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CSI - Season 15, Episode 2
#319 Buzz Kill
- 邦題:「100万ドルの失敗」
- 脚本:Andrew Dettmann
- 監督:Frank Waldeck
- 初回放映:2014-10-05
事件概要
アリソン・ボール他
ロイド・ブライアントが経営する医療マリファナ店に不審な女性が現れ、ロイドの妻ディーナが拘束されている動画を見せる。妻が誘拐されたことを知ったロイドは現金を渡そうとするが、警備員が異常事態に気づき、女性を射殺してしまう。ディーナとは連絡が取れず、子ども2人は保育園に行っていなかった。ディーナの車は無人で乗り捨てられ、青い車に追突されたような痕跡があった。
女性は身元不明で、指先もツルツルで指紋が取れない。検死の結果癌の手術を受けていたことがわかり、回復期の癌患者が使用する薬の副作用で指紋が消失したものと思われた。首にタトゥーを消した跡があり、復元してみると地元ギャングのシンボルマーク。そこから指名はアリソン・ボールと判明する。
アリソンの自宅には犯罪の痕跡は見られず、彼女は「ベスト・ティーチャー賞」を受けるほどの優秀な教師であるとわかる。だが部屋に残された携帯電話には、拘束され助けを求める若者の姿が映っていた。アリソンもまた同じように誰かを誘拐され、ロイドの店に行かされたらしい。
アリソンの部屋にはマリファナが隠されていたが、成分を細かく調べると、ロイドの店ではなく別のネットショップから購入したとわかる。さらに、アリソンの口座に5万ドルの入金があったも判明。アリソンが利用したネットショップのオーナー、カルヴィン・レイノルズが所有する車と同じ型式の車がロイドの店に近い防犯カメラに映っていた。
カルヴィンは事件への関与を否定し、5万ドルは治療費としてアリソンに貸したものであり、動画に映っていたのはアリソンの弟スチュアートであるという。アリソンは以前ギャングの仲間だったが現在は足を洗って教師になった。だがカルヴィンとの交流は続いており、困った時には相談に来る仲だった。カルヴィンはアリソンを店に送り届けたが、発砲がありアリソンが死亡したことを知ってその場を離れたのだった。
その後、ディーナの車に接触したと思われる青いバンが発見されたが、中にはスチュアートの射殺体があった。車内の血痕の形状から、犯人は後部座席から手を伸ばして銃を撃ったものと思われた。銃弾の旋条痕から、銃の持ち主は違法賭博の胴元と言われるレミ・ボレロとわかるが、ボレロはスチュアートは自分の使い走りであり、銃を渡したことは認めるが、誘拐事件とは無関係であると主張する。
一方、ロイドは警官とともに犯人からの接触を待っていたが、警官の眼を盗んで姿を消し、犯人の要求に応じて現金を渡してしまった。しかし妻子は戻らず、金を渡したことで無事に人質が戻る保証もなくなってしまった。
ロイドへの連絡に使われたのはスチュアートの携帯電話で、通話のため電源が入れられた時点での基地局がまず判明。その位置と、バンから採取された鳥の糞により範囲が絞り込まれる。その糞には、ネバダ州には生息しない熱帯雨林のベリーが含まれており、ベガス市内にあるのはメディテレニアン・ホテルの「熱帯雨林」だった。該当する地区にはボレロの所有する倉庫があった。
ニックらは倉庫に向かい、そこでまずディーナ、次に別の部屋に閉じ込められていた子どもたちを無事に発見する。
だが倉庫で発見された携帯電話の映像を分析した結果、意外な事実が判明する。スチュアートの動画はアリソンに送られたものより数秒長く、一瞬だけ窓ガラスが映っていたのだ。その部分を拡大してみると、動画を撮影するディーナの姿が映りこんでいた。押収したディーナの着衣からも、スチュアート殺害の証拠が検出される。ディーナはスチュアートと組んで誘拐の狂言を演じ、夫から身代金をだまし取ったのだった。
ギグ・ハーバー・キラー事件
フィンは休暇を取ってシアトルへ向かい、ジャレッド・ブリスコとポール・ウィンスロップの過去を調べる。
感想
前回派手に始まったギグ・ハーバー事件だが、今回は特に進展もなく、フィンがシアトルへ行くだけという話になっていた。こういう「チラ見せ」描写、模型殺人の頃は「どうなっていくんだろう」という期待感があったけれど、今回は……正直この「ギグ・ハーバー」事件、面白くなりそうな予感が全然してこない。
そしてメインの事件。犯罪に加担した人物が、実は家族を誘拐されて従わされていたとか、被害者と思っていた人物が実は黒幕だったとか、警官の目を盗んでこっそり誘拐犯に接触しようとする所なんかが前シーズンの、しかも同じ2話の「裏切者の涙」を思わせる。ここ数年、こういうネタ被りが目立つようになったのだが、どうせならもっと前のシーズンからパクればいいのに。
事件の方は、ディーナの動機がよくわからず。ロイドとは別に不仲な様子には見えなかったし、金が必要ならロイドもグルにして狂言強盗でもした方がうまくいきそうな気がする。終身刑になりそうなのにお金のありかを言わない理由は何だろう。ヤバい相手に(それこそボレロとか)借金をしてしまい、取り立て屋にこっそり教えるのだろうか。
それとも、やはりロイドとは不仲だったのだろうか。子どもは保育園に預けてディーナ1人だけ拉致されたことにした方がずっと楽だったのに、あえて子どもを巻き込んだのは、自分だけだと見捨てられる心配があったからとか? で、ロイドに金が戻るのがイヤでありかを教えないとか。