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CSI: Miami - Season 2, Episode 11
#35 Complications
- 邦題:「造られた女」
- 脚本:Corey Miller, Sunil Nayar
- 監督:Scott Lautanen
- 初回放映:2004-01-05
- Nice bone construction. Perfect symmetry.
- And it didn't cost me a penny.
事件概要
カルロス・ガルザ殺害事件
望遠鏡で近所の部屋を覗いていた少年が、ぶら下がる両脚を発見した。被害者は麻酔専門医師のカルロス・ガルザ。美容整形外科勤務で、部屋にはよく美女たちが出入りしていたという。よく見える場所で、演出したように死体を見せつけるのは自殺のやり方とは違っている。紐の結び方がきついのも他殺らしい。
扉には強く蹴った跡、床には粘性の物質があった。死因は窒息だが、首には絞めた跡が2本あった。ヒモで首を絞めた時と、その後遺体を吊るした時のものだ。ズボンのベルトには体毛が付着。カルロスと男女関係のあった患者のロクサーナによると、カルロスは先週患者の一人が手術中に死亡したことを気に病んでいたという。
ヒモの結び方は、ボートをつなぐ時に使うようなもやい結びだった。死亡した患者サラ・フォスターは何度か豊胸手術を受け、その途中で死亡。港湾で働く夫はカルロスとクリニックを訴えていた。事件当日も、5時ごろに裁判所の書記官が召喚状を届けに来ていたが応答がなかったという。
アレックスはサラ・フォスターの解剖所見を再鑑定する。患者は出血性ショックで死亡したが、その状態になった理由が書かれていなかった。担当した検死官は、離婚した妻2人と子どもの養育費を稼ぐために無理な残業をしており、十分に時間をかけなかったのだ。アレックスは、医療ミスの可能性を疑う。ホレイショは令状を取ってウィンターズのクリニックを訪ね、コンピュータに記録された手術の記録を押収する。
アレックスとカリーは手術の記録を検討。不整脈が起きてから処置するまでの間に5分も時間が経過していた。それを根拠に令状を取り、サラの棺を掘り返す。胸に入れたシリコンが漏れていたことがわかる。エピネフリンが静脈にささっていなかったため、薬は心臓に到達しなかった。そのため、エピネフリンを直に心臓に注射し、心臓が止まったのだ。
ガルザのベルトに付着した体毛は、サラの夫フォスターのものだった。扉に付着した靴の皮からも、彼が現場に入ったことがわかっていた。フォスターは、ガルザを訪ねると彼はもう死んでいたという。降ろそうとしたら誰かが来たので(書記官)、疑われることを恐れて扉を開けなかった。凶器のヒモから検出した上皮組織もDNAラボへ送られていたが、なぜか途中で行方不明になっていた。保管室の係が証拠を大捜索して発見する。
マンションに落ちていた粘性物質はハニーデュー。樹液を吸ったアブラムシの排泄物である。木はマイアミの自生種ではなく裕福な人々が好んで植える樹木。クリニックの駐車場にも、ウィンターズ院長がいつも車を止めるスペースに植えられていた。ウィンターズは、検診で患者のロクサーナといっしょにいたというアリバイを主張するが、ロクサーナはアリバイ工作に協力する代わりに医療費を無料にしてもらっていた。
被害者の全身に付着していた繊維から、絨毯に身体を乗せて運ばれたことがわかる。凶器のヒモにあった上皮細胞がやっとラボに回り、DNAから女性であることが判明。
院長と看護師のデビーはガルザの部屋へ行ったことを認めた。ガルザは偽証を拒み、院長とデビーとは決裂していた。ウィンターズはそのまま帰ったが、デビーは戻った。そこでデビーはガルザの首を絞めて殺害、彼を絨毯に乗せてロフトへ運び、ヒモを使って自殺に偽装した。彼女とガルザは1年前から恋人同士であり、ガルザはもう患者とは寝ないと約束していた。だがデビーはガルザの部屋で、口紅の付いた吸殻を見て、彼の裏切りに気づいたのだった。
アレックスは医療廃棄物をあさってサラのインプラントを発見。シリコンが破裂してたが、切り口がギザギザなので、メスで裂いたのではない。同種のインプラントを入手して、どれだけの力がかかると破裂するかを調べた結果、外傷性の力がかからないと破裂しないことが判明。フォスターは以前、サラをヨットに乗せたことがあったが、その時にヨットが揺れて彼女が胸をぶつけたことがあった。原因はその怪我が原因だったのだ。ホレイショはフォスターに、訴訟を取り下げた方が良いとアドバイスする。
??? 事件
被害者氏名不明。刺殺事件。60箇所以上を刺されて死亡した。アレックスはミスをした検死官からその仕事を押し付けられ、6時間で検死しろと言われてしまう。
感想
美容整形。ロクサーナは、医療費をただにしてもらえることを「永遠の若さ」と呼んでいたけど……永遠といっても生きている間ってことだし、限界はあるし、身体全体は年を取っていくのだし。犯罪の片棒をかついで(院長は殺人犯じゃなかったけど)人の道に反してまで欲しがってどうするよ、という気もする。
手術中に亡くなった方は、ごく普通の女性というか、モデルや女優のような「美も仕事のうち」という人には見えなかった。だんなさんも胸の大きさなんか気にしていない風だったのに、それでもやはり気になるのかなぁ。まぁそれはそれとして、強くぶつけたらシリコンが破れることもあるって、ちゃんと説明を受けていたのだろうか。危険を知っていたら、その事故の後すぐ病院に行ったと思うんだけど。
事件の方は、患者、フォスター、院長と怪しい関係者を一巡して、最後に行き着いた相手が犯人、というオーソドックスなパターンだった。証拠品が途中で行方不明になったのは時間稼ぎ? ストーリーとしては、ヒネリのないシンプルな話だったかな。デビーがもやい結びを知っていたことの説明はなかったような気がする。
— Yoko (yoko221b) 2006-06-10