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csi_miami:s04:079_felony_flight

CSI: Miami - Season 4, Episode 7

#79 Felony Flight

  • 邦題:「NYからの使者」
  • 脚本:Ann Donahue, Anthony E. Zuiker, Elizabeth Devine
  • 監督:Scott Lautanen
  • 初回放映:2005-11-07

He's not going to stop until we make him stop.

事件概要

ヘンリー・ダリアス事件(被害者多数)/リディア・ジョンソン殺害事件

NYから犯罪者を護送してきた飛行機が墜落する。護送されて来た囚人ヘンリー・ダリアスは墜落現場へやって来た4人の若者を射殺して車を奪い、ともに護送されて来たケン・ヘイスティングスを連れて現場から逃走する。

ダリアスはNYの刑務所に収監されていたが、マイアミでリディア・ジョンソンを殺害したことを自供したため、リディアの遺体を埋めた場所の実況検分をする予定だった。NYでダリアスを逮捕したマック・テイラーがマイアミへ向かう。

ダリアスは「ミスター・ホバーマンの協力を得て」遺体を埋めたという供述を記録していた。「ホバーマン」の名を探すとリディア殺害の前日、アルバート・ホバーマンという男性が死亡していたことがわかる。ホバーマン氏の棺には本人しか入っていなかったが、棺の下には血のついたシャベルが埋められていた。

ダリアスが盗んだ車が発見されるが、乗っていたのはヘイスティングスだけだった。ヘイスティングスの供述から、ダリアスがマイアミ大学の女子学生会館へ行ったことがわかる。そこで、数名の女子学生の遺体と生存者1名が発見される。

ホレイショはリディア殺害事件を再調査し、目撃した息子アダムから「ポニーテールの男」が母親を連れ去ったという供述を得る。リディアの車のCDプレイヤーに自作のCDが入っていたことから、当日はリディアが夫ジェイムズ・ジョンソン(ラジオ放送局のオーナー)と車を取り替えていたことがわかる。そのCDは、ミュージシャンのブライアン・ミラーが売り込みのため強引に渡したものだった。

生き残った女子学生の供述によると、ダリアスは大富豪の娘アレクサ・エンデコットという女子学生を探していたという。マック・テイラーが到着し、ホレイショとともにアレクサがいる乗馬クラブへ向かう。だがアレクサはすでに、ダリアスによって拉致されていた。その後、ダリアスが使った車が乗り捨てられているのが発見される。車内には数字の書かれた紙片。それは、リディアの遺体を遺棄した場所を示す座標の値だった。

リディアが持っていた名刺には、ブライアンの指紋が付着していた。ブライアンはジェイムズに馬鹿にされた後、男を雇って彼を「脅す」よう依頼した。そして当日、車を交換したためにターゲットは妻のリディアに変わり、偶発的に撃ってしまったのだ。だが依頼した相手はダリアスではないという。通称「ロージー」ということしかわからなかった。

アレクサ・エンデコットが自宅の留守電に「男に拉致された」というメッセージを吹き込む。その背後にはスタテン島フェリーの汽笛の音が入っていた。ダリアスはマイアミに住む協力者(殺人犯グルーピー)ジョーン・ニヴェンスの自家用機でNYへ飛んだのだ。ジョーンに対しダリアスは、「状況をただすためにNYへ行く」と言ったという――。

ホレイショはダリアスを追って、テイラーとともにNYへ向かう。(NYシーズン2「再びの地、NY」へ続く)


感想

マイアミとNYのクロスオーバーエピソード、マドンナが曲を提供、と色々話題になったエピソードの前編。

冒頭からいきなり飛行機墜落ですよ。とにかくマイアミではよく飛行機が落ちる。シーズン中かならず1回はノルマのように落ちる。そしてカメラの視点がすーっと動いて現れるホレイショ。この登場の仕方、知らずに見たら犯人だよ! と思ったけれど、コメンタリーによると、これはホレイショが被害者の位置に身を置いて、彼らが最後に見た物は何かを知ろうとしている場面なのだそうだ。

犯人役は「24」でチェイスを演じたジェームズ・バッジ・デール。先シーズンは本家ベガスに出演、次の「再びの地、NY」にも当然出演するので、これでCSI3シリーズを制覇したことになる。ここでは酷薄な殺人鬼だが、どこか惹かれずにいられない人物だ。とにかく、いきなり現場に現れた若者4人を射殺し、その後も凶行を重ねながらの逃亡/追跡劇。この構成は去年の「エバグレーズ炎上」を思い出させる。謎解きよりもアクションが似合うのよね……マイアミは。

しかしクロスオーバーなのになかなかマックが登場しない! と、中盤で少しじれったくなってしまった。まぁNYからすぐに到着するというわけにはいかないけど。しかしマック登場シーンはちゃんとBGMがNYの音楽になっていて嬉しかった。

ホレイショとマックは、合同捜査を上手く進めている感じ。この2人のツーショットは決まるなぁ。いつも俺様モードのホレイショが、マック相手には敬意を表して少し譲る感じなのが新鮮。日ごろから謙虚な(でも存在感はある)マックと合わせてちょうど良い塩梅ではないかと思う。マックとカリーのコンビも面白いけど、2人とも眼力が強いのでちょっと怖いかも。マックは唇を読めるのね(どこで覚えたんだろう)。

今シーズンでは既に、ホレイショが元NY(マンハッタン)勤務だったことが明らかになっているが、マックもそれを知っているようだ。前シーズンでの合同捜査が初対面、という設定がまだ生きていれば、その当時マックはNYPDにはいなかった(まだ海兵隊?)のかもしれないが……しかし2シーズンも前の設定はとっくに反故になっていてもおかしくないのが最近のマイアミ事情。それにしても、スタテン島フェリーの汽笛というのは、そんなに特徴的な音なのだろうか。

ところでウルフ君の服装、今回はホレイショと同じ黒ジャケット+ストライプのシャツという組み合わせだった。やはりホレイショを見習っているのか!

で、肝心のストーリーはと言うと……まだ前編なので後編に期待、というところかな。リディア殺しの犯人は誰か、ダリアスと事件の関わりはあるのか、ダリアスはなぜアレクサを選んだのか、なぜ彼女の誕生日を知っていたのか――とりあえず謎は出揃ったというところか。


単語帳

  • Attica:NY州の刑務所がある場所。1971年にはこの刑務所で待遇の改善を求める囚人暴動が起きた。
  • marl:泥灰土
  • whoa:どうどう(馬を止めるための掛け声)
  • G-4:ULP(超軽量動力機)の機種のことではないかと思う。

Yoko (yoko221b) 2007-01-18

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