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CSI: Miami - Season 5, Episode 18
#115 Triple Threat
- 邦題:「仮面の下」
- 脚本:Sunil Nayar, Corey Miller
- 監督:Scott Lautanen
- 初回放映:2007-03-19
事件概要
グレッグ・ラムジー&ミア・グラハム
不動産業者ドミニク・ウィットフォードの邸宅で、子ども病院の設立記念パーティが開かれる。主催者である妻のアシュリー・ウィットフォードがスピーチを終えてシャンパンを抜いたところで、ドミニクが窓から転落し、尖った氷のオブジェの上に落下。しかし死因はそれではなく、落ちた時すでに銃で撃たれて死亡していた。
ドミニクのいた部屋には凶器の銃があり、彼が撃たれた所から少し離れた後に滴下血痕があった。銃の所有者は大富豪の御曹司ニール・マッシーだったが、ニールは「銃は盗まれた」と言い、またアリバイも確認される。
滴下血痕の方は、DNAからアシュリーと判明するが、アシュリーはただ鼻血を出しただけだと主張する。事件当時アシュリーが庭にいたことははっきりしていたため、そこで事情聴取を終えるが、忘れ物を渡そうと後を追ったデルコは彼女に双子の妹がいることを知る。事情聴取を受けていたのは、妹のケイラだったのだ。ケイラの存在はドミニクすら知らなかったという。だがケイラはその時ジムにおり、彼女も事件と無関係と判断される。
アレックスは検死の結果、被害者がドミニクではなく彼そっくりに整形した別人であることを知る。死んだのは影武者のグレッグ・ラムジー。仕事柄敵の多いドミニクは妻にも内緒で影武者を仕立てていたのだ。そのことを知っているのは秘書のジョシュだけだった。
ホレイショとウルフは本物のドミニクが建設現場にいることを知って訪ねるが、ウルフはそこでバラバラにされた女性の遺体を発見。被害者はドミニクの会社に勤めていたミア・グラハムで、切断した刃物の形状から殺害したのはジョシュと判明。ジョシュは現場を任せてほしいと思っていたが、ミアから「あなたはせいぜい機械の運転手」と言われ、腹を立てて殺害したのだった。
その後、前年にドミニクが狙撃された事件があり、その事件の容疑者がニール・マッシーであったことがわかる。ニールはかつてアシュリーの恋人だったが、彼女とケイラにだまされて金と銃を盗まれたことで腹を立ててアシュリーを狙ったのだった。そして当時妊娠8ヶ月だったアシュリーは、その事件のショックで倒れ、帝王切開を受けて出産していたはずだが、雑誌のグラビアに載ったアシュリーの写真にはその傷跡がない。
問い詰められたケイラは「私がアシュリーの代わりに出産した」と言うが、その当時ケイラはアフリカに留学中。ナタリアがさらに問い詰めると、「産んだのは私です」とベスが現れる。彼女たちは双子ではなく、アシュリー、ケイラ、ベスの一卵性三つ子だったのだ。貧しい家庭に育った3人はドミニクと結婚し、そのうち離婚して財産を得ようと思っていた。そのためには子供が不可欠なので、不妊体質のアシュリーに代わってベスが出産したのだった。
銃を撃ったのが3人のうちの誰かだということは確実だったが、滴下血痕のDNAは3人とも同じで特定できない。そこでホレイショは抗体を調べるよう指示する。生まれは同じでも生活環境が違えば異なる抗体が発生するためだ。その結果、アフリカに特有のデング熱の抗体があることがわかり、引き金を引いたのはケイラとわかる。だがアシュリーも、ジムでアリバイ工作をしていたベスも共犯であり、結局は3人とも逮捕される。
感想
双子ミステリはCSIでは珍しくなくなったが、これはすごい。ここまで堂々とぶっ飛んだ設定だともう、あり得ないでしょうと突っ込む勇気もない。エリックが怪我の後遺症で物が二重に見える、という前フリがこんな展開につながってくるなんて。マンガ的というべきかな……三つ子の男の子が住むアパートに双子の女の子が引っ越してくるという少女マンガが昔あったなーと懐かしく思い出してしまった。
今回の三つ子は、1人の女優(Leslie Bibb)がすべて演じているらしい。にしては映像が自然でスムーズなのがすごい!
別の番組で1人2役の撮影風景の写真を見たことがあるが、こういう場合はまず俳優と吹き替えで撮影し、次にその2人が衣服を取り替えて同じ場面をもう一度撮影し、その後に映像を合成するらしい。今回は三つ子なので3回撮影したのだろうか。
捜査の過程で別の犯罪が発覚するというプロットはいつも通りだが、今回のミア・グラハム事件はちょっと余計というか、なくてもいいような感じ。ウルフは遺体の発掘作業をするふりをしていたが、白い上着がぜんぜん汚れていなかったので、あれはポーズだけだろう。