンダを刺殺したナイフと同じキリル文字の刻印があった。それはゲイリーの先祖がいた村の名で、彼はその刻印があるナイフを「イーター」と名乗る人物に贈ったという。ゲイリーは「食べられたい」願望を持ち「イーター」に自分の胸の肉を提供していたのだった。
オーウェンの供述に「硫黄の臭いがした」とあったことが手掛かりになり、数年前に廃業した農薬の製造工場が浮上。現場へ行ってみると、そこにはディナーテーブルが設えられ、ナイフとフォークは食事が終わったことを示すように重ねられていた。
ゲイリーの協力で「イーター」の似顔絵を製作して公開したところ、目撃情報が大量に寄せられて署内は大混乱に陥る。そこへ「イーターを捕まえた」という警備員のトッド・バリスが現れる。イーターを車に乗せて手錠でつないだというが、行ってみると車内は血まみれで、切り取られた手首が手錠につながれて残されていた。
イーターが手首を噛みちぎって逃走したかと思われたが、手首を調べたところ、切断してから24時間が経過していることが判明。手の込んだ芝居とわかりトッドを取り調べると「イーターに脅されてやらされた」のだという。そしてトッドは取調べの途中で突然苦しみ始め、間もなく死亡。シアン化合物による中毒死だった。
トッドの所持品からはデニスやブレンダの遺品が見つかり、トッドこそがイーター本人ではないかという疑いが生じる。ゲイリーは、自分が見たイーターはトッドではないようなことを言うが、エクリー保安官は「市民を安心させることが自分の務めだ」と、トッドがイーターであると発表する。
ラッセルは「トッド=イーター」説には反対だったが、保安官の決定には逆らえない。その後、ラッセルは街中で「イーター」の似顔絵に似た男を見かけるが、次の瞬間その男の姿は消えていた――。
感想
え、これで終わり? と思ってしまった中途半端な幕切れ。トッドのアリバイやPCは調べたのだろうか?
トッドよりむしろゲイリー・コーロフの方が「イーター」のイメージに近い気がするのだがどうだろう。自分は「食べられたい」方だと言うが、自分でそう言ってるだけだし実際はどうだか。イーターの顔も彼の供述だけを基にしたもの。身元確認でも「これはただの肉」「無敵のイーターならこんな風に捕まったりしない」と、肯定でも否定でもないような曖昧なことしか言わなかった。
それにゲイリーのキャラクターは何となく「ハンニバル」のレクター博士を思わせる(マッツ・ミケルセンの方)。このエピソードの放送は「ハンニバル」シーズン2と同時期だったはずだ。外見の造形もそうだし、ロシア/東欧の古い家柄の出身であることも……まぁレクター博士はもっと洗練されているし、硫黄臭い倉庫で食事などしないと思うけれど。
しかしゲイリーが実はイーターで、あの似顔絵が想像の産物だとしたら、最後にラッセルが見た人物は? 単にちょっと似てるだけの人なのだろうか。
久しぶりにエクリーが登場したと思ったら、何だか以前のキャラが少し復活してきている感じ。おそらく保安官として選挙に出馬する意向を固めたということなのだろう。でもいいのかな? トッドがイーターではなくイーターが再び事件を起こしたらどうするのだろう。責任を押し付けられないよう、ラッセルはしっかりと言質を取っておいた方が良い。