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CSI: Miami - Season 2, Episode 22
#46 Rap Sheet
- 邦題:「弾丸の狙い」
- 脚本:Ildy Modrovich, Corey Miller
- 監督:David Grossman
- 初回放映:2004-05-10
It's about time when they talk back to you.
事件概要
テン・ラージ銃撃事件
ホレイショ、カリー、トリップ刑事担当。ラップのコンサート会場で銃撃事件が起こり、ラップミュージシャンのテン・ラージ(10 Large)が負傷、ボディガードのビリーが死亡した。ビリーは背中から3発撃たれ、1発が貫通してテン・ラージの肩に当たっていた。テン・ラージには敵が多く、今までにも怪我をしたことがあった。
犯人は曲に入っている銃声に合わせて銃を撃っていた。コンサート会場のビデオ映像と、カメラ付き携帯電話の写真を調べと、近くの美女に目もくれずステージを凝視している男がいた。その男は「ゴロツキG」というミュージシャンで、ラージに盗作されたことを恨んでいた。だがゴロツキGは犯行を否定、所持していた銃も一致しなかった。
ホレイショはラージの肩に入った銃弾を取り出そうとするが、ラージは「医者は好きじゃない、警察も不要」と断る。だがその時、ラージは再び銃撃される。ホレイショが先に気づいたため被害はなかったが、それでラージはしぶしぶ協力し、弾を提供。ラージを狙った弾は、車から撃ったのも含めて全部同じだった。
映像からラージとビリーの位置関係を再現してみると、犯人は舞台裏から撃ったことがわかる。だが、その時ラージはかがんでいた。彼を狙ったのなら、もっと下を狙うはず。狙いは最初からビリーだった可能性が浮上する。
警備会社で事情を聞くと、ビリーはラージの前、スポーツ解説者のダン・ダコタの警備をしていた。ダコタに話を聞くと、ビリーが酔って勝手に車を乗り回したのでクビにしたという。車を調べると、人間の脳の破片が付着していた。調べると、近所で18歳の若者が轢き逃げされ死亡していた。
狙撃位置にあったパネルからは、クレイグ・ウォーターズという前科者の指紋が検出された。クレイグはクレイグ・ヤーネルと名前を変えて警備会社に雇われ、現在はダン・ダコタの警備をしている。
ダンの車にはセーフティ・システムがあった。これは飛行機のブラックボックスと同じような監視システムで、センサーで衝撃を検知すると、時刻と場所が記録される。警備会社の記録を確認すると、その轢き逃げが起きたのと同時刻、警備会社が衝撃を検知してダコタに問い合わせ、ダコタが「縁石に乗り上げただけだ」と答えている会話が記録されていた。ビリーは事故を知り、警察に届けようとした。ダコタはそれを阻止するため、ボディガードとしてクレイグを雇い、ビリーを殺させたのだった。
ヴェロニカ・グラント車両事故/ニコル・ハージョ殺害事件
スピードル、デルコ担当。検死中のアレックスは、モルグで不審な物音を聞く。遺体の入った引き出しを開けてみると、被害者が息を吹き返していた。自動車事故の被害者で、コーナーで消火栓にぶつかって事故現場が冷たい地下水に浸されたため、被害者が仮死状態になってバイタルサインがなく、心電図の機械が故障していたための判断ミスと思われた。
スピードルとデルコが現場へ向かう。車の中を見ると、助手席側に血痕があった。他に誰かが乗っていた可能性があると判断して付近を捜索すると、木の枝に女性の遺体がぶらさがっていた。
遺体は枝にささっていたが、枝や木の下にはなかった。つまり、事故にあう前、すでに誰かに刺されて死んでいたことになる。傷口は曲線状で、爪の下にはヴェロニカの皮膚があった。
ヴェロニカは事故のことを何も覚えていなかった。死んでいたのは、彼女の恋人のニコルだった。
ヴェロニカの家には、争ったような形跡があり、傷口に一致するコルクスクリューと、割れたビンが落ちていた。現場からは、何かをひきずった跡がガレージまで続いていた。そばにあった足跡は、女性のもの。ニコル以外の指紋は不鮮明なものばかりだった。
ビンの割れた箇所には、穴のあいた緑色の布片が付着していた。それはヴェロニカが勤務するトレーニングセンターの制服だったが、ヴェロニカの胸の、布片に相当する位置に傷はなかった。同じトレーニングクラブの従業員に、ヴェロニカの元彼がいた。
ワインボトルの血液は元彼のもので、はがれた布片は、彼が持っていたシャツと一致した。恋人を女に奪われたことで逆上し、ニコルを襲って逃亡したのだ。その後ヴェロニカが戻って来た時、ニコルはまだ生きていた。ヴェロニカはニコルを病院へ運ぼうとした。その時に、ニコルが本能的に引っ掻いて傷をつけた。搬送途中でニコルは死亡、直後にヴェロニカが事故を起こしたのだった。
感想
ラップミュージックって何だか荒っぽいな。拳銃を持ったボディガード雇ってるし、テン・ラージが襲われたのも初めてじゃないようだし。
気になった点は、まずテン・ラージへの2度目の銃撃。カリーが「同じ弾丸」と言っていたので、とにかく狙いはラージだ、ということをダメ押しで印象づけるためにクレイグが撃った……ということなのだろうけど、そこまでする必要があっただろうか? 実を言うと、あれはテン・ラージを協力させるためにホレイショが仕組んだ狂言なんじゃないかと思っていた。
それから、事故後にダコタがさっさと車を洗っていなかった点も、あれだけ小細工をした割に……な感じがするが、まぁいいか。自分の車の記録は消しても、警備会社に記録が残っているのは知らなかったのかな? まぁ、ビリーを殺して、注意をテン・ラージに向けておけば心配ないと思ったのだろう。
スピードルとデルコの事件は、遺体発見現場が怖い! 木の枝からぶら下がっている遺体に誰も気づかなかった、というのがちょっと信じられないが……まぁ、混乱する事故現場で木の上を見上げる人もいないのかもしれない。でも、いったいどうやってあんな上まで放り上げられたのだろう。車はまっすぐ移動しているわけだから、前方に投げ出されるならわかるのだけど。
— Yoko (yoko221b) 2006-07-02